生活費3万円!魅力は生活費と人。ジョグジャカルタ移住生活

魅力は生活費の安さと人。インドネシア・ジョグジャカルタ移住生活

今回はインドネシアのジョグ・ジャカルタで飲食店の立ち上げやマキさんにお話を紹介します。

このインタビューは2020年7月に撮影したものです。

Youtube動画はこの記事下部に紹介しています。

ジャグジャカルタへ渡ったきっかけやこれまでの経緯は?

きっかけは、ビジネス仲間の一言

実は、インドネシアへ行ったきっかけは私自身ではなくて、今一緒にビジネスをやっている代表の「お前、インドネシア行ってこい」っていう一言から始まったんですよ。

私はスノーボードが大好きで、スノーボードの専門学校を卒業した後にスキー場で働いていたんです。

その時に知り合って、私がインドネシアに合いそうだと思ったそうで、インドネシアへ行くことになりました。

2016年に初めてインドネシアに来て、あ、これは面白いなって。仲間たちと話し合って、2017年に仕事ををやめてこっちにやってきました。

インドネシアって面白い

インドネシアって9割の方がイスラム教徒なんです。

イスラム教のことはあまり知らなかったので、結構危ないのではと思っていたんですが、全然そんなことありませんでした。

すごくいい人達だし、日本ではないような人の温かみがありました。

日本では電車に乗った時に隣の人と話すことって少ないですよね。

こっちだと普通に「どこ行くの?」や「こんにちは」「すみません」という挨拶から日常会話になったりするんです。

すごく人間らしいというか、日本人が忘れているものを持っているというか…。

そこに衝撃を受けました。平均年齢が27歳なのでパワーがあるんですね。その日暮らしの方がすごく多いので、毎日食べるためには自分が頑張って何かをしなくてはいけないんです。

毎日が必死なんだなというのが伝わってきて、経済としてもまだまだ伸びるなというのも感じました。

日本の生活は安定感はありますけど、必死で生きるという感覚を忘れていたな、と気づかされましたね。

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たどり着いたのは「おいしいご飯屋さんがない!」

ジョグジャカルタに拠点を置いて、市場調査を兼ねてショッピングモールに行ったりしてみました。

今ここに合う商売は何なんだろうと考えて、たどり着いたのが、おいしいごはん屋さんが少ないことでした。デザート然り、ごはん屋さん然り。

クレープをいろいろ見て回ったら、瓦せんべいみたいなバリバリなクレープしかなかったんです。

日本のようなもちもちのクレープのがなかったので、日本のクレープを販売したらいいんじゃないかと思いまして、2017年からはそこに焦点を合わせて活動を始めました。

開業するまでに約1年かかりました。

場所探しに始まり、土地を借りて、建物を建ててと進みました。

建物を建てるのに時間がかかってしまったので、1年くらいかかってしまいました。その間にも実はいろいろ騙されたりとか、すったもんだありまして…。2018年の12月に無事オープンして、今は1年半ほど経ちました。

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インドネシアでのビザは、どういった経緯で取得した?

