バングラデシュの食文化、というと、どんなイメージを持たれるでしょうか?
実はバングラデシュの食文化は、お隣の国・インドと同様、カレーにお米が主食です。
そして大体のご飯がスパイシーです。
ここでは、バングラデシュの代表的な料理や個性的な食文化などについて紹介したいと思います。
バングラデシュの代表的な料理は、どんなものがあるの?
バングラデシュ料理は米が主食で、肉や魚や野菜、豆などを副菜で使用します。
お米の量がとにかく多く、あるデータでは世界一番、1日あたりに食べるお米の量が多い国のようです。
料理には、クミンやターメリック、パクチーなどスパイスを多く使用し、辛いものが多いです。
バングラデシュの代表的な料理を何点か紹介します。
・トルカリ
バングラデシュのカレーは、現地ではトルカリと呼ばれます。
日本のようなもったりしたカレールーではなく、サラサラした水っぽいルーです。
牛肉カレー、チキンカレー、マトンカレー、魚カレーなど、ルーの種類は色々とあります。
カレーと一緒に食べるお米も、日本のようなもちもちしたお米ではなく、パサパサした感じのお米です。
・ロティ
インドでいうナンのような、カレーと一緒に食べる平たいパンのようなもの。
インドのナンよりも薄く、形も少し細長目のものではなく丸いです。
・アルボッタ
アルーとは「じゃがいも」、ボッタとは「マッシュしたもの」という意味で、アルボッタはその名の通り、スパイスなどを混ぜたじゃがいもをマッシュした料理です。
トマトのボッタ、玉ねぎのボッタ、ナスのボッタなど、アルボッタ以外にも色々な種類があります。
・ビリヤニ
香辛料やバターを効かせたお米とお肉を一緒に炒めたご飯料理で、日本の炊き込み料理のようなものです。
お肉も牛肉やマトン、チキンなど、色々な種類があります。
・サモサ
スパイスが効いたミンチ肉が入った揚げ餃子のような一口料理。
スナック感覚で食べられる事が多いです。
・ミスティ
「デザート」の事を総称して「ミスティ」といい、食後には必ずミスティを食すのが習慣です。
日本のものに比べて甘さがかなり強く、甘いシロップが染み込んだものだったりするものが多いです。
バングラデシュはイスラム教の国の為、豚肉は食べず、お酒も基本的に飲みません。
日本に住んでいると豚肉が使われる料理は多く、慣れ親しんでいるので、それが全く無いのは個人的には辛いです。
お酒もバングラデシュ国内での限られたバーやお店では売っているのですが、公共の場では売っていないので、お酒が好きな方には辛いですよね。。
ただ、バングラデシュはその南国の気候で、6〜7月あたりにはライチやマンゴーが実り、日本では高価なこれらの食べ物も、安価に、そしてフレッシュな状態でいただく事ができます。
シーズンは、どこにでも大量に売られているので、ほぼ食べ放題のような感覚で食べる事ができます。
ここは筆者の、バングラデシュで好きな事の一つです。
バングラデシュの外食は?街のレストランは食べることができるもの
バングラデシュのベンガル料理を紹介してきましたが、街に出てみると実は、ベンガル料理レストラン以外にも、外資系のファーストフード店やカフェ、外国の料理のレストランも多いです。
外資系のファーストフード店だと、ケンタッキーフライドチキンやピザハットが代表的で、カフェだとCoffee Beans & Tea Leafなどがあり、現地人だけでなく外国人も多く訪れています。
日本人だと気軽に入店できるイメージのこれらのレストランやカフェですが、現地の方々にとってはとてもハイソな場所になっています。こういった場所でも、お見合いなど行われるそうです!
外国の料理だと、日本人には嬉しい日本食もありますし、タイ料理や韓国料理、イタリアン料理やスペイン料理などもあったりします。
現地人の方が運営されているレストランだと、たまにクオリティが心配な時がありますが、外国の料理も食べられる事は、現地在住外国人にとってはありがたいです。
レストランに限らず、いろんな業種の会社やホテルなども外資系がたくさんバングラデシュに進出しており、グローバル化が進んでいる国内です。
バングラデシュの食事のマナーを紹介
バングラデシュに住んでいるにあたって、日本人の感覚からすると、現地の食文化はなかなか慣れるのに時間がかかるかと思います。
・食事は右手で食べる
バングラデシュでは、スプーンやフォークなど使用せず、基本的に右手を使って素手で食事をとります。食事前に必ず手を洗い、器用に米とカレーを指で使って混ぜながら、おだんご状にして口の中に放り込む感じです。
イスラム教により、左手は不浄の手とされているため、左手は使わないのがルールです。
・食事のタイミングが全体的に遅め
バングラデシュでは食事を取るタイミングが日本と比べて遅く、お昼ごはんは14時くらい、夜ごはんは21時くらい、遅い時はなんと23時くらいからだったりします。
お昼ごはんと夜ごはんの間が長いので、その間軽食を取るのが普通です。
・太りやすい食生活
前述した通り、バングラデシュ人は食事で大量のお米を食べるので、炭水化物の摂取量がかなり多いです。
また、夜ご飯を食べるタイミングが遅い事、スイーツもかなり甘くカロリーが高い事もあり、このような食生活を続けている現地人は、太っている方が多いです。
更に、ラマダーンと呼ばれる断食の季節だと、日中には食事を取らず、日の入り後から日の出までの深夜の時間帯に食事をとるので、更に太りやすくなってしまいます。
・ゲストにたくさんご飯を食べさせようとする文化
バングラデシュ人の自宅にゲストとして招待された際、現地人のおもてなし精神なのか、食事の後も「もっと食べないのか?」と、更に自分の取り皿にごはんを盛り付けようとしてきます。これは本当に毎回の食事の場で必ずと言ってもいいほど見る光景です。
なぜそんなに盛り付けようとしようとするのかというと、お客さんが自分のおもてなしごはんをあまり食べていないと、単純に「もしかしてごはんがおいしくないのかな?」もしくは「遠慮してるのかな?」と心配になり、純粋な親切心からおすすめするとのことです。
日本人的には断りにくさを感じるかもしれませんが、お腹いっぱいであればはっきりと断りましょう。
日本でバングラデシュ料理を作るなら?
日本でバングラデシュ料理を食べるのであれば、 バングラデシュ人によって経営されているバングラデシュ料理レストランもあるにはあるのですが、韓国料理レストランや中華レストラン、イタリアンレストランなど、メジャーな外国料理レストランに比べると、店舗数は圧倒的に少なく、なかなか行く機会も無いと思います。
また、提供される料理も、日本人向けの味付けになっていたりするため、本場バングラデシュのカレーの味を試すのはなかなか難しいかもしれません。
それでも日本でバングラデシュ料理を作ってみたければ、ぜひ自分で作ってみてはいかがでしょうか?
作るのであれば、日本人にも馴染み深いトルカリ(カレー)がよいと思います。
下記のyoutubeリンクでの作り方が、スパイスの使い方などとても本格的なので、ぜひ参考にしてみてください。
参考URL:https://www.youtube.com/watch?v=up3QKuu0dbk
いかがでしたでしょうか?
バングラデシュ料理は、カレー好きだったり、辛い者好きな人にとってはとても興味深い料理ではないかと思います。
一方で食事に関する文化や習慣などは、慣れていないと辛いかもしれない一方、日本人とはまた違う、バングラデシュの深いホスピタリティを感じられるかもしれません。
現地に訪れたり、住む場合は、バングラデシュ料理や食文化も、ぜひ堪能していただきたいと思います。