オーストラリアへ愛犬と移住。持ち込み手続き・輸送費用の全て

オーストラリアに移住を決めたものの、大切な家族の一員「愛犬」をどうやって連れていけばよいのか悩ましいですよね

「一緒の飛行機に乗せて荷物のようにつれていけるのかな?」

残念ながら、答えは「NO」です。

日本国内だと簡単に飛行機でペットも移動できるのですが、海外に行く場合はそうはいきません。

ここでしっかりと手続きをおさえて、安心して大切な愛犬をオーストラリアに連れて行きましょう。

なぜオーストラリアに犬を連れて行く?

愛犬は家族の一員です、日本に置いていくなんて考えられないですよね。

それだけでなく、愛犬にとってオーストラリアは素晴らしい国だと思うので、ぜひとも一緒に移住を考えてみてください。

オーストラリアにはいたるところに広々とした芝生があります。

愛犬は気持ちよく走り回れるスペースがたくさんあるのです。

オーストラリアでは犬を飼っている方も多いので、愛犬が一緒に楽しめる素敵なカフェやレストランもたくさんあります。

朝や夕方にドッグランや近くの公園に行くと、犬を散歩させている人がたくさんいます。

犬を連れて歩いていると、フレンドリーなオーストラリアの方がよく話しかけてきてくれます。

犬友達をすぐに作ることができますよ。

また、愛犬をオーストラリアに持ち込むのは非常に難しいのですが、それはオーストラリアでは狂犬病が発生しておらず、つまりは犬にとって安全な国であるためです。

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手続きをせずにペットを持ち込むとどうなるの?

2015年ジョニー・デップの妻アンバー・ハートが自家用機でオーストラリアを訪れた時、愛犬2匹について入国手続きをとらずに持ち込んだことが発覚しました。

日本からでも同様ですが、アメリカからオーストラリアに犬を連れ込む場合は10日間の隔離が必要となります。

この手続きをふまずにオーストラリアに愛犬を持ち込んだため、犬の密輸の罪に問われました。

有罪になれば、最長で禁固10年または最大で25万5000豪ドルの罰金が課せられる可能性がありました。

なんとも恐ろしい年数と罰金額ですよね。

一般人は自家用機なんて持っていないので、不法にペットを入国させるのは不可能ですが、何も知らずに入国手続きをせずに空港に行って、日本を出発する直前に愛犬が連れていけない⁉なんてことにならないようにしっかりと準備をしましょう。

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オーストラリアへのペットの輸送は、自分でする?業者に頼む?

愛犬をオーストラリアに移住させる人には3つの選択肢があります。

1)自分で行う

愛犬の入国手続きの全てを自分で行う方法です。

ただし日本からオーストラリアに愛犬を送る場合は貨物扱いとなるため、個人で航空会社に申し込むことはできません。

自分で愛犬の入国手続きをする場合でも、飛行機の手配は輸送業者(日本通運等)を通して予約する必要があります。

2)業者&自分

2つ目は業者に日程管理や手続きの一部を依頼して、細かい申請や申し込みは自分で行うやり方です。

3)すべて業者に任せる

3つ目は業者にすべてお任せするやり方です。この場合でも獣医さんとのやり取りは飼い主で行う必要があります。

私が選んだのは2つ目の方法です。

業者にいつどの手続きが必要なのかを指示してもらうことで、不備なく愛犬の入国手続きが行えると思ったためです。

また、我が家の場合は地方空港から愛犬を出発させなければならなかったため、地方空港から出発した愛犬を、羽田空港で受け取り成田空港へ移送し、その後成田で検疫所の手続き、輸送業者に愛犬を届けるという過程を業者にお願いする必要があったためです。

愛犬をオーストラリアへ運ぶためにかかる費用は1つ目の方法をとっても30万円以上かかります。

ざっくりとした内訳は

  • 輸送業者への支払いで15万
  • メルボルンでの係留施設利用料(10日間)13万円
  • その他獣医で行う検査・予防接種・寄生虫駆除等の費用、輸送用ケージ代