滞在ビザとまずオススメできる就労先

最初に滞在したときはビジネスとかの会議もなかったものですから、観光ビザで入国して、観光客としていろいろインドネシアを見て歩きました。

ジョグジャカルタに移った時に、日本語の発音や会話の練習を手伝ってほしいと学校からお声がけいただいて、そこで就労ビザを出していただきました。

仕事や生活をしながら、土地勘だったり物の相場だったりを勉強しました。インドネシアには日本の工場で働きたい方向けの学校が多いんです。

日本に働きに行くとなると資格が必要なので、日本語塾での勉強と並行して、資格を持っている学校から送り出してもらうという仕組みになっています。

バリにもジャカルタにも…全国にありますね。

どこの学校も日本人を求めているので、日本語講師は取り組みやすい仕事の一つといえると思います。

就労ビザを出すとなるといろいろ規定があるので、簡単に出してもらえるわけではないですが…。

趣味で日本語塾をやっている人もいます。こっちでは日本のアニメがすごく人気なんです。

みんな最初はそこから日本に興味を持つみたいです。

テロップでインドネシア語は出てくるんですけど、声で分かるようになりたいっていう勉強熱心な方も結構いますね。

ボランティアだがソシアルブダヤビザ取得で中期滞在が可能に

ソシアルブダヤビザっていう6か月滞在できるビザなら、学校と交渉すればビザのスポンサーになってもらえることはあります。

自分がビジネスしようとなると、就労ビザを取るしかないです。

企業に雇ってもらうか、自分で会社を興すか…ですね。

自分で会社を興すのが一番安全なんですが、資本金だったり長期的な計画が必要なので、それが難しい時には日本語講師をやりながら、下調べをしていくのが一番セーフティなのかなと思います。

インドネシア長期滞在の可能性のある3つのビザ

インドネシアに長期滞在できるビザはざっくり3種類あるんです。

パスポートを持っていればインドネシアに入国できる、期限が30日間の観光ビザ、観光ビザに加えて、到着時に日本円で約4000円、観光ビザが切れる前にイミグレーションに申請し、約4000円を払うと期限を60日間に延長できるアライバルビザ

そして、インターンシップ・語学学習・ボランティア等、社会文化関連で訪問の場合に取得できる、ソシアル・ブダヤビザ

これは、30日ごとに申請が必要なんですが、最大180日間まで滞在期間を延長できます。

も、この3つのビザは就労や収入を得ることはできないんですよ。

その他には、配偶者がインドネシア人であれば取得できる、定住ビザ。これも就労はできません。

就労したい場合は会社から発行される就労ビザをとるしかないんですよね。

期限は1年間。就労するとなると、就労ビザが必須なのでインドネシアではハードルが高いんです。

フリーランスでインドネシア滞在は可能?

フリーランスでノマドと言われてる方たちは実際はインドネシアの方にお金をいただいてるわけではないじゃないですか。

インターネットで完結しているのであれば、特に就労ビザがなくてもインドネシアに滞在できますね。

そういう方たちはソシアル・ブダヤビザを取得する人が多いです。

納税は日本にする形ですね。

あちこちを転々とする方も多いので。半年インドネシアにいたら、次はタイに行く…って方もいるので。

日本との商習慣の違いとは

クレープ屋は知名度も上がってきていて、知名度も業績も右肩上がりだったんですが…コロナの影響を受けていますね。

ほかには、インドネシアは断食の習慣があるので、その期間に売り上げは落ちます。

今は徐々に戻っては来ているんですが、私が報酬をもらえるほどの利益はないんですよね。

もともとの目標は、立ち上げたクレープ屋さんに私が立つことでした。立ち上げたお店はインドネシア人の知り合いにやってもらっているんです。まず、インドネシア内資の会社を立ち上げたんですよ。

なので、外国人はディレクターになれない。

そこから外資に切り替えることで、私がディレクターになって、ビザをもらってお店に立っても問題なくなるんです。

でも、外資の会社に切り替えるときは2000万円の資本金を用意しなくてはいけない。

内資の会社を立ち上げてお金をためていこうとしたときにコロナが直撃してしまって。

今は2000万円を出すのはリスクもあるので、クレープ屋を外資に切り替えることはすぐには考えていないですね。

最初はムカつくけど、これもいいかなって思える仕事環境

インドネシア人の適当なところ、最初はすごくむかつくんですね。

遅刻してきたり、適当に仕事を仕上げたりとか。

日本とのギャップを感じてたんですけど、逆にそういう風にやる方がストレスは少ないのかなって。

たまに遅刻しちゃったときに、ま、いいかなって思えたり。日本みたいに接客厳しくないのでお客さんもそんなにぐいぐい来ないんですよ。

それが日本のいいところではあるんですけど。

インドネシア人はできないものはできないっていうんですよ。

うちはこのサービスしか提供できません。

それに納得してくれるなら買ってくれっていうスタンスなのでサービスを提供する側としても無理しなくてもいいのかなっていう楽さは結構あったりしますね。

外国人がだまされる2つの代表例

第1位は物件ののっとりですね。

住居用の賃貸を借りるときは大家さん次第なので、パスポートだけでも問題ない場合も多いんですが、商売として店舗を借りる時には営業許可もとらなければならないので、借主は就労ビザかインドネシア人でなければならないです。

