こんにちは。海外在住者インタビュー企画、第五回をお届けしたいと思います。
今回は、ハワイ・オアフ島移住ストーリーはmanaさんです。
19才のときから、アジアを中心にミャンマー、サモア、トンガ、フィジーとバックパッカーで巡った後、J-1ビザ(インターンシップ)を使ってハワイへ。結婚を機にフィアンセビザを取得し、ハワイへ移住を決めたmanaさんが、スムーズにビザを取得するプランニングの重要性を教えてくれました。
ハワイで暮らし、移住したい方は、ビザ取得の参考情報として、manaさんの移住ストーリーをご覧ください。
j-1ビザ(インターンシップ)を利用して、ハワイで仕事をスタート
――現在の在住先や生活について教えてください。
2012年からハワイ・オアフ島に住んでいます。仕事はローカルの中学校のアシスタントティーチャーをやっています。あまり治安がよくないカリヒというエリアにある学校で、おそらく、ガイドブックには一人で行かないように注意されてるような地域です。学校では成績の良い一部の子を集めた進学クラスをみていて、文章の書き方や数学の解き方、あるいは日常の躾など、特定の科目ではなくて全体的に面倒を見るような感じです。
――ハワイへ行ったきっかけは?
「海外に住みたい!」という思いで、何か手段がないかと探していたとき、J-1ビザという1年半働けるビザを見つけました。当時私はアメリカに特にこだわっておらず、とにかく海外で働けるならどこでも!と広く考えていたところ、たまたまハワイに仕事があるという情報を入手し、その後面接も日本で受けることができ、すんなりとハワイで仕事をすることが決まったんです。
――働けるくらい英語力があった?
海外在住や駐在の親戚が多く、小さい時から海外に興味がありました。そして19才の時からバックパッカーとして、いろいろな国に行き始めました。そこで体当たりで英語を覚えていきました。23才の時に本格的に海外移住計画を決め、本腰を入れて英語を勉強し始めたので、何とか働ける程度の英語レベルは身につきました。
結婚を機に苦労してフィアンセビザを取得
――J-1ビザから移住するまでの経緯は?
J-1ビザが終わって帰国を考えていたときに、急遽結婚することが決まったんです。しかし、一端日本に帰国しました。そこから1年半ぐらいかかってフィアンセビザを取り、結婚する事を前提にハワイに戻ってきたのです。
――旦那さんはアメリカ人ですか?
旦那はアメリカ育ちのアジア人ですが、当時はグリーンカードを保持しているだけの人でした。フィアンセビザを申請する前にアメリカの市民権を取得しなければならなかったのですが、この市民権取得にも時間がかかりました。
――フィアンセビザを取ってからはスムーズにいきましたか?
それもかなり苦労をしました。正直私が一番苦労してきた点は、結婚やJ-1ビザの事も含めて、やっぱり「ビザの取得」です。皆さん海外に行ったら、必ず壁にぶち当たるところだと思います。私が一番伝えたいのは「ビザに人生を振り回されない事」です。これは凄く重要です。フィアンセビザ取得の時もかなり振り回されてしまったので、まずアドバイスとして、海外移住を考える時にビザの取得はかなり慎重になった方が良いと思います。
――J-1ビザ、フィアンセビザ取得に、どのように振り回されたのでしょうか?
私の場合、旦那がアメリカの市民権を取得するのに半年かかりました。その後フィアンセビザを申請したのですが、一度申請を始めるとフィアンセはアメリカに入国してはいけないんですよ。そういうルールがあるんです。でも、旦那は日本に来ることができました。遠距離恋愛をしている間はお互いにすごく不安でした。
フィアンセビザだけでなく、J-1ビザを取得するのもかなり大変でした。現在ハワイでJ-1ビザを取得することは、すごく大変だと聞いています。ハワイに住みたい日本の女の子たちは多いので、ボーイフレンド探しや結婚相手探しだと思われてしまい、J-1ビザに落ちたりするらしいです。そうすると1年程待ってから再度申請しないといけないので、かなり長い時間がかかり、いつまで経っても行けない状態が続いたりしますよね。なのでそういう事態を考えて、上手くやらないとビザの取得だけで1年~3年なんて、あっという間に過ぎていきます。
ビザ取得に有利な条件を準備しておくことが大切(学歴・職歴)
――ビザ取得の工夫などはありませんか?
アメリカのスゴイところは、全てが審査官の当日のご機嫌によるんですよ(笑)。なので正直、その日の運で左右されます。
また、アメリカに行き、ビザを取り、住んで仕事をしたいと計画した時に学歴も重視されてしまうため、大学卒である事を前提に考えて計画しておいた方が良いと思います。大学卒は有利です。私は当時短大卒だったのですが、やはりどうしても海外に住みたかったため、将来を考えて28歳の時に大学に編入してしまいました。
本当に海外に移住をしたい場合によく考えておいた方が良いことは、「学歴」と「職歴」です。私は結局28歳で大学に編入し、2年半かかって卒業しましたが、やはりそのくらい本気で準備はしたほうが良いと思いますね。こういったシビアなことは、あまり知らない方が多いようです。
ハワイ・オアフ島は気候・人・生活環境が良く、心に余裕が生まれる魅力ある場所
――オアフ島に住んでみて思うことは?
