オーストリアの食文化の特徴(州別)と持っていきたい日本の味グッズ7選

オーストリアの食文化

オーストリアの食文化の特徴と、在住歴10年以上の先輩方から聞いた、必須アイテム厳選日本のお味グッズ7選を公開します!

地域により異なる。オーストリアの食文化

オーストリアは国土四方全部が他国と隣接しており、それぞれの近隣の国から色濃く影響を受け、食文化が異なります。

それぞれの州別で簡単にご紹介しますね。

ウィーン

首都ウィーンでは、いわゆるウィーン料理と呼ばれ、ハプスブルク家帝国時代に、ハンガリー、チェコ、ポーランド、バリカン諸国、イタリアなどから伝わってきた料理を選りすぐり取り入れた料理です。

代表的なのは

  • ウィーナーシュニツェル(Wiener Schnitzel:オリジナルは仔牛のカツレツですが、ポークやチキン、ターキーもあります。)
  • ターフェルシュピッツ(Tafelspitz:スパイスレモンの皮などで味付けしてゆでた牛肉)
  • グーラッシュ(Gulasch:オリジナルはハンガリー料理ですが、ウィーン料理としても定着の牛肉煮込み料理。日本でいうブラウンシチューのような感じ)
  • シュバインツブラーテン(Schweinsbraten:ローストポーク)

などです。

※ ターフェルシュピッツ

ニーダーエステライヒ州

ハンガリーと接しているため、ハンガリー料理の影響が濃いです。

また、ワインの産地としても有名で、観光などでも多く訪れる、ヴァッハウ渓谷があります。

代表的なのは、

  • ピルツグーラシュ(Pilzgulasch:きのこを使ったグーラシュ)
  • シュトーズッペ(Stosuppe:生クリームとサワークリームを使ったポテトスープ)

などです。

※ シュトーズッペ

ブルゲンランド州

オーストリア東端で南北に細長い。

ここはオーストリア人、ハンガリー系住民、クロアチア人が多く、これらの要素が溶け合ってパンノニア料理が生み出されました。

魚料理も豊富です。

代表的なのは、

  • エステルハージー・ローストブラーテン(Esterhazy Rostbraten:タマネギ、にんじん、セロリなどにワインを使ったソースをかけたローストビーフ)
  • フォゴシュ・アウフ・デム・ツァンダー(Fogosch auf dem Zander:カワカマスのロースト)

などです。

※エステルハージー・ローストブラーテン

オーバーエステライヒ州

西ドイツのバイエルン州と隣り合わせているので、ビール文化。

北部はじゃがいもの特産地で、ポテト料理が得意です。

またクネーデルという小麦粉やマッシュポテトでできた団子の種類が沢山あります。

代表的なのは、

  • シュペッククネーデル(Speckknödel:細かいさいの目に刻んだベーコンにパセリなどをまぜたクネーデル)
  • ザウアークラウト(Sauerkraut:千切りキャベツとベーコンのサラダ。温かいのと冷たいのと両方ある)

などです。

※ シュペッククネーデル、ザウアークラウト

ザルツブルク州

こちらも、西ドイツバイエルン州の影響が濃く、またオーバーエステライヒ州とまたがり沢山の湖畔があるザルツカンマーグート地方では淡水魚料理も沢山あります。

代表的なのは、

  • ゲブラーテネサイブリング(Gebratene Saibling:マスの一種のグリル)
  • ビアブラーテン(Salzburger Bierbraten:牛肉にビールをかけてローストしたもの)

などです。

※ ゲブラーテネサイブリングと白アスパラ

シュタイヤマルク州

州都グラーツには、かつてハプスブルク家統治下による独自の宮廷が置かれ、ここから食文化が発展しました。

またカボチャの産地でもあるので、パンプキンオイルが特産です。

代表的なのは、

  • ハイデンシュテルツ(Heidensterz:ライ麦粉などを茹でて刻んだ団子状のものに豚脂身をからめたもの)
  • クラッハルスッペ(Klachlsuppe:ホワイトルウでとろみがあるスープ。豚膝肉、香草を使っている)