などです。

参考までに我が家は+で地方空港から成田空港までの運賃、業者に輸送を頼む運賃、業者による手続き料が追加でかかっています。

94,800円追加となり、合計で40万円程かかかりました。

ちなみに、3)の業者に全てお任せする方法だと55万円ほどの見積もりをもらいました。

それでは、以下で私が行った手続きを見ていきましょう。

日本での手続き

1. まずは愛犬のマイクロチップナンバーを確認しましょう。

すでにマイクロチップを愛犬に挿入されている方も多いと思うのですが、ISO規格であるか確認しましょう。

ISO規格でない場合は、かかりつけの動物病院で新しく挿入してもらいましょう。

2. 次に輸入許可書の申請をします。

オーストラリアのDepartment of Agriculture Biosecurity Import Conditions system (BICON) – DAWEに輸入許可書を申請します。

https://www.awe.gov.au/biosecurity-trade/import/online-services/bicon

オンラインで申請が可能です。

BICONBICON – Registration (agriculture.gov.au)というシステムがあるのでそこでまずは登録してから、手続きをすすめていきましょう。

申請してから許可がおりるまでに時間がかかる場合があります。

私の場合は4月26日に申請して許可が下りたのは5月24日です。焦ることのないように早めに申請はすませておきましょう。

3.そして輸送業者を検討して予約をしましょう。

我が家はコーディネート業者さんがすでに日本通運の方とやり取りをしてくれていました。

オーストラリア政府から愛犬の輸入許可書が届いたら、日本通運さんと連絡をとり正式に契約しました。

4.輸入許可書が届いたら日本の検疫所にも連絡をとってください。

電話でいつ、どこにペットを輸送する予定なのかを伝えてください。

また、輸入許可書が届くことでメルボルンの検疫施設の予約をすることができます。

オンラインで予約することが可能です。

現在オーストラリアには1カ所しかペットの検疫施設がないので、どの地域に住むにしてもメルボルンにペットを運ばなければいけません。

この各種手続きと並行して、移送用の愛犬のケージを購入、動物病院で以下の検査やワクチン接種が必要となります。

愛犬を飛行機で運ぶ際には、IATA(国際民間航空輸送協会)の規則に定められたケージを使う必要があります。

ケージの大きさはペットの体の長さを元に計算します。

心配な方は獣医さんに相談して間違いのないようにケージを選びましょう。

参考までに我が家の5kgのポメラニアンにはアイリスオーヤマATC670というケージを購入しました。

日常で使っていたケージとは全く大きさが違い、かなり余裕のあるサイズになっていると感じました。

飛行機での移送中はケージの中で長時間過ごすことになります。

愛犬がケージ内で安心して過ごせるよう、ケージに慣れさせる訓練をしましょう。

ケージの中が居心地が良くなるように、お気に入りのおもちゃをいれたり、飼い主のにおいがついたものをいれるいれるのも良いかもしれません。

なお、ケージ内の衣類やおもちゃはメルボルンについたら捨てられてしまうので、捨てられてもいいようなぼろぼろの物を入れましょう。

動物病院で必要な手続きは以下のものがあります。

  • 狂犬病予防接種
  • 混合ワクチン接種(レプトスピラが入っているものを接種すれば、後々の検査が一部免除になるのでおすすめ)
  • 外部寄生虫駆の薬を投与
  • 内部寄生虫駆除の薬を投与
  • 血液検査のための採血
  • 出発前の健康診断

とにかくするべきことが多いので、出発予定日を獣医さんと相談してもれのないようにスケジュールを組みましょう。

5.ここまで準備すれば、後は出発当日の手続きです。

出発前には成田の検疫所で検査、書類の確認、マイクロチップのテストを行い輸出検査証明書が発行されます。全ての書類と愛犬を輸送業者に預けて出発の手続きは完了します。

オーストラリアでするべき手続き

オーストラリア、メルボルンに着いてから愛犬は検疫所で最低10日間隔離されます。長いとは思いますが、以前は30日間隔離が必要だったので、どれに比べればマシかなと思いながら諦めましょう。

その後、私たちはパースに家があったので、Jet Pet Domestic & Overseas Pet Transport Services – Jetpets AUというオーストラリアの業者を使って、愛犬をメルボルンからパースの自宅へ届けてもらいました。

ペットが手元に届いたら、なるべく早く住んでいる地域管轄の市役所へ行きペットの登録をしましょう。

オーストラリアでも毎年愛犬の混合ワクチン接種が必要です。

トリミングやペットを預ける場合に、ワクチン接種の証明書が必要になる場合があるので、ワクチン接種証明書を大切に保管しましょう。

このように愛犬のオーストラリアへの持ち込みは手間とお金がかかってしまいます。

しかし、順をおって行えば自分でも手続きをすることが可能ですし、不安な方は業者に依頼すれば完璧にサポートしてもらえます。

愛犬とのオーストラリアライフを満喫するためにも、最初は少し頑張ってみてください。

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