その時点で就労ビザをとるのは難しいので、インドネシア人に協力をしてもらう必要がある。

物件を借りるときは基本的に一括払いなんです。名義をインドネシア人に借りて物件を借りると、そこで手のひらを返されて乗っ取られる。

最初はすごく良くしてくれていたのに結局裏切られてしまって…というのが知り合いにもありました。

裁判をしても外国人なので不利になってしまうので、泣き寝入りになってしまう。

友達だからといって簡単に信用できないんです。

第2位は契約延長のトラブルです。

一括で百万円払って、店を改装して店をオープンさせる。

1年後に契約延長を申し出たときに、賃料が突然500万円に値上がりしていたりするんです。

大家さんが自分で改装するのが大変だから、店舗を改装済みで返してもらうのを目的に貸出していたりするんです。

更新しなければ、そこは自分が使えるので。

なので、契約するとき延長するときには値上げは何パーセントまでかを決めておく。

それでバカ高い金額をいわれることはありません。

あとは、うちの息子が使うからもう貸せないといわれたり。

法律的にも大家さんが貸せないと言われたらそれまでなので、契約延長はできないんですよ。

それを防ぐには、5年契約をするとか。外国人は5年とか10年とかで契約していることが多いです。

長期に契約すれば、契約が終わる前に大家さんから打ち切りにすると、賃料を1.2倍にして貸主に返さなければいけないので、大家さんが途中で契約を打ち切ることは少ないです。

一般の賃貸でも上の二つのトラブルはありますね。

でも、不動産が間に入っているところはそういうことは少ないです。物価などで金額が少し上がることはありますが、大幅ではないので、アパートメントに入ればそこまで心配はないと思います。

ジョグジャカルタでの生活はどんな様子?

ジョグジャカルタはは国内TOP3の物価の安さ!生活費は1か月3万円

お酒を飲むか飲まないかですごく変わってくるんですけど、お酒を飲まなければ、住居費を入れても月々2~3万円あれば収まっています。

お酒は日本と同じくらいの金額なんですが、食事は基本的に1食100~200円くらい。

私は一軒家の割と広い所に住んでいるんですが、賃料が1年に20万円なので、一か月15000円位。

光熱費、WiFi混みでも6000円くらいあれば割といいところに住めますね。最低賃金が15000円なので、それがあれば贅沢しないレベルなら生活していけます。

たまには焼肉食べたい、いいもの食べたいっていうのがあっても、1か月3万円くらいあれば大丈夫だと思います。

ジャカルタやバリは賃金は高いけど物価も…

ジャカルタとかバリ島とかは全然違います。ジャカルタの最低賃金が4万円なので、都会に出る人もいるんです。

でも、給料が高くても生活費も高いから、取り分は変わらなくて、ジョグジャカルタに戻って来る人も結構多いです。

バリはジャカルタと比べて物価は少しやすいけれど、観光地なので3万円では生活できないですね。

ジョグジャカルタには工場進出を考えてる方が来ますね。

人件費が安いので、日本で機械作業にするより、手作業で人を雇ったほうが安上がりになってしまう。

機械を入れるコスト、メンテナンスのコスト、壊れた時のコストが必要なので、人が休むことを考えてもコストが安いんです。

ジョグジャカルタの住みやすさ。人、食、治安

ジョグジャカルタは温厚な方たちが多くて、インドネシアの中でもいい人が集まっていると思います。

ジャワ人って自分の言いたいことを言わなくて、なんでもいいよいいよって言うんです。その代わり、裏でボロクソ言ってたりするんですけど(笑)