などです。

※ ハイデンシュテルツ

ケルンテン州

オーストリア最南端の州で、イタリア、旧ユーゴスラビアと隣接しています。

南方からの影響を多分に受けています。

代表的なのは、

  • ブルートヴルストスッペ(Blutwurstsuppe:チーズ、ミルク、タマネギ、ニンニクなどに血のソーセージが入ったスープ)
  • カースヌーデルン(Kasnudeln:オリジナルはチーズと野菜を混ぜて作った西洋風ぎょうざ。肉やポテトなど他のバリエーションもある)

などです。

※ カースヌーデルン

チロル州

アルプスの代名詞的チロル。

年間通してのリゾート地です。

チロル料理と称され、宮廷料理と農民料理がうまくミックスされています。

代表的なのは、

  • バウエルンシュマウス(Bauernschmaus:炒めたザウアークラウトにローストポーク、ソーセージなどの盛り合わせ)
  • チロラー・グレーステル(Tiroler Gröstel:豚肉、牛肉などをタマネギ、ポテトと炒めたもの)

などです。

※ グレーステル

フォアアールベルク州

オーストリア最西端の州で、スイスと隣接しているので、チーズ、チーズ料理が多く、またボーデン湖もあるので、魚料理も沢山あります。

代表的なのは、

  • モンタフォーナー・ケーゼスッペ(Montafoner Käsesuppe:溶けたチーズとタマネギのスープ)
  • ケーゼシュペッツレ(Kässpätzel:小麦粉、卵、ミルクを混ぜて小さく丸めたものを茹で、チーズとタマネギをかけたもの)

などです。

※ ケーゼシュペッツレ

色々と書き連ねましたが、名称だけお伝えしても全く想像できないでしょうし、そもそも料理名をあげていくのは本当にキリがないのです。

これにプラスしてスウィーツなども加わりますと、訳が分からなくなってしまいます。

一応、代表的なのをあげますと、

  • ザッハートルテ(Sachertorte:チョコレートケーキ)
  • アップフェルシュトゥルーデル(Apfelstrudel:りんごパイ)

などですね。

オーストリアはケーキも種類が多く、有名です。

※アップフェルシュトゥルーデル

ところが、こういったメニューは、実は一般家庭で日常多く食べません。手がかかり過ぎるのでしょう。

共働きの家庭が多いというのもありますし、1人分作るには向いていない料理ばかりです。

ですので、こんにちではレストランで食べるか、家族や親戚、または友人などを招待した時などに腕を振るいます。

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オーストリア人の日常の食事って?

では、普段、何を食べているのかといいますと、意外とシンプルで質素なんです。

日本のように、一汁三菜と数品の料理をいちいち作りません。

大平皿にドンと一品、プラスしてサラダという感じです。スープ系にパンの組み合わせも頻繁です。

オーストリアの主食はパンやパスタ

主食はパンやじゃがいも、パスタです。

意外と知られていないかもしれませんが、オーストリアはパンが美味しいのです。

日本で売っている、軽い感じのフワフワとしたパンではなく、どっしりとしていて、モッチリしたパンが多く、種類も豊富です。

じゃがいもも美味しくて驚きます。

茹でて、バター和えにしてバジルを散らしたものが付け合わせとしてよく食べます。

じゃがいもはサラダとしてもよく食べます。

日本のポテトサラダ、マヨネーズたっぷりのではなく、茹でたじゃがいもを2、3センチ角の薄切りにし、タマネギのみじん切りを生のままいれ、バジルなどを刻み入れ、オリーブオイルと白のバルサミコ酢、塩コショウ、というサラダです。

パスタも種類が多い

普通の小麦粉から出来ている物は沢山の形状があります。

それだけでなく、Vollkornいわゆる全粒粉でできているパスタや、トマト、ほうれん草などの野菜が練り込まれたパスタも売っていて、値段もお手頃です。

旬な野菜は生で食べる。炒めることはあまりない

スーパーや市場では旬の野菜が出回ります。

抑えどころは、春は白アスパラ、秋はキノコ類です。それぞれにローカル料理ならではのレシピがあります。

他、サラダなど、基本的に生野菜をボリボリ食べることが多いです。(日本では調理するであろう野菜も生で食べます。)

ちなみに、タマネギ、にんじん、じゃがいも、トマト、きゅうり、レタスは年中あります。

他にも日本であまり見かけない野菜もありますが、生で食べるか、もしくは、ザクザク切って、スープにします。どうやらあまり野菜は炒めないようです。

肉の加工食品とチーズはオススメ!

