みなさんは週末をどのように過ごされていますか?
ショッピングやイベントに出かけるでしょうか?
実はフランスでは、日曜日になると多くのスーパーや商業施設が閉まってしまいます。
そこで、せっかくの週末を無駄にしないために、フランスでの休日の過ごし方についてご紹介します。
フランスの休日事情
以前はパリでさえ、他の国の大都市の異なり、日曜日になるとお店が閉まってしまい、街中が閑散としていました。
近年、法律が変わり、パリやリール、マルセイユなどの大きな都市では日曜日にも営業するお店が増えてきました。
とはいえ、地方ではそのような状況は見られません。
例えば、百貨店やショッピングモールなどは、クリスマスシーズンやバーゲン期間を除き、日曜日は完全に休業日です。
いったいフランスに住む人々は週末をどのように過ごしているのでしょうか?
みんな何してる?アペロを楽しみ家族と過ごす
基本的にフランス人にとって日曜日は家族でゆっくりする日だそうです。
食事前にアルコールとともに軽いおつまみを食べ、(この習慣をアペロと言います。)お母さんの作ってくれたごちそうを、おしゃべりを楽しみながらゆっくり食べる。
実に優雅な休日ですね。
天気が良い日にはピクニックを楽しむ人も大勢います。
日本人女性は肌を焼かないようにする人が多いですが、フランス人は男女問わず、日光浴が大好きです。
カフェやレストランのテラス席は追加料金を払わなければいけないお店が多いのですが、たくさんの人がテラス席を楽しんでいます。
また、映画館や博物館・美術館は日曜日も開いているので、映画鑑賞、芸術鑑賞を楽しむことも多いようです。
多くのマルシェも日曜日に開かれ、たくさんの人で賑わいます。
マルシェでは食料品はもちろん、蚤の市も同じ場所で開かれているので、ゆっくり歩いて掘り出し物を見つけるのも楽しいですね。
このように、フランス人は日曜日をのんびりと過ごしているので、買い出しなどは土曜日に済ませてしまいます。
なので、スーパーのレジは混雑し、街中の駐車スペースには空きがないことがよくあります。
土曜日はほとんどのお店が通常通り営業しているので、街にも活気が溢れています。
フランスおすすめの観光地~ノルマンディー地方~
フランス語が堪能であれば、映画鑑賞や、友人とのアペロを楽しむこともできますが、そうでない方にとっては映画鑑賞やフランス語での会話は難易度の高いもの。
また、フランス人と暮らしていない方にとっては、フランスの休日の過ごし方自体、馴染みのないものに感じてしまわれることでしょう。
筆者もそのような状況に置かれていたのですが、地方を巡ることで休日が充実したものになりました。
これから筆者が実際に足を運んだ、週末のおでかけにうってつけの観光地をいくつかご紹介します。
ジヴェルニーGiverny
アクセス:
SNCFパリ(サンラザールSaint-Lazare駅)からルーアンRouen方面の電車に乗り、ヴェルノンVernonにて下車。ヴェルノンからジヴェルニー行きのバスで約20分。
<モネの家Maison et jardin de Claude Monet>
印象派・モネが晩年を過ごしたジヴェルニーでは、モネの家と庭園が一般公開されています。
公開期間は3月下旬~10月下旬、9:30~18:00(最終入場17:30)まで開園しています。
入場料は大人9.5€、7歳以上の子供と学生は5.5€、7歳未満の子供は無料です。
公開期間を花の咲く季節と定めているモネの庭園では、色とりどりの花が私たちの目を楽しませてくれます。
かの有名な『睡蓮』が描かれた池を見ることもできます。
また、モネは日本画を非常に好んでいたそうで、モネの家には浮世絵がいくつも飾られています。
日本風の庭園もあり、モネが愛した日本を見ることができます。
<ジヴェルニー印象派美術館 Musée des impressionnisme Giverny>
モネの家から歩いてすぐのところにあります。
開館期間、開館時間はモネの家とほぼ同じです。
大人7.5€、12~17歳5€、7~11歳3.5€、7歳以下は無料で入場できます。
この美術館ではモネだけではなく、様々な印象派の作品を見ることができます。
館内にはコインロッカーがあるので、ゆったりと鑑賞を楽しめます。
エトルタEtretat
アクセス:
SNCFパリ(サンラザールSaint-Lazare駅)からル・アーヴルLe Havre駅にて下車、ル・アーヴル駅前のフェカンFécamp行きのバスで1時間弱。またはブレオテ・ヴ―ズヴィルBréauté Beuzevilleで下車、エトルタ行きのバスで約30分。
こちらもモネが描いた地として有名です。
ビーチを挟むようにそそり立つ二つの断崖は、趣のある風景です。
それぞれの断崖に登ることができ、崖の上からの眺めは最高です。
ビーチに続く通りにはレストランが立ち並び、おいしい海鮮料理をいただくことができます。
どの海鮮料理もおいしいのですが、おすすめはムール貝がココットにたっぷり入ったムール・フリットMoules Frites。
ムール貝をフライにしたものではなく、ムール貝の白ワイン煮にフライドポテトがセットになっているのでムール・フリットと言います。
ソースも濃厚でおいしいのですが、とにかく量が多い!何人かでシェアして食べると最後まで楽しめそうです。
また、ノルマンディーのりんごのスパークリングワイン、シードルの産地に近いため、様々なシードルを揃えたお店もあります。
お土産に一本いかが?
