留学や海外移住が人生の選択肢に入ってきた昨今、語学やスキルを生かしてヨーロッパで働きたい人も増えてきました。
ヨーロッパに移住することは難しいと思われがちですが、実はエストニアはヨーロッパでのキャリアを築くファーストステップとして最適な国です。
エストニアはイギリスなど他の国に比べて労働ビザが降りやすく、外国人が仕事を得られるチャンスも多いです。
本記事ではエストニア企業に内定した筆者が、エストニアでの仕事の探し方を紹介します。
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エストニアという国
ヨーロッパと一言で言っても、西から東まで様々な国があります。
エストニアはバルト海に面する欧州連合(European Union)の加盟国のひとつで通貨はユーロです。
欧州連合の中でもIT国家として注目されており、IT産業が急成長中です。
エストニアは自然豊かな国で国土の60%が森林です。
そのため、自然と都市が融合した暮らしやすい国です。
エストニアではどんな仕事があるか知ろう
それでは実際にエストニアにはどんな仕事があるのでしょうか?
結論、エストニアでは英語ができて専門分野での経験があれば日本人でも就職は十分可能です。
エストニアは人口133万人(2022年時点)と小さな国ですが、IT企業3700社が採用活動中です。(2022年7月時点)
職種はシステムエンジニアやプログラマーなど技術職の募集が多いです。
また、時期にもよりますが技術職以外にも日本語を使ったカスタマーサポートやアフィリエイトマネージャー、マーケティング関係などの仕事もあります。
ただし、日本語関係の職種の場合は募集自体が少ないため、粘り強く定期的に求人サイトを確認することをおすすめします。
Work in Estonia を使ってみよう
日本で職を探す際には就職サイトで求人を見ることが多いと思いますが、エストニアでも同じです。
オンラインでどの会社が何の職種を募集しているか見られるため、エストニアへの渡航前に職を探すことができます。
エストニアには政府が運営するWork in Estoniaというサイトがあり、エストニアでの職探しについて知ることができます。
サイトはすべて英語で記載されており、エストニアが外国人雇用に積極的であることが分かります。
また、ヨーロッパの他の国と違って就労ビザが降りやすいため、各求人の応募要件には「就労ビザを獲得済みであること」と記載されていません。
Work in Estoniaのサイトは登録不要かつ無料で求人一覧を閲覧することができます。
求人は常時更新され、毎日たくさんの募集が追加されるのでこまめに確認しましょう。
Linkedinに登録しよう
日本ではあまりメジャーではありませんが Linkedin は就職活動の強い味方です。
日本の場合は求人を取り扱う日本の企業が独自のプラットフォームで求職者を獲得しますが、ヨーロッパの場合はLinkedinのようなユニバーサルプラットフォームがメジャーに使われています。
エストニア企業の面接で評価されるポイントを抑えつつ、Linkedinで効果的に自分をアピールしましょう。
エストニアで内定を獲得するためには何が必要?
日本企業の面接では、自身の長所や短所、過去の経歴など求職者の人物像やマインドを見る傾向にあります。
しかし、エストニアでは採用活動で評価しているポイントが全く異なります。
前述したWork in Estoniaのサイトでは、エストニアの就職市場で評価されるポイントや職場の文化がはっきりと記載されています。
エストニアでは、率直なコミュニュケーションやスキルが評価され、職場でのハイエラルキーもありません。
そのため、実務経験やどのようなスキルがあるかをアピールすることが重要です。
Linkedinに記載するポイント
前述したように、エストニアではスキルが大事です。
そのため、Linked-inのプロフィールの職歴部分にはこれまでどんなプロジェクトに携わり、何を担当していたか明確に書きましょう。
加えて、成果物をポートフォリオとして追加することも有効です。
例えばWeb関係の仕事であれば、過去に制作したページなどを記載して自分のできることを積極的にアピールするべきです。
また、スキルを証明するものとして、Linked-in上でWebテストを受けてスキルバッジを獲得するのも良いでしょう。
エストニア留学とインターンシップ
エストニアは近年、国外からの留学生が増えています。
もし長期的にヨーロッパに住みたいと考えているのであれば、大学や大学院に1度留学してからインターンシップをすることをおすすめします。
この方法をおすすめする理由は2点あります。
1つ目は、前述したようにエストニアではポテンシャルや人物像よりも、スキルや経験が重要なため、インターンシップの経験が評価されるためです。
さらに、インターンシップを経験することでエストニアでの働き方や今の自分に何が足りないかを考えることができます。
2つ目の理由は、インターンシップをすることで職場の留学生同士で情報が交換できるためです。海外での就職活動は情報戦といっても過言ではありません。採用活動を行っている企業の情報を効率的に集めるためには、同じ業界で働く知人のネットワークを広げておくことがカギになります。
エストニアにはタルトゥ大学という非常にレベルの高い大学もあるため、世界中の優秀な学生と知り合うことができます。留学で学びを深めつつ、インターンシップで実務経験も積めるため、とてもおすすめの方法です。
参考:【体験談】エストニアの東大・タルトゥ大学に留学する5つの魅力
ワーキングホリデー
ワーキングホリデーといえばオーストラリアやイギリスのイメージがありますが、実は日本とエストニアはワーキングホリデー協定を結んでいます。
ワーキングホリデービザでは原則12ヶ月滞在ができ、申請は在日エストニア大使館で受け付けています。
ワーキングホリデービザでの渡航の場合、2つの生活パターンがあります。
日本での仕事をリモートで続ける
最近はフルリモートで働ける職場が多くなりました。
そのため、ワーキングホリデービザでエストニアに滞在をしつつ、日本での仕事をリモートで続けることができます。
メリットは日本での仕事を辞めなくてすむことですが、デメリットは12ヶ月後にはエストニアから退去しなければならない点と、エストニアでの知り合いができにくい点です。
エストニアに移住してから職を探す
ある程度の貯金がある場合、ワーキングホリデービザでエストニアに移住をしてから現地で仕事を探すこともできます。
渡航後の職探しになるため、はじめのうちはエストニアや他のヨーロッパの国を観光する時間ができます。
メリットは焦らずゆっくり就職活動を行えることで、デメリットは移住したからといって必ず職が見つかるという保証はないことです。
ワーキングホリデービザは12ヶ月の居住は保証されますが、その後で仕事につけるかどうかは個人のスキル次第です。
しっかりと情報を集めつつ、自分のスキル向上に日々励みましょう。
さいごに
本記事を読んで、エストニアでの就職が現実的な選択肢に入ってきた方も多いのではないでしょうか。
大切なことは英語でコミュニュケーションがとれて、専門分野での経験やスキルがあることです。
逆に言えばこの2点さえクリアできれば、エストニアは求職者の国籍に関係なく、広く門戸を開放しています。
さらに、就職先の企業や職種を探すために求人サイトを効率的に活用することも重要です。
また、自分の生活スタイルに合わせてワーキングホリデービザの取得を検討するのも良いでしょう。
ヨーロッパでの生活を夢見ている方も、自分の可能性に挑戦したい方も、エストニアでの就職をぜひ検討してみてください。