日本人にとってミャンマー語は、馴染みの薄い東南アジア言語のひとつでしょう。
ミャンマーはアジア最後のフロンティアと呼ばれるだけあって、ここ数年の間に多くの外国人がビジネスチャンスを狙ってミャンマーの中心地であるヤンゴンにやってきました。
また、ヤンゴン在住の若者は英語をよく学んでおり、外国人と話をすることにも慣れているため、流暢に英語を話します。
実際に暮らしている上でミャンマー語を知らないことで困ることはほとんどありません。
ただちょっと簡単な単語やフレーズを知っていることで、ぐっとミャンマー人との距離が縮むのも確かです。
ここでは、ミャンマー人との会話を楽しくするきっかけとなる単語とフレーズをいくつか紹介します。
基本フレーズ
まずはここから始めましょう。
ミャンマーでは
- おはよう
- こんにちは
- こんばんは
は一つの単語で表すことができます。
おはよう/こんにちは/こんばんは
ミンガラバー
空港で、レストランで、ショップで、会社で、タクシーで、どこでも気軽に発してみましょう。
続いてお礼の言葉です。
ありがとうございます
- チェズティンバーデー
ちょっと発音が難しいですが、何度も声に出しながら練習すると最終的には「チェズティマァレー」というように言えるようになり、そうなるとスムーズに通じます。
なお年配や地位の高い人に対しては、最後に「シン」をつけます。丁寧な表現になります。
- チェズティンバーデー シン
友人や同僚など親しい間では簡単に「チェズバー」でも問題ありません。
あいづちもユニークです。「ホウッケ」といいます。話の合間に「ホウッケ、ホウッケ、ホウッケバー」とあいづちを挟むと喜ばれます。
元気ですか?
ネッカウラー?
元気です
カウンデ―
元気ではないです
マ カウン バーブー
ごめんなさい
ソーリーバー
またあした
ナン マ トゥエメ
さようなら(友達)
タ タァ
さようなら(上司、目上の人)
トァバー オウンメー
また東南アジアによく見られる風習ですが、顔を合わせると「ご飯食べた?」と聞くのが挨拶がわりになることもあります。
ご飯食べた?
タミン サー ピービー ラー?
「タミン」はご飯、「ピービー」は終わる を意味します。直訳すると「ご飯終わった?」です。「ピービ―」は仕事でも「Done」の感覚で使えます。
食べました
サーピービー
まだ食べていません
マ サーヤー デーブー
ミャンマーは大変に暑い国ですので、「暑い」というのも簡単な挨拶がわりになります。
暑いです
プーデー
寒いです
エーデー
自己紹介
あまり多くのフレーズは必要ありませんが、以下くらいを覚えておくと喜ばれるでしょう。
私の名前は〇〇です
チャノー ナメー 〇〇 バー
日本から来ました
ジャパン ガラーバーデー
ミャンマーが好きです
チャノー ミャンマー ピーゴー チャアイッテー
ミャンマービールが飲みたいです
ミャンマービアー タウチンデー
仕事で
先にも述べました通り、いわゆるホワイトカラー層はほぼ全員英語が話せます。
細かい文法の間違いなどよくありますが全く気にしません。
間違いがあろうとなかろうと積極的に英語を話しますし、日本人の我々よりもずっと英語を話すこと、外国人とのコミュニケーションに慣れています。
仕事では英語がメインとなると思いますが、たまに簡単なミャンマー語を挟むと、みな喜びます。
わかりました
ナーレーデー
わかりません
ナーマレブー
ここでお気づきかもしれませんが、否定形の場合は、肯定形に「マ、ブー」がつくと覚えておくとわかりやすいでしょう。
あります
シーデー
ありません
マシーブー
知っています
ティ デー
知りません
マ ティーブー
できますか?
ロウッ ナイン マーラー?
できます
ロウッ ナイン メー
できません
マ ロウッ ナイン ブー
問題ありません
ヤーバーデー
ゆっくり話して
ピェーピェー ピョーバー
気持ちを伝える
日本人はお互いに気持ちを伝えるのは照れくさいと感じがちですが、ミャンマー人に対しては、気持ちを素直に伝えることは大変喜ばれます。
嬉しい、満足している、と感じたら、それをきちんと言葉にして伝えてあげましょう。
好きです
チャイデー
嫌いです
マチャイブー
嬉しいです
ワン ターデー
悲しいです
ワン ネーデー
満足です
チェー ナッデー
とても良いです
テェィ カウンデ―
タクシーで
ヤンゴン市内を走るタクシーはほぼ簡単な英語が通じますし、時には英語が流暢なドライバーに遭遇することもよくあります。
ミャンマー人は非常に親日的でこちらが日本人だとわかると「こんにちは」など日本語で話しかけてくることが多くあります。
ミャンマー語を少し話してびっくりさせると面白いですよ。
〇〇へ行きます
〇〇 ゴートワメー
近い?
ニーラー?
遠い?
ウィーラー?
まっすぐいってください
テェデー
右へいってください
ニャーべ クウィ バー
左へいってください
べーべ クウィ バー
止めてください
イェ ペーバー
降ります
スィンメー
レストランで
ほとんどのレストランで英語が大変よく通じますが、ローカルなレストランにチャレンジする場合は少しの単語やフレーズを覚えておくと便利です。
ウェイターやウェイトレスを呼びたいときは「Excuse me」と言いたくなるかもしれませんが、実はあまり気づいてもらえません。
ミャンマー人は唇を尖らせて、「チューチュー」とまるで鼠が鳴くような声を出して呼びます。
これは真似しようとしても大変難しく習得には時間がかかりますが、ミャンマー人に教えてほしいと頼むと非常に喜んで教えてくれます。
ぜひ聞いてみましょう。(女性の場合はあまりやりません)
お腹が空きました
パイッ サーデー
喉がかわきました
イェー ンガッテー
メニューをください
ミーヌー ペーバー
水をください
イエー ペーバー
美味しいです
サーロー カウンデー
美味しくないです
サーロー マカウンブー
辛いです
サッテー
少しにしてください
ネーネー
お腹がいっぱいです
ワァバービー
トイレはどこですか?
エインダー ベマー レー
お勘定してください
シンメー
勘定を意味する「シンメー」は日本語の「シメ」とほぼ同一と言ってもいいでしょう。
買い物で
市場で買い物にトライしたい場合は、ミャンマー語の単語が便利です。
ただし「いくら?」とミャンマー語で尋ねると、当然値段はミャンマー語で返ってきますので、余裕があれば数字も併せて覚えておく方がよいでしょう。
聞き取れるようになるまでは、場数をこなして慣れることが必要かもしれません。
これは何ですか?
ターバーレー?
いくらですか?
バー ラウレー?
これをください
ターピーバー
高いです
ゼーミャーデー
まけてください
ショッ バーオン
最後に
ミャンマー語は発音が非常に難しいのですが、日本語のカタカナ発音でも意外に通じます。
また、これをミャンマー語で言ってみたい、発音がわからない、というものがあれば、近くにいるミャンマー人に聞いてみましょう。
彼らは自国の言語について尋ねられるのをとても楽しく感じるようで、皆が寄ってたかって教えてくれようとします。
何か教えてもらったら、「チェズバー」を忘れずに。
【役に立つミャンマー語テキスト】
「旅の指さし会話帳44 ミャンマー」