フランスおすすめの観光地~ピカルディ―地方~
ジェルブロワGerberoy
アクセス:パリ北駅Gare de NordからSNCFでボーベBeauvais Gareまで行き、そこからタクシーで25分。またはBeauvais Gareから乗り換え、Marseille en Beauvaisisへ行き、そこからタクシーで10分。
ジェルブロワはフランスの美しい村のひとつに指定されています。
人々からはバラの村と言われているように、村はバラの花で溢れています。
かわいらしい家の壁には様々な種類のバラが咲き誇り、ふんわりとバラの香りが漂う、なんともロマンチックな村です。
6月初旬には村をあげてのバラ祭りが行われ、バラの植木を購入することができます。
ジェルブロワ産バラのコンフィや、ローズウォーターなどもお値打ちで購入できました。
フランスおすすめの観光地~シャンパーニュ地方~
ランス Reims
アクセス:パリ東駅 Gare de l’Est から SNCF でランス Gare de Reims
ランスはシャンパンの一大産地として、また、世界遺産の街として有名です。
必ず見ておきたいのが、ノートルダム大聖堂 Cathédrale Notre-Dame。
こちらは開館時間が7:30~19:30、入場料は無料です。
このノートルダム大聖堂は左右対称に作られており、数多の彫刻が壁面を飾ります。
中でも『微笑む天使』の彫刻は有名で、その名の通り、優しい笑みをたたえています。
ノートルダム大聖堂は彫刻だけではなく、シャガール作のステンドグラスがあることでも有名です。
他にもトー宮殿 Palais de Tau やサン・レミ・バジリカ聖堂 Basilique St-Remi も世界遺産に登録されています。
シャンパンカーヴ巡り
ランスはシャンパンの本場で、シャンパンカーヴもたくさんあります。
試飲付き見学を受け付けているカーヴも多く、目でも舌でもシャンパンを楽しめます。
日本でも有名なモエ・エ・シャンドン Moët&Chandon やテタンジェ Taittinger も見学ツアーがあり、予約が必要なカーヴもあるので、事前に調べておきましょう。
フランス語だけではなく、英語でのツアーを催行しているカーヴも多いので、得意な言語のツアーを選ぶと良いでしょう。
シャンパンを貯蔵しているセラーは地下にあり、夏でも肌寒いくらいなので、羽織ものを忘れないようにしてくださいね。
ちなみにローズ・ビスキュイ Biscuit Rose というバラ色のメレンゲ菓子がシャンパンと良く合います。
シャンパンをおみやげに買ったら、ローズ・ビスキュイもお忘れなく。
フォシエ Fossier 社のものが有名です。
まとめ
日本にいる時はショッピングに出かけることが多かった筆者は、フランスに来てから週末、特に日曜日が手持ち無沙汰になってしまいました。
ですが、最近ではフランス各地に足を運び、フランスを満喫しています。
せっかくの週末ですから、フランスを大いに楽しんでくださいね。
「Bon week-end!(よい週末を!)」