海外に滞在するなら、その国の人々の性格や特徴を前もって知っておくと、お近づきになりやすいですよね。
また、仕事で現地の人と一緒に働くとなると、一般的な国民性を把握していたほうが仕事もしやすいはずです。