もめ事を嫌う人種なので、もめてるとか喧嘩してるとかもあまりないですし、イスラムだからか、みんなウェルカムなんですね。

初めてあった人でも3日もてなせって教えがあるんです。

日本人だからってだましてくるって人もジョグジャカルタは少ないです。

バリなんかは観光客を騙したりスリなんかは多いです。

交通は、今はオンラインタクシーが普及しています。

バイクタクシーとかもすぐに来てくれて、近い距離なら100円くらいでいけるので、生活面で不自由は感じないです。

食べるのにも困りません。インドネシアは夜にご飯屋さんやってる人もいるので、路上屋台が夜もぽつぽつやってます。夜に歩くのはさすがに怖くてできなくて、基本的にバイク移動しています。

夜はそんなに出歩かないようにはしています。仕事が終わって友達とご飯を食べに行くことはありますけど。

22時くらいまではあまり事件とかはないんですけど、1時2時とかは犯罪が増えるので、夜に歩くのはお勧めしないです。

インドネシアの医療事情

医療に関しては、日本より劣っていますね。

お金を持っている人はシンガポールなどの先進国に行きますね。風邪やおなかを下してしまったくらいなら地元の病院でいいんですけど、手術が必要になったら日本に帰ったほうがいいですね。

知り合いがインドネシアで手術をしたんですが、あまり調子が良くなくて日本で再手術になっていました。なので、手術をするならは日本に帰ったほうがいいです。

保険には入ったほうがいい?

人それぞれですけど、私は今は入っていません。

最初は入っていたけど、医療費もそんなに高くないんです。風邪くらいなら千円くらい。

コロナが流行ってるので無料のオンライン診断が普及しています。

診察してもらって言われた薬を自分で薬局に買いに行くシステムです。インドネシアにも保険制度があるんですけど、就労ビザを持っていないと入れないので、就労ビザを持っていない人は不安であれば海外保険は入っていたほうがいいと思います。

病気にならなくても交通事故の可能性はあるので。こっちは交通量が半端ないですから。

う~んと感じる点

大変なこというか、おいしいご飯が食べたいです(笑)

日本って洋食、中華、イタリアンっていろいろあって、どこも大体おいしいじゃないですか。

インドネシアってまずいお店はまずいし、飽きてくるんですよ。旅行できて食べる分には新鮮でおいしいと思うんですが、毎日となると…何食べようかなって悩んじゃうんですよ。

一人暮らしでいると、自炊するより外で食べるほうが安いし時短なので、割と外で食べます。

白米とか納豆が食べたいときは、バリとかジャカルタで買いだめしたものを家で食べることもあります。

長く住んでいる日本人は調味料とかもすべて日本のものを手に入れて、自分で日本料理を作ってます。最後は自分で作るところに落ち着きます。

虫とかヤモリはいますけど、うちにはあまりいないです。

猫を飼ってるからですかね。ジャングルのほうに行けばコブラとか蛇が出るみたいなんですけど、町中に住んでる分には大丈夫です。イスラムの人って犬はダメなんですけど、猫は大丈夫なんです。

なので、飲食店はネズミ問題があるので、わざと餌を野良猫にあげて、パトロールしてもらっているんです。

今後の展望やこれからインドネシアに行きたいと思っている方に一言

実は私ジョグジャカルタ日本人会の会長をさせていただいているんです。

日本の魅力をインドネシア人に知ってもらいたいし、インドネシアの魅力も日本人に知ってもらいたいと思っていて、その懸け橋になれるといいなって思っています。

トイレットペーパーがないことって日本人からすると非日常じゃないですか。

そういうのを楽しんでもらいたい。逆にインドネシアの人たちには日本ってすごいんだよっていうのを知ってもらいたい。なので、ちょっとずつなんですけど、YouTubeでインドネシアの魅力を、インドネシア人向けには日本の魅力を発信して、お互いが行き来できる仲になるといいなって思っています。

日本人が今失っている人間らしさがインドネシア人と接していると満たされるので、実際に来て体験してほしいです。

観光客っていう感じじゃなくて、ローカルの人たちとどんどん接していっていただきたいですね。

↓インタビュー動画はこちら

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