ジョージアで注意した5つの文化。タブーや避けたい行為・言動もある

ジョージアで注意した5つの文化。タブーや避けたい行為・言動もある

近年では国際化が進み、アメリカの映画が世界中で放映されるようになり、それなりに各国の文化の違いが知られるようになりましたが、それでもちょっと小さな誤解が大きな問題に発展することがあります。

特にジョージアのような小さな国に関する情報は少なく、事前に情報を仕入れることはかなり困難です。

しかし、知っておかないと後々大きな問題に発展する可能性があります。

ここでは、ジョージア在住者が語る、現地の文化・風習、気をつけるべき5つの点を紹介します。

ジョージアは日本より遥かに保守的なキリスト教国

ジョージアの人口の約90%が敬虔(けいけん)なキリスト教徒で、よく教会の前を通る時、3回十字架を切ります。

そして、その教会は、ジョージアの社会に多大な影響力を有し、政治に対しても大きな発言力を有しております。

その影響力の大きさの例として、教会は性教育等、日本や先進諸国ではごくごく一般的と捉えられているような内容が、「教義に反する」という理由から、ジョージアの学校では教えられておりません。

この結果、様々な社会問題に発展し、政府も対策を打ち出せずにいます。

そして、この保守的な文化は日常にも浸透しており、男女交際、特に婚前交渉に対しては、我々日本人からすると前時代的な感覚が未だに「普通」と捉えられています。

その為、日本では「普通」と思われる会話内容等もジョージアではためらわれる事が多いので、会話の内容には気を付けましょう。

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アブハジアと南オセチアはタブー

ジョージアはかなり安全ではありますが、未だに紛争地帯を2つ抱えており、ジョージア国内では深刻な問題として捉えられています。

2019年6月20日にも暴動があり、その後約1か月半程毎日デモが発生するほど大きな問題となっています。

その為、ジョージア人に対して南オセチアやアブハジアに関する会話はあまりふらないようにするすることが無難です。

もし会話が自然とそちらに流れた場合、ジョージアの公式見解である「アブハジアと南オセチアはロシアによって占領されている地域」にあわせる迎合するようにしてください。

また、「南オセチア」という表現自体好まれておらず、სამაჩაბლო(サーマチャブロ)やცხინვალის რეგიონი(ツヒンヴァリス・ライオニ―ツヒンヴァリ地域)などの名称呼んでいます(前者が一般的、後者が政府正式名称)。

上記に「迎合」と表記しましたが、これは、現在のジョージアでは、少しでも違う意見を有すると社会的な影響があり、職を失ったり、減給に処されたり、全般的に冷遇されます。

その為、少しでも異なる見解を示すと大きな論争や、果てには「ジョージアから出ていけ」といった話に発展する可能性があります。

もしアブハジアや南オセチアに関するジョージア人の意見や見解を知りたいのであれば、聞くことは可能ですが、聞き方には気を付けてください。彼らの見解を否定する(もしくはそのように捉えられる可能性がある言い回し)は絶対にしないよう注意しましょう。

また、同時にロシアがアブハジアや南オセチアを支援している関係から、極端な反露感情が根強く、中にはロシア語が完璧に話せるのにもかかわらず、ロシア語を話すことを拒否する人がいます。

場合によっては、「ロシアに行ったことあるか」等の尋問じみた質問を受けることもあります。

その答えによって何かが変わる訳ではありませんが、ロシアのいいところをいうと嫌な顔をされたり、ジョージアのいい所の「説明」を長々と聞くことになります。

可能であれば、本テーマについては、曖昧に笑っておいて触れないことが一番の対応策です。

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ジョージア人は遅刻の常習犯

もしジョージアでビジネスを行うのであれば、基本的に相手は「必ず」遅刻すると考えてください。

それも5分10分ではなく30分、1時間単位で遅刻します。

しかし、こちら側は必ずオンタイムで来ることを求められます(不公平に思われるかもしれませんが、残念ながらこれがジョージアです)。

加えて多くの場合、遅れることに対し特に連絡などなく、謝罪もなしに現れます。日本であれば非常に失礼な行為に当たりますが、ジョージアでは通常ですので、怒らずに対応するようにしてください。

強いナショナリズム

ジョージアはワインの発祥の地と言われており、歴史が長く、独自の文化も多いため、ジョージア人は自分たちの国と文化に大きな誇りをもっています

これを知らずにジョージア人についてワインや国の歴史について聞くと、延々とレクチャーされることになります。

また、ジョージアにいる少数民族(ジョージア人の支族であるメグレル人やズヴァン人、アルメニア人やアゼルバイジャン人)に対しても偏った発言が度々発せられます。

基本的に、これらの発言に対して一々反応していたらキリがないので、無視することをお勧めします。

基本的には相手がどのような事を言おうが無視する方が得策です。

また、ジョージア人のナショナリズムや国に対するプライドを気づつけるような発言は避けるようにしてください。西欧等に比べると、冗談として言ったことが大きな喧嘩の原因になりえます。

ジョージア人の家に招待された場合は空腹で行くように!

ジョージア人と仲良くなり、家に招待された場合、いくつか注意する必要があります。

  1. 招待されたのであれば、何かしらの手土産を持って行くようにしてください。ものはなんでもいいです。花やチョコレート、ワインなどが定番ですが、ジョージアはワインの国なので、ワインに詳しくない限り、避けた方が無難でしょう。
  2. 確実に空腹時に行くようにしてください。ジョージアでは客をもてなす為にსუფრა(スプラ)という、いわゆる晩餐を準備する風習があり、このスプラには、本当に大量の食事が準備されます。5人ぐらいの人しかいないのにまるで20人分の料理を準備するほどです。
    そして、スプラでは、各品を最低限1回は味見しなければなりません。無数の皿から最低限1口ずつ食べなければならないので、完全に胃が空っぽの状態でないければとてもじゃないですが、こなせる量ではありません。

もちろん、「もうお腹一杯なので」と断ることも可能ではありますが、ホスト側が「美味しくなかったのでは?」と思い込み、かなり落ち込む可能性が高いので、可能な限り全て食べるようにするのが一番です。

ジョージアの文化・風習まとめ

ジョージアは、一応文化圏としては東欧に入るものの、その特殊な地理的環境や歴史により少々特殊なものや古いものが残っています。

トビリシやバトゥミ等大都市圏では、習慣が概ね東京とそれほど変わりませんが、地方に行くとより保守的になりますので、気を付けてください。

また、どの国に行くときにも共通することですが、周りを見て、合わせるようにしましょう。

日本でも外国人が我が物顔で「我々の国ではこれが普通だから」と言って彼らの習慣を押し付けることに対して反感を抱く人が多いのと同様に、「郷に入っては郷に従え」のごとく、現地人の感覚に合わせることがスムーズな関係構築の秘訣です。

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