西アフリカにあるセネガル。
日本から遠い国ですが、セネガル人の主食はお米です。
私たち日本人と同じように、毎日お米を食べています。
また、首都ダカールは海に面した港町でもあり、多くの漁船が漁にでるので、活気ある市場には毎日たくさんの魚貝類がならびます。
魚をよく食べる点でも日本との共通点があります。
セネガル料理は、お米と一緒に食べるので、日本人の口にも合うものがたくさんあります。
セネガル人はどんなものを食べているのか、まずは、”食”からセネガルに興味を持っていただけたらうれしいです。
セネガルの朝食と夕食は軽く、昼食は家族みんなで器を囲む
セネガル人の朝食と夕食は、パンとコーヒーで軽く済ませる人が多いです。
昼食は職場から自宅に戻り、家族と共に食事をします。
さらに、働いていない知人や親せきもどこからかやってきて一緒に食事をします。
要するに、顔見知りであれば、その時その場で一緒に食事することを拒みません。
セネガル人はとってもおおらかです。
昼食は、たらいのような大きな器にご飯とその日のおかずをかけて頂きます。
全員で器を囲んでご飯とおかずを手でこねて口に運びます。
外国人が招かれると、スプーンを出してくれますが、彼らいわく、手で食べた方がおいしいのだそうです。
代表的なセネガル料理
セネガルの代表的な家庭料理をご紹介します。
1.チュブ・ジェン(魚かけご飯)とチュブ・ヤッサ(肉かけご飯)
セネガル料理といえば、チュブ・ジェン、チュブ・ヤッサと言うほど代表的な料理です。
ウォロフ語でチュブはご飯と言う意味です。
ジェンは、お魚、ヤッサは、お肉と言う意味です。
セネガルで作られているお米の中で、特にサンルイ米は日本のお米に近く美味しいです。
しかし、セネガル人が普段口にしているお米は、安価で手に入る、粒が崩れてしまったお米(ブロークンライス)です。
お米の炊き方も独特で、下から蒸気をあげて、蒸し炊きのような方法でお米を炊きます。
お米の粒が小さいブロークンライスは、蒸気で十分炊き上がります。
家族全員の分を用意するので、毎日10合以上の量を蒸し炊きします。
お魚にせよ、お肉にせよ、まず、重要なのは、香辛料です。
大きな木製のすり鉢にニンニク、ショウガ、唐辛子、玉ねぎ、コショウ、塩、ハーブ等を入れて、木の長い棒ですりつぶします。
できたペーストをお魚や肉に塗り込んで油でじっくり、こんがり揚げます。
魚や肉を引き上げて、残った油に先ほど作ったペーストの残りを入れます。
更に荒く刻んだ玉ねぎやトマトなどの野菜を入れ、炒めた後に少しの水とコンソメを入れて煮込みます。
野菜が柔らかくなったあと、あげた魚や肉を入れ、更に煮込んで出来上がりです。
これをご飯の上にかけて、手で混ぜながら食べます。
2 ヤッサ・ポワソン(魚の玉ねぎソースかけ)、ヤッサ・プレ(鶏肉の玉ねぎソースかけ)
ニンニクと大量の玉ねぎを油でよく炒め、コンソメと塩で味付けして玉ねぎソースをつくります。
すりつぶした香辛料を塗り込んだ鶏肉や魚を油で揚げて、玉ねぎソースの中に入れます。
これをご飯の上にのせて、手で混ぜながら食べます。
玉ねぎソースの味付けがシンプルなので、日本人の口にもとても良くあいます。
3スープ・カンジャ(オクラの油炒めソース)、マーフェ(ピーナッツソース)
カンジャはオクラと言う意味です。
オクラは細かく刻んで使うので、出来上がりのスープはドロドロした粘りがあります。
ソースのだしに干し魚や干し貝を使います。
よって、出来上がったスープは、納豆に似た独特のにおいがあります。このスープをご飯にかけて食べます。
オクラの粘りもあって、納豆スープかけご飯のような味です。においが気にならなければ、美味しく頂けます。
マーフェは、ピーナッツペーストを使うので、ピーナッツ独特の匂いがあります。
日本ではあまり食べたことのない味です。
甘くないピーナッツバターをご飯にかけるイメージです。
この油っぽさとにおいがご飯との相性が良いかどうか、これは、好き嫌いがはっきり分かれるかもしれません。
栄養価の高い、エネルギー摂取食です。
4.チュー(肉野菜のトマトソース煮込み)