オススメしたいのは、ソーセージ系とハム。サラミ、ベーコンなどの肉の加工品です。

ぜひ食べてみてください。やみつきになります。

それとチーズ。これも値段的にも全てひっくるめて、オススメします。

とにかく種類も多いので、片っ端から試していてもよいくらい。(ただ、たまに猛烈に臭いチーズもあるのでご注意を。)

カルテプラッテ(Kalte Platte)といって、ハム、チーズ、ピクルスなどとパンだけで調理はせずにすます軽食もよくあります。

ちょっと小腹が空いた時に、さっと食べれる、おにぎり感覚なのが、このハム、ソーセージ、チーズ系とパンなのです。

<購入方法>

スーパーにガラス張りになった精肉加工品コーナーがあり、そこに店員さんがいます。

センメルというバーガーサイズの白丸パンが置かれていて、それに挟むハムやサラミ、チーズを切ってもらえます。(他にもハンバーグっぽい物や、カツレツ、など色々あります)

異常にボリュームたっぷりにしなければせいぜい2、3ユーロです。

夏はバーベキュー率が高い!

夏の晴天限定ですが、バーベキュー率が高いです。ほとんどの家庭で、バーベキューコンロ、もしくはグリル台を持っています。

夏にお友達や親戚に家へ食事に招かれる時は、かなりの確率でバーベキューでしょう。

食事に自宅へ招かれた時、まず、何か持参すべき物があるか聞くのはもちろんですが、「特にないよ!」と言われた場合でも、何かしら手土産は持って行った方が良いでしょう。

アルコールでも良いですし、何かスイーツを持って行くのも良いです。

どちらもあまりそうでしたら、お花でも喜ばれます。

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郷に入りては郷に従え。気になる在住日本人の食生活って?

オーストリアには美味しい物が沢山あります。

前述したように、ソーセージやハム、チーズなどは、もう日本で食べたくなくなるほど素晴らしいです。

ですが、正直に言います。それでも、飽きてくるんです…

中には全く平気で、丸々、オーストリアの食文化にすんなりと溶け込む方もいます。

ですが、多くの在オーストリア日本人は、生まれ育った和食が恋しくなります。

これは、在オーストリアに限らず、国外で暮らす日本人共通のテーマでしょう。

そこで・・7つの必需品をお伝えします。

アドバイス!7つの必需品はこれ。

  1. 顆粒だし、昆布だし、かつお節、必須。日本食の基本アイテム。
  2. お気に入りのふりかけ。かさ張らないので、スッとスーツケースへ。
  3. お気に入りの調味料も。でも醤油は簡単にオーストリアでも手に入ります。
  4. 大根おろし金、生姜すりおろし金、あると便利。チーズ用では具合が悪いのです。
  5. 長期保存可能な乾物系。お好みでそろえてください。
  6. 炊飯器は日本から持ってきた方が断然良い。オーストリアでも売っていますが、お釜がベコベコで薄いです。でも、お鍋でお米を炊きたいのでしたら不要ですね。
  7. 巻き寿司がつくれたら、良いことがけっこうある。※下記に別特記あり。

他にも、あると便利グッズに、ラップなどが。オーストリアのラップは薄くて切り取りに苦労します。

お茶が好きな方はお茶の葉も。

とにかく、住む街、地域にもよります。

さらに、滞在期間や、お一人での移住か、ご家族が一緒かでも、大分変わるでしょう。

ですが、この7点は、どのような事情、条件であれ、外せない日本の品々となるはずです。

ウィーンに住むのなら、日本食材を売っているお店も、日本食のレストランも選べるだけありますが、それ以外の街はアジアショップでいくらかの食品は揃う程度です。

最後の7だけ、品じゃないが・・

これは、自分が食べるためだけではなく、オーストリア人とコミュニケーションを取るためのツールととらえていただければ、ということです。

大人にも子供にも、作ってあげると喜ばれます。近年、スーパーなどでも売られるようになるくらいブームで、ほとんどの人がSushi の存在を知っています。

巻き方を教えて欲しい、ともよく言われます。

筆者はオーストリアに住むようになってから、巻き寿司が巻けるようになりました。

最後に

詳細を語ると本当に一編通りでは語りきれません。

そして十人十色、個々で思うこと、必要なことは違います。

ですが、もし、何か迷われたりした時に、参考になりましたら嬉しいです。

楽しいオーストリアの食生活が送れますように。

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