新しい生き方を模索しようと考えた時、「海外に留学してみたい」と考える人も多いのではないでしょうか?
しかし目的や手段、予算の面で諦める人も多いです。
ここではエストニアの最高学府であるタルトゥ大学の大学院を卒業した筆者が、その魅力についてお伝えします。
タルトゥ大学に留学するメリットは英語履修で高い専門性が身につくことと、低予算でも2年間の留学が可能なことです。
本記事を読めば、具体的な留学イメージが掴めます。
エストニアという国
みなさんは「エストニア」という国を聞いたことがありますか?
近年IT国家として有名になりつつあるため、ITに関心がある人はエストニアに注目しはじめているのではないでしょうか。
エストニアは欧州連合(European Union)の加盟国のひとつで通貨はユーロです。
夏には美しい緑がきらめき、冬には息をのむような銀世界が広がる素敵な国です。
1.英語で履修できるプログラムが多い
留学というと、現地の言葉ができないと大学や大学院には通えないというイメージを持っている人も多いです。
しかし心配する必要はありません。
タルトゥ大学では英語のみで履修できるプログラムが非常に多いです。
どんなプログラムが英語で履修できるのか
タルトゥ大学では、学士課程では2プログラム、修士課程では29プログラムが英語履修可能です。(2022年7月時点)
学士課程は3年間、修士課程は1年もしくは2年の就学で学位取得が可能です。
代表的なプログラムとしては学士課程ではBusiness AdministrationやScience and Technology。
修士課程ではInformation Technology LawやComputer Scienceなどがあります。
エストニアがIT国家として先進的なこともあり、文系の学部でもITの領域を積極的に取り入れたユニークなプログラムが多いことも特徴の一つです。
エストニアの英語レベルは?
Education First(EF)の調査によると、エストニアの英語レベルは112か国中22位であり、非常に高いことが分かります。(2022年7月時点)
筆者もエストニアに住んでタルトゥ大学に通っていましたが、学生・教員ともに英語のレベルが高く、コミュニュケーションに困ったことはありませんでした。
そのため、タルトゥ大学に留学すれば、英語力は間違いなく上がります。
2.世界トップクラスの教育レベル
タルトゥ大学はエストニア国内の大学の中で一番教育レベルが高く、エストニアの東大として有名です。
エストニアでは知らない人はいないと言っても過言ではないでしょう。
前述したとおりエストニアはIT国家として知られているため、特にテクノロジー分野の学部で高いレベルの教育を受けることができます。
また、エストニアはEU加盟国の1つでありながらロシアとも縁が深い国のため、EUとロシアの政治的関係について研究したい学生も世界中から集まります。
世界大学ランキングでの評価
世界の大学1300校を調査する QS World University Rankingsの2022年最新調査によると、タルトゥ大学は296位にランクインしています。
また、タルトゥ大学の公式発表によると、タルトゥ大学は世界のトップ大学1.2%にランクインしていると報じられています。
これらの調査から、タルトゥ大学はエストニア国内のみならず、世界中でその高い教育レベルが評価されていることが分かります。
3.街自体が留学生タウン
タルトゥ大学が位置するタルトゥはエストニアで2番目に大きい都市です。
同時に、タルトゥは学生の街としても知られており、街中に学生コミュニティがあります。
タルトゥ大学の公式発表によると、タルトゥ大学には約14,000人の学生が在籍しており、約3,000人の教育関係者が働いています。このうち約1,800人が外国人学生です。
筆者の体験では各学期ごとに交換留学生が来るため、文字通り世界中の学生と交流できる環境があります。
インターナショナルな環境に身を置きたい人には、ぜひおすすめします。
4.低予算でも学生生活が送れる
留学と言えば予算を重視する人が非常に多いです。
逆に言えば予算の部分をクリアできなければ留学を断念するケースも少なくないのではないでしょうか。
アメリカやイギリスに留学するとなれば多大な費用がかかるイメージがありますが、エストニアは比較的低予算でも留学が実現できます。
学費
タルトゥ大学の学費は非常にリーズナブルです。
実際の学費を学部ごとに見てみましょう。(参照:https://ut.ee/en/content/cost-tuition)
理系学部
プログラム名 | 学費(一学期) |
Actuarial and Financial Engineering | €1,870 |
Materials Science and Technology | €2,200 |
Applied Measurement Science | €2,475 |
文系学部
プログラム名 | 学費(一学期) |
Politics and Governance in the Digital Age | €1,700 |
Educational Technology | €1,700 |
Information Technology Law | €1,870 |
エストニアの大学は基本的に2期制で、学費は学期ごとに支払います。
そのため、例えばActuarial and Financial Engineeringプログラムなら2年履修課程で合計€7,480(1,036,719円)、Educational Technologyプログラムなら1年履修の課程のため合計€3,400(471,236円)となります。
(レートは2022年7月11日時点で138.60円/€です。)
5.Erasmusプログラム利用で留学ができる
日本人には聞き慣れませんが、ヨーロッパにはErasmus(エラスムス)と呼ばれるプログラムがあります。
Erasmusとは、ヨーロッパ内での教育、トレーニング、スポーツをサポートするための欧州連合(EU)のプログラムです。
このプログラムを利用して、エストニアからさらに他のヨーロッパの国に留学をすることができます。
Erasmusプログラムを利用することで、イギリス、フランス、ドイツ、フィンランド、ハンガリー等様々な国で留学(参照サイト)をすることが可能です。
さらにErasmusの特徴として、学費は留学先の大学に払うのではなく、自身の所属する大学に支払うため、タルトゥ大学よりも学費の高い大学に留学する場合はとてもお得です。
Erasmusプログラムを利用して留学する学生には奨学金(参照サイト)も授与されるため、滞在先の生活費に充てることも可能です。
日本人でありながらヨーロッパの中で奨学金を受けながら留学できるのはとてもメリットが大きいため、ぜひ利用することをおすすめします。
さいごに
いかがでしたでしょうか。「留学」と聞くとハードルが高そうに感じますが、タルトゥ大学であれば現実的な選択肢と言えると思います。
加えて、現地の言葉ではなく英語で各プログラムが履修できて、かつ自分の英語力が伸ばせる環境に身を置けるのは大きなメリットです。
さらに、タルトゥ大学は世界中からその教育レベルの高さが注目されており、これからさらに評価が上がる大学であるともいえます。
また、街には留学生が多いためインターナショナルな環境でチャレンジできることや、低コストで留学できてヨーロッパの他の国で学べるなど生活の面でもメリットが大きいです。
自分の可能性に挑戦するにはぴったりの場所なので、ぜひタルトゥ大学での留学を検討してみてはいかがでしょうか。