常に行きたい国トップ3に入っているスペインは、2017年にワーキングホリデーも始まり日本からロングステイをされる方が増えています。
『グリーン・スペイン』と呼ばれるスペイン北部のアストゥリア州は、カンタブリア海に面していて、ダイナミックなピコス・デ・エウロパ国立公園など手つかずの大自然に恵まれた美しい場所です。
州都であるオビエドがロングステイやスペイン移住・留学に向いている9つの理由とその魅力をご紹介します。
1. 便利で安全なコンパクトシティ
オビエドの大きさは186.6平方キロで東京の八王子市と同じぐらいです。
環状道路があり、内側が街の中心部になっています。
買い物や大学、自然公園など、どこに行くにも徒歩5分から30分の間でアクセスができます。
ダウンタウンの大通りには人気のアパレル店や化粧品店が並びます。
また、車で15分の距離に大きなショッピングモールとイケア、中国系食品店などもあり買い物には困りません。そして、バスや電車もあるので市外への移動も簡単です。
暖かい日は海辺の街へ行き、新鮮なシーフードを食べに行ったり、浜辺を散歩したり、リラックスした時間も楽しむことができます。
オビエドの治安も大きな心配はなし
気になる治安ですが、大きな心配はいりません。
夜はほとんどの通りでバーやレストランが開いています。
会話を楽しむ人たちがたくさんいるので、暗い道を歩かずに安心です。
2. 安心して暮らせるクリーンな街
一般的にほとんどのスペインの地域では、水道水を飲むことができます。
オビエドの水質はとても良いという調査があり、安心して水道水を飲むことができます。
さらに、スペインで一番クリーンな街としてニュースでたびたび取り上げられています。
よく清掃車を見ますし、大きなイベントのあとすぐに片付けているので納得です。住みやすい環境と街づくりの取り組みもスペイン国内で評価されています。
そして、オビエドに住んでいて安心なことは、他の地域と比べて深刻な自然災害にあう心配がほどんどないと言われていることです。
州境の高い山々には雪が積り、市全体が大きい盆地になっているため守られています。
もともと雨が多い地域なので水はけがいいのも理由のひとつです。
3. 冷房なしで快適な夏
スペインの多くの地域では、真夏は毎日のように40度を超えます。
古い習慣のひとつ『シエスタ』は、日中の暑い時間帯にお昼寝をすることでよく知られています。
オビエドの生活でまず驚いたのは『エアコンがない家が多い』ということです。
夏の平均気温は24度前後でとても快適です。日差しが強い日は、体感気温が27度ぐらいになりますが、窓を開けると風が通って気持ちが良いです。
冬は寒そうなイメージがあると思いますが、12月や1月でも最高気温が17度で暖かい日もあり、雪が降り積もるほど寒くなる日はありません。
オビエドは暑すぎず、寒すぎず、穏やかな気候が特徴です。
4. 豊かな食文化と物価
移住先や留学先を探す場合、現地の物価や食事は気にならないでしょうか。
アストゥリアスには豊かな食文化があり、生活費はスペインの大都市と比べるとかなり抑えることができます。
筆者が行っていたグループレッスンの語学学校を例にあげると、平日毎日2時間、5ヶ月間で約10万円ほど学費でした。
とてもリーズナブルだと思いませんか?
食事については、郷土料理が味わえるレストランをSidreria(シードレリア)といい、スペイン全土にありますが、本場の味はなかなか食べれません。
海の幸と山の幸が両方楽しめる立地に恵まれ、もともと農業と酪農が盛んなアストゥリアス州は誇れる食材がたくさんあります。
種類豊富で新鮮なミルクで作られるチーズ、ゲージフリーで育った上質な肉、ビスケー湾でとれる新鮮な海魚介類、伝統的な煮込み料理に欠かせない豆類など。
調理法はシンプルで、シチューやフライ、グリル、パテなどが定番です。
また、名物のりんご酒シードラは、飲むだけではなく、魚やチョリソーなどと煮込んでソースにし、パンと一緒に食べます。旨味がつまっていて本当においしく日本人の口に合うものばかりです。
5. 人付き合いと助け合いの文化
コミュニティが大切にされているオビエドでは、『お互いに助け合う』精神と、『わからないことは近くにいる人に聞いていい』文化があります。
また、英語が通じない国というイメージが強いスペインですが、今の世代の若者は海外へ留学の経験があったり、外国で仕事をしている人も多いので片言の英語が通じた経験が何度もあります。
フランクな人付き合いが好まれるので、どこか懐かしさを感じさせてくれます。
6. ダイナミックな自然風景!
スペインの穴場・秘境といわれているアストゥリアス州は、『ナチュラル・パラダイス』という観光キャッチフレーズのとおり、トレッキング、クライミング、ラフティング、サーフィン、スキー、スノートレッキング、サイクリング、スペイン巡礼、バードウォッチング、アグリツーリズムなどのアクティビティを目的に、世界中からたくさんの人が訪れています。
風景や気候はアイルランドに似ているため、コバドンガ湖の周辺はドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』でロケ地としても使われていました。
オビエドの街は、世界遺産の教会があるナランコ山のふもとにあり、晴れていると遠くの山脈がはっきりと見渡せます。
市内にもトレッキングコースは複数あり気軽にいけますが、州内には海岸線沿いや山道、森の中と数え切れないほど見どころがあります。
週末は市外を出て、趣味を通してさまざまなグループに参加ができるので、アクティブに過ごすことができます。
7. サンマテオ祭りと無料のイベント
お祭りを盛大に祝うことが有名なスペインですが、オビエドでは毎年9月に『サン・マテオ』という祝祭が10間に渡って開催され、この時期は、いろいろな場所がライブ会場や屋台、バーに様変わりします!
スケジュールの冊子は、市内のお店でもらうことができ、行きたいイベントや野外のコンサートをチェックして楽しみます。
特に、アメリカ大陸移住者へのメモリアルパレードは、中南米各国のテーマで踊りや歌が披露され、多くの人が毎年楽しみにしています。子供のための劇やコンサート、フィナーレの花火など、すべて無料で見ることができるので大満足です。
また、スペインの他の都市と同じように、美術館や博物館の入場料は無料ですが、オビエドではさらに、毎週、市が主催しているシアターやイベントもお金をかけずに参加ができます。
週末になると、アストゥリアス州では定番の楽器『ガイタ』というケルト文化の影響を受けたバグパイプが旧市街の通りで演奏されます。
いつも伝統と芸術を感じることができる街です。
8. アストゥリアス皇太子賞の開催地
スペインのノーベル賞と言われているアストゥリアス皇太子賞の授賞式は、毎年10月にオビエドのカンポアモール劇場で行われます。
この表彰式は、1981年に始まり代々スペイン国王から8つの部門ごとに世界で貢献を認められた個人や団体へ賞が贈られています。
当日は、受賞者が滞在しているホテルの前で大勢の人とガイタのバンドで歓迎し、会場まで車で移動されます。
テレビでも全国生放送されますが、劇場入口の前でロイヤルファミリーや受賞者を近くでみることもできます。いつもはのんびりしていて落ち着いた街ですが、大勢の人が集まるこの日は特別な気分です。
9.スペイン語がシンプル。現在完了形、過去完了形は使われない
すでにスペイン語を勉強されている方は、動詞の活用や時制の数がかなり多く、頭がこんがらがる時はないでしょうか。
アストゥリアスでは過去の話をする場合、とてもシンプルに考えます。
もちろん語学学校では文法の違いを学びますが、現在完了形や過去完了形はほとんど使われません。
日常会話では、線過去(以前〜してた)と点過去(〜した)の活用のみで話すのが一般的なので気さくに聞こえます。
アストゥリアス州オビエド移住の魅力まとめ
日本ではあまり知られていない場所でも、移住先に向いている街はたくさんあります。
実際オビエドで暮らしてみて、大きすぎず、小さすぎない街のサイズ、物価や安全面から安心して暮らすことができています。
今、スペイン語圏で語学留学や正規留学を考えている方は、安全で費用を抑えらてアクティブに過ごせる場所としてアストゥリアス州オビエドに来られることもおすすめです。