旅行先としても留学先としても、日本人にとってまだ謎につつまれているポルトガル。
人気の留学先は、学費や生活費が高く、他の日本人留学生も多いこともしばしば。
それに比べてポルトガルは留学先として実はメリットがたくさんあります。
ポルトガルは教育レベルもしっかりしていて、義務教育は高校まで!
英語を話せる人も多く、英語力は南ヨーロッパの中でナンバーワン。(2019年)
ポルトガルの大学や大学院では、数多くの授業が英語で行われているんですよ。
ウェブサミットの開催地として世界中からクリエイターやスタートアップ企業が集まるので、筆者も将来の可能性を感じます。
気持ち良い気候、人懐っこい国民性、安い物価
ポルトガルは年間を通して太陽が照り、夏もカラッとしています。
青空が歴史ある街並みに映える、とても美しい風景の中で過ごせます。
ポルトガルの首都リスボンは人々は、明るく素朴なので、肩肘張らず気楽に付き合えます。
ヨーロッパ諸国の中でも、ポルトガルは物価が安く滞在費を抑えることができます。
アニメやテクノロジーの国として日本は一目置かれているので、親日度は良好。
治安の面では、凶悪事件はほとんど無く、安全意識を持って過ごせば問題ありません。
まさに勉強も生活もしやすい、留学先にうってつけの国ではないでしょうか。
ポルトガル語留学は超初心者でも安心
ポルトガル語は世界でもっとも話されている言語の一つで、ポルトガル本国の他、ブラジルやアフリカ諸国でも使われています。
ポルトガルの語学学校は、超初心者でも入学できるところがほとんどなので安心。
コースも様々で、短期集中コース、夜間コース、家庭教師、オンライン、試験対策、ブラジルポルトガル語、絵画、ワイン、サーフィン、メディカルポルトガル語、などなど。
ヨーロッパ諸国や世界中のいろんな国から生徒が集まります。
日本にはないたくさんの出会いや、ポルトガルらしい文化体験も楽しめ、かけがえのない思い出ができるはず。
ポルトガル留学時の学校の種類
ポルトガルの学校には主に
- 私立の語学学校
- 大学付属の語学コース
- 大学と大学院
があります。
ポルトガルの私立の語学学校は数多くあり、それぞれ魅力的な立地や、楽しいアクティビティもあり。
大学付属の語学コースは、私立学校よりも授業料が安いですが、大学の学生であることや、EUからの学生であるかどうか、入学申し込みが数ヶ月前などの条件があります。
ポルトガルの大学や大学院には、文学、法律、医学、心理学、アート、建築、ジャーナリズムなど、他にもたくさんの種類の学部があります。
大学付属の語学コース。3つを紹介
大学付属のポルトガル語コースについては、下記サイトからチェックしてみてください。
リスボン大学の語学コース
語学留学にかかる費用1カ月で約12〜20万円
ポルトガルの語学留学の費用は、語学学校やコース内容などにより異なりまが、平均費用は、1週間で3~6万円、1か月で12~20万円くらいが目安。
リスボンで人気の語学学校「Portuguese Connection」を例に見てみましょう。
学校おすすめの「組み合わせコース」は9つのグループレッスンと1つの個人レッスン。
費用は、
- 1週間で440ユーロ(約5万2800円)
- 1ヶ月で1496ユーロ(約17万9,520円)
5週間以上の長期になると割安で、1ヶ月374ユーロ(約44,880円)になります。
「Eurolingua」が提供する、語学レッスンとホームステイのプログラムは、1週間で約1295ユーロ(約15万5400円)。
先生の家でホームステイしながらマンツーマンのレッスンを受け、ポルトガルの食事、市内探索、文化体験なども含まれています。
【画像】ポルトガル大学卒業式の伝統(ケイマ・ダス・フィタス)
ポルトガルの大学留学の費用
大学は公立か私立かや、大学のランクによって変わります。
高い授業料でも、イギリス、アメリカ、オーストラリアの大学よりも安いのが魅力。
公立大学の1年間の学費
コース | 費用 |
---|---|
学士コース | 550 〜 1,050 ユーロ (約6万6000〜12万6000円) |
修士コース | 500 〜 2,500 ユーロ (約6万6000〜30万円) |
※私立大学の学費は、7000ユーロ/年間 (約84万円)くらい。
トップランクの大学の費用
「 リスボンで遊び、ポルトで働き、コインブラで学び、ブラガで祈る」
というポルトガルの言葉がありますが、それぞれの町にはそれぞれ特色があります。
自分が望むライフスタイルに合わせて大学を選んでも良いですね。
大学 | 費用 |
---|---|
リスボン大学 | 約3,000~7,000ユーロ(約36~85万円) |
ポルト大学 | 約3,000~8,500ユーロ(約36~103万円) |
コインブラ大学 | 約7,000ユーロ(約85万円) |
留学中の滞在費
ポルトガルの宿泊費は、世界的の平均くらいです。
ポルトガル留学での滞在方法は、ルームシェア、学生寮、アパート、ホームステイがあります。
≪滞在方法の1か月ごとの費用目安≫
- 学生寮: 150 ~ 250ユーロ(約18,000~30,000円)
- スタジオ/1Rアパート: 200 ~ 800 ユーロ(約24,000~96,000円)
- ルームシェア: 100 ~ 550ユーロ(約12,000~66,000円)
- ホームステイ:400~600ユーロ(約48,000~72,000円)
- ルームシェアやアパートの場合は、事前に光熱費が含まれているか要確認。
光熱費が別だと、100ユーロくらい加算されてしまいます。
・食費
ポルトガルは物価が安いので、食費はあまりかかりません。
自炊を中心にすれば、1ヶ月100〜200ユーロくらいに抑えられます。
外食は、大学の食堂でなら1食2~5ユーロ(約240~600円)で食べられます。
レストランはリスボン市内でも1食7ユーロ(約840円)くらいで、
夕食は、飲み物付きで15ユーロ(約1800円)以内と安めです。
ポルトガルのスーパーや日曜マーケットでは、野菜やフルーツが1キロ1ユーロと激安。
ポルトガル 料理には、米や魚が多用されるので日本人の味覚にもあいますよ。
・交通費
ポルトガルの公共交通機関には、バス、トラム、地下鉄、フェリーがあります。
片道券は1.5ユーロ(約180円)、1日共通パスは6ユーロ(約720円)。
学生パスは1ヶ月20〜55ユーロ(約円)と日本に比べて安いです。
リスボンなどの都市に滞在するなら、学生パスでの移動が便利。
・留学保険費
ポルトガルに留学するなら、短期、長期にかかわらず、海外旅行保険や留学保険に入りましょう。
長期滞在(3か月以上)には、ビザ申請が必要ですが、その際には留学保険の書類を提出しなければいけません。
保険の種類は、内容も値段も様々なので、いろんな会社やプランを比較検討しましょう。
保険なしで病院にかかると、診察100ユーロ、入院200ユーロくらいはかかります。
公立病院はいつも混んでいるし、私立は医療費がもっと高いです。
健康に自信がある人でも、環境が変われば病気にかかりやすくなることもあります。
そのため、留学保険への加入が必須でない短期滞在の場合でも、加入を検討をするのがおすすめです。
<備考:渡航費>
日本からポルトガルの直行便はまだなく、乗り継ぎ便しかありません。
(乗り継ぎ先は、ロンドンやドーハなど。)
往復チケットは10万前後が目安。
チケット料金は、シーズン、平日/土日、乗継回数などにより変わります。
夏休みシーズンの土日なら15万円以上になることがありますが、安くするには、冬シーズン(11〜2月)の平日なら8万くらいで買えることがあります。
ポルトガル留学のビザ手続き3か月以上の留学にはビザが必要
【ビザの種類】
- ビザなし: 滞在期間が90日以内の場合
- 短期滞在査証(E6):留学期間が3か月以上の場合
- 在留査証(D4): 大学や大学院などへの正規留学の場合
例えば、ポルトガルの語学学校へ1ヶ月留学などの際は、ビザは不要です。
3か月以上の留学にはビザが必要になります。
ビザ申請に必要な書類は、留学先の入学証明書、滞在先を証明する書類、銀行の残高証明書などがあるので、詳しくはポルトガル大使館のウェブサイトをチェックしましょう。
ビザでポルトガルに入国したら早急に、外国人局(SEF)で「一時滞在許可証」を申請しに行くのを忘れずに。
URL:在京ポルトガル大使館(長期ビザ)
UEL:在リスボン日本大使館(滞在情報)
その他お役立ち情報
留学先の生活に欠かせないのが、携帯電話やインターネット。
SIMフリーのスマートフォンを持っていれば、現地の携帯ショップでSIMを購入することでポルトガルの携帯電話番号をゲットできます。
プリペイドの場合は、10ユーロ(約1,200円)からチャージできますが、本当にあっという間になくなります。
家でも外でもインターネットをよく使う人は(Google マップのナビゲーションなど)
携帯ショップか電化製品屋でポケットWi-Fiルーターを買うのがおすすめ。
ルーター本体は30〜50ユーロ(約3,600〜6,000円)で、
30GBは20ユーロくらい(約2,400円)を、なくなるごとに買い足します。
月々のプランを契約すると安くなりますが、2年契約という縛りがあります。
ポルトガル留学のメリットまとめ
ポルトガルへの留学のメリットは、費用が安く、生活しやすいことです。
ポルトガルには、EU諸国からの留学生も多いので、とても刺激が多いでしょう。
留学準備には、情報を集めたり、ビザ申請のための書類をそろえたりするのに思ったより時間も手間もかかるものです。
準備期間は余裕をもつことが大切だと思います。