トマトベースのシチューです。
お肉を香辛料につけて油で揚げます。
ペースト状にしたニンニクなどの香辛料を油で炒め、トマト缶と水を入れます。
そこに大きめに切った野菜(人参・玉ねぎ・じゃがいもなど手に入る野菜)を入れて煮込みます。
さらに、揚げたお肉も入れて、更に煮込みます。味付けに塩とコンソメを入れます。
油さえ控えれば、日本人の口にあう安心して食べられる一品です。
セネガルの家庭の味
日本でもそれぞれの家庭でカレーライスの味が違うように、セネガルでも家庭によって、香辛料や調味料が少しずつ違うので、同じ料理名でも味が違います。
ここで紹介した代表的なセネガル料理は、油がたっぷり含まれています。
時に、お肉や野菜の量が少なくて、ご飯に油をまぶして食べている感覚になることもあります。
さらに、どの料理も大量のニンニクやショウガなどの香辛料がたっぷり使用されていて、塩やコンソメも多めで濃いめの味付けになっています。
ソースが少量でも大量のご飯が食べれるようになっています。
安全に食べるための知恵
日本のように冷凍車など新鮮な魚が取れてもそれを流通させる手段が整っていません。
鮮度が落ちたお肉やお魚でも安全に食べるための知恵として、大量の香辛料を使うことで生臭さを消し、さらに高温の油で揚げることで、より安全に食べることができるのです。
また、残念ながらセネガルでは誰もが豊かに3食を食べられるというわけではありません。
1食で、大量の油と一緒に炭水化物を食べることで満足感が得られ、1日に必要なカロリーを効率よく摂取することができるのです。
おやつは手軽なピーナッツ
セネガルでは落花生を生産しています。
とはいえ、落花生で有名な千葉の八街落花生に比べたら、かなり小粒で不揃いです。
ダカールの街中では、小さなビニール袋にピーナッツが入って5円前後で売っています。
それを小腹が空くとよく買って食べます。
ちょっとしたおやつ感覚です。
また、レストランに入ると、小皿にピーナッツが入って出てきます。
日本の居酒屋のお通しのような感じです。
注文した料理が出てくるまで、ピーナッツをつまみながらおしゃべりをして待ちます。
フランス植民地時代の名残~パンの食文化
街中ではフランスパン片手に歩く人を良く見かけます。
バゲットと呼ばれる細長いフランパンは、スーパーでも小さな小売店でも気軽に買うことができます。
日本のように袋に梱包されておらず、むき出しのまま売られています。
手で持つところだけを、小さな紙でまいて持ち帰ります。
安ければ安いほど、軽くスカスカのバゲットです。
小さな屋台では、このスカスカのバゲットにピリ辛に玉ねぎを炒めたものを挟んだものや、ピリ辛のソースに油で揚げた魚を挟んだものなどが売られています。
街中には、フランス人やレバノン人が経営するおしゃれなパン屋さんがあります。
そこでは、フランスパンをはじめクロワッサン、パンオーショコラ、クロックムシュー、また、フランスの代表的なケーキも購入することができます。
一方、セネガル人は、バラック小屋で営むパン屋さんを良く利用します。
焼き上がり時間になると店に人だかりが出来、中にいる店員さんにパンの名前を叫びながら買います。
周りのパワーに負けないだけの声を出す必要があります。
そして、支払いは現金のみです。
豊富な魚介類
海に面したダカールでは、漁業が盛んにおこなわれています。
特にエビは1年中、市場に出回っています。
よって、レストランではエビ料理を出す店が多いです。
多くの漁船は小さな船です。
漁にでて戻ると、取れた魚を砂浜にほおりだすので、砂浜の温度の高さと、日差しの強さで、せっかくとれた新鮮な魚の鮮度はすぐに落ちてしまいます。
漁が終わったばかりの漁師さんから浜辺で直接魚を買うことができます。
その場合は、少し値段が高くても保冷ボックスを所有している漁師さんから購入することをおすすめします。
豚肉は食べない
イスラム教のセネガル人は、豚肉は食べません。
ただ、厳格なイスラム教徒のように、ハラールマークのついたお肉しか食べない訳ではありません。
自宅で飼育している鶏や、市場でも購入して食べているので、その辺は少し緩やかです。
薄切り肉を入手する方法
町のほとんどのお肉屋さんでは、かたまり肉もしくはミンチのお肉しか手に入りません。
日本人が好んで使う、薄切りの豚肉や牛肉を手に入れるには、前もって予約が必要になります。
薄切り肉を作ってくれる店に、「豚肉〇キロと牛肉△キロの薄切り肉を予約したい」と連絡すると、何日に取りに来てと言われます。
もし、近くに薄切り肉を作ってくれる店がなければ、日本から肉のスライサーを持っていくことをおすすめします。
食べ残しを分け与える文化
セネガル人は、家族で大きな桶のような皿を囲んで、みんなで食事をします。
ダカールでは、地方から出稼ぎに来ている人も多く、家族のもとに帰って食事ができない人は、親戚や知人の家で食事を共にします。
その日によって、知人や親せきが何人来て食事をするか分からないため、足りなくならないように大量の食事を用意します。
すると、時には多くの食べ残しがでます。
その時は、タリベと呼ばれるイスラム教のモスクで寝泊まりしている子供たちに、分け与えます。
タリベは、5、6歳くらいから、地方の貧しい家からダカールの大きなモスクに預けられ、毎日、大きな空き缶をもって、角砂糖や香辛料やわずかなお金をもらうために一日中、街中を歩き回ります。
そうして、歩き回った先で、残りもののご飯を頂くのです。
モスクで読み書きを教えてもらいながら、夜はモスクの片隅で、毛布にくるまって寝ている子供たちです。
幼くして親元を離れ、毎日毎日、街中で物をもらう生活はさぞかし辛いだろうと思うのですが、彼らはその生活しかしらないからなのか、悲愴感のようなものは感じられません。
友達と何やら話しながら、子供らしい笑顔で目をキラキラ輝かせ、時に走り、時に笑い、町を闊歩しているのを見かけると、生きることに対するたくましさを感じます。
ただ、モスクから学校に通えるようになったら、もっと未来が広がるのではないかと思うと、もう一歩、彼らの生活環境と共に教育環境が整うことを願わずにはいられません。
疲労回復の飲み物:ビサップ(ハイビスカスティー)
セネガルでは、ビサップという乾燥したハイビスカスを煮出して、砂糖をいれ、冷やして飲みます。
酸味と甘味のバランスが良く、さわやかな飲み物です。
ビタミンが豊富に含まれているので、暑さで体力が奪われた際の疲労回復に良いといわれています。
アルコールの販売
フラッグという地ビールが売られており、日本に比べるとかなり安い値段で買うことができます。飲みやすい軽い味のビールです。
このフラッグビールは買う店によってかなり値段が違うので、保管状況を確認しながら、安いお店を見つけて購入することをおすすめします。
イスラムの国ですが、ビールの他、輸入品のワインやウィスキーなど、アルコール飲料はスーパーや小売店で気軽に手に入れることができます。
街角で売られるフルーツ
街角の小屋で、バナナやマンゴーなどのフルーツが売られています。
特にカザマンス地方産のマンゴーは大きく、熟すと味が濃くて甘味も強く、とてもおいしいです。
日本の電気炊飯器は人気
毎日、大量のお米を蒸し炊きにするのは大変手間がかかります。
それに比べ、日本の炊飯器は、お米と水を入れ、スイッチ一つでお米が炊けるので憧れの商品です。
セネガル人に日本から「炊飯器を買ってきてくれないか」と良く言われます。
電気供給が安定して、各家庭で炊飯器が使えるようになったら、女性たちの炊事も少し楽になるのではないかと感じます。
パーティーメニューにセネガル料理はいかがでしょうか?
セネガル料理は、お米との相性が良く、日本人の口にもあうものが多いです。
「セネガル料理:で検索すると、料理レシピサイトでもいくつか紹介されています。
興味があってもなかなか遠くて行くことができない方は、ぜひ、レシピを参考に作ってみてください。
カレーのように意外と簡単に大量にできるので、ぜひ、パーティーメニューに加えてみたらいかがでしょうか。
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