心地よい気候に、美味しい食べ物、陽気な人々。
滞在するには好条件のポルトガルですが、働くとしたらどうすればよいのでしょうか?
ここでは、ポルトガルで働く現地在住者が
- 日本人がポルトガルで仕事を見つける方法
- 日本とは違う働き方のリアル
をお伝えします。
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ポルトガルで働くためのビザは何がある?
ポルトガルで仕事をするには、主に
- ワーキングホリデービザ
- 就業ビザ
- 投資家ビザ
- スタートアップビザ
を取る方法があります。
各ビザのおおまかな取得条件は記載しておきます。
ワーキングホリデービザ:
- 18歳以上30歳以下
- 200万円以上の残高証明書
- 滞在期間は1年間
参考URL:中期滞在査証
就業ビザ:
- 雇用者からの雇用契約書
- ポルトガル労働省雇用職業訓練局からの証明書
- 専門技術の証明書
参考URL:在留査証
投資家ビザ(ゴールデンビザ):
- 100万ユーロ以上の資金をポルトガルへ送れる
- 10以上の雇用機会を創れる
- 50万ユーロ以上の不動産を取る
参考URL:「投資活動用在留許可」対ポルトガル外国人投資家用査証特別制度
スタートアップビザ:
- ポルトガルで起業する計画がある方
- 近年、シェンゲン地域で正規の居住地を持ったことがない方
- 銀行口座に5146.08ユーロの預金がある方
参考URL:http://startupportugal.com/startup-visa/
日本人であることを活かした職業は?
日本人でも就ける仕事は、ポルトガル語の能力がそこまで求められず、技術力が問われるジャンルのものがメインとなります。
日本語、日本文化、美容、スポーツ、ITの分野での経験があれば、アピールポイントとして使うことができますよ。
ポルトガルでは、ポルトガル語を話せる移民がたくさん出稼ぎにきており、その中から日本人を雇うとしたら、やはり経験や実績で判断されるようです。
日本人の方におすすめの職種
- 日本語講師
- 美容師(ネイルやエステもできると◎)
- マッサージ師 (指圧、タイ式など)
- 日本語コールセンター
- 空手インストラクター
- ホテルの受付
- ハウスクリーニング
- ソフトウェアエンジニアなど
ポルトガルでの仕事の探し方
いざポルトガルで就職先を探そうと思っても、現地のツテがないとむずかしいと感じるかもしれませんね。
でも最近は、フェイスブックの企業やお店のページ、ポルトガルの求人サイトでいろんな仕事を探すことができます。
次に、ポルトガルでポピュラーな求人サイトを次に3つ紹介します。
履歴書のテンプレートがダウンロードできたり、履歴書の登録機能があるので、簡単に応募することができますよ。
OLX
- 仕事探し、家探し、車販売、個人広告などの登録無料サイト(ポルトガル語)
- 履歴書登録機能で素早く応募できる
- アプリ利用可能
SAPO
- 約4万件の求人情報
- 1週間無料の仕事マッチング機能あり
- ポルトガル以外のヨーロッパ諸国の求人あり
Net empregos
- 求人登録数20万件以上(毎日500件の新しい求人)
- メールで求人オファーを受け取れる
- オンライン履歴書を登録できる
あとは、雇用と職業訓練協会のウェブサイトもご紹介します。
ジョブトレーニングや実際の求人がきれいな写真付きで説明されているので、どんな仕事の需要があるのか、リサーチするのに使ってもいいかもしれません。
IEFP(Instituto de Emprego e Formação Profissional):https://www.iefp.pt
ポルトガルで仕事探しを成功させるポイント
ポルトガルでの仕事探しがうまくいく秘訣を3つご紹介します。
①期限を決める
ポルトガルでプログラミング会社に就職した外国人の友人は、「〇月までにポルトガルで仕事を見つける」と目標を立て、プログラミングの短期集中講座と、ポルトガル語のレッスンを同時進行で受けました。
目標通りの期日に仕事を見つけた彼女からのアドバイスは、期限を決めること、信念を持ってたくさんの求人へ応募することだそうです。
②とにかくたくさん応募する
もしネットから応募するなら、数件では返事がもらえないことがあるので、根気よく何十件、何百件も履歴書を送ってみましょう。
ポルトガル語での簡単なメッセージも添えてください。
③ポルトガル語習得
ポルトガル語があまり話せなくても、仕事を見つけることは可能ですが、実際に就職している外国人はみんな日常会話レベル程度話します。