オアフ島は私にとってちょうど良いと思います。病院でも日本語が話せる看護婦さんが多いですし、程よく日本文化に触れることもできます。食に関しても、日本のスーパーマーケットが身近にあります。日本と比べると少し高いですが、東京に住むのと同じくらいの生活基準になるのでは?と思います。
――オアフ島の魅力は?
一番魅力的なことは温暖な気候ですね。風もすごく気持ちいいですし。日本に居た時の私は、病んでたんじゃないのか?!というくらい、すぐに病気になったりしていたのですが、今は風邪をひいたり、体調を崩すことはほとんどありません。年に1回あるか無いかぐらいです。今は東京にいた時とは違い、生きていることが楽しく感じます。
――オアフに住んでみて、変わったことは?
ハワイへ引っ越す前は、私はこの地を見下していたところがありました。とにかく観光客が多かったので、避けていたんですね。しかし、たまたま仕事が見つかって、運良くビザの取得が出来たので「これも縁かな?」と思ってハワイへ来ましたが、本当に人が優しくて気候も良く、差別も無いです。周りの人に優しくしてもらったから、私も人に優しくしてあげたいと思うようになりました。日本に居た時とは、心の余裕が全然違うんです!先ほども言いましたが、健康の面も体が軽くなったし、朝早く仕事に行くことも辛くないし、本当に生活が楽しいと思えます。
――仕事に対する変化は?
日本に居た時は、残業やら飲み会で生活が乱れていました。アメリカ人はそういう部分はハッキリしているので、行きたくない時にはNOと言います。日本だとお付き合いみたいな感じがありますよね。そういうことが全く無いので、気が楽です。職場での付き合いもあっさりしていて、皆さん家族を大切にしています。
――普段の生活で楽しみにしていることは?
ハワイにはダウンタウン(別名:チャイナタウン)というオシャレな人たちが集まるエリアがあり、そこで友達と遊んだり、旦那とご飯を食べたりすることが楽しみです。ダウンタウンには若いローカルのアーティストたちが集まって、いろんなイベントが行われています。また、最近ではフードトラックのイベントも流行しています。結構面白いイベントがたくさんあるんですよ。
「ハワイ」といえば、フラダンスとかウクレレを想像すると思いますが、少し外れたところに行くと、もっと面白い所がいっぱいあります。また違うハワイを感じられたりすると思います。
――ハワイは安全なイメージがありますが、注意すべき地域もある?
観光客の方だとワイキキとかダイヤモンドヘッドとか、綺麗なところを中心に見ていますよね。でも住んでみると、夢の無い話になってしまいますが、かなり問題があるのも事実です。
最近だとホームレスの増加率が凄く高くなったり、ワイキキのクヒオ通りでは去年銃撃があったりとハワイといえどもアメリカなので、一体何があるかわからないという事です。やはり住むのであれば、自分の身は自分で守らないといけないと思いました。
長期滞在を通じて、五感で感じることの大切さ
――移住をするうえで、重要だと思うことは?
移住したいと本気で考えているのであれば、行ってみたいと思う土地に実際行き、長期滞在などをしてみることを強くオススメします。「この国ならイケる!」「やっぱり無理かも・・・」などと、自分で体感してみることが一番です。
私の場合、移住したい!という気持ちだけで即仕事を辞めたりして、後のことをあまり考えずにメチャクチャに行動してしまいました(笑)。アメリカであれば、90日間であればビザ無しで長期滞在することができます。2週間や3週間という比較的短い期間であっても、現地に行ってみることによって、良いところ・悪いところ、スムーズにいくところ・いかないところなど、多く感じることができると思います。本やインターネットでリサーチすることも大切ですが、とにかくその土地に行って自分で調査することが移住つながる早い道です!
――せかいじゅうで提供していきたいことは?
先ほどもお伝えした通り、アメリカはビザ取得やバックグラウンドチェックに関して凄く厳しいので、そのような現実をしっかりお伝えした上で、移住へつながるサポートをしていきたいと思います。
それから20代後半からの女性の場合、人生のプランニングはすごく重要だと思います。将来、結婚や出産をしたいと考えている場合は、ビザの取得が難しい国にずっと依存してしまうと、ビザの取得だけで2~3年があっという間に過ぎてしまい、いろいろなチャンスを逃してしまった・・・ということになったりします。
また、ハワイに長期滞在しているシニアの方が生活のことに対して困っているということもよく聞くので、そのような方に対してもお手伝いができれば!と考えています。
あとは、やはりハワイであっても英語を話さないといけないので、語学面のアドバイスが出来たらと考えています。