採用する人や同僚がポルトガル人なら、やはりポルトガル語は必須でしょう。
自主学習を始めるにはDuolingoという無料のアプリがおすすめです。
また、現地のポルトガル語学校やポルトガル語検定も以下にご案内します。
Camões I.P
90年の歴史を持つポルトガル語の公的機関
https://www.instituto-camoes.pt/en/ (英語/ポルトガル語)
CIPLE(ポルトガル語検定)
- ヨーロピアンポルトガル語の検定(レベルは初級・中級・上級)
- 日本では京都で毎年秋に受けられる
http://cppq.org/CPPQ_INIT/HOME.html - リスボンではリスボン大学や他の施設で年に数回受けられる
https://caple.letras.ulisboa.pt
ポルトガルのお給料事情。職種別の収入も紹介
ポルトガルの月の最低賃金は2019年時点で600ユーロ。(約7万3千円)
この月収で生活できるか?と不安に思うかもしれませんね。
生活費の大部分を占める家賃をルームシェアをして節約する方法があります。
交通費や食費など、詳しい生活費についてはこちらの記事をご確認ください。
関連記事:ポルトガル・リスボンの物価事情!6つの具体例で相場を紹介
ポルトガルの月収は他のヨーロッパ諸国と比べると低い方ですが、日本の技術や、語学を活かせば、より高い給料が期待できます。
ここでは、先ほど紹介したウェブサイトに載っている求人をいくつか挙げていきます。
寿司職人
- 1,000-1,500ユーロ/月
- フルタイム
- 経験5年以上
美容師/エステティシャン
- 500〜1,000ユーロ/月
- フルタイム
- 基本給+アワード
ネイリスト
- 500〜1,000ユーロ/月
- フルタイム
- 経験5年以上
ホテルフロント(3つ星)
- 500−1,000ユーロ/月
- フルタイム
- 経験1年
コールセンター
- 1,000-1,500ユーロ/月
- フルタイム
- 経験1年以上
- 日本語、英語、フランス語、ドイツ語など
掃除婦
- 500−1,000ユーロ/月
- フルタイム
- 英語とポルトガル語話せれば尚良
ウェブ開発者
- 1,000-1,500ユーロ/月
- フルタイム
- 経験5年以上
- Javascript、HTML、CSS MS、VBA、Visual Studioの経験
トゥクトゥク運転手兼ツアーガイド
- 1000-1500ユーロ
- フルタイム
- 2−3年の運転経験
- 英語、ポルトガル語、フランス語、スペイン語など
経験年数ですが、あくまで目安ととらえて、少しでも経験があれば応募してみましょう。
日本とポルトガルの働き方。何が違う?
日本とポルトガルの就業ルールにはいくつか違いがあります。
労働時間
ポルトガル:
1日最大8時間、週40時間。
残業時間は、零細企業は年間最大150時間、中・大企業は175時間。
日本:
1日最大8時間、週40時間。
残業時間は、通常で年間最大360時間、例外で720時間。
有給休暇
ポルトガル:
最低で22日。有給祝祭日は13日。
合計で35日の有給休暇数は、世界でトップランク。
日本:
最初の勤務6ヶ月時は10日。その後1年ごとに1日増え、最大の有給休暇は20日。祝祭日の給与は0日。
基本的に、日本とポルトガルでは、働くことへの態度や姿勢にかなりの違いがあります。
ポルトガルは最低賃金が低いためか、頻繁にストライキがおきます。
病院、学校、裁判所などもストライキでよく休みますが、一般市民は「またか」というさほど驚きもしないリアクション。
ポルトガル人に聞くと、残業はほとんどなくて定時には帰れるし、病欠の時も、医者の診断書さえ提出すれば、問題なく休めるそうです。
産休育休も、いわゆる周りの目が気になる、ということもほぼありません。
サービス残業はあたりまえで、定時にはなかなか帰れない、病気になっても這ってでも出勤、育休を取るにはかなり気を遣う・・・それでもストライキは起きないという日本の働き方とは、雲泥の差がありますね。
ポルトガルでの仕事の探し方と働き方まとめ
ポルトガルならではの就業ルールなどをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
ポルトガルは日本と比べると賃金は安めですが、技術や経験を活かせば給料アップになる可能性があります。
何よりポルトガルは日本のようにワーカホリックではないので、一度就職すれば、リラックスした環境で働けると思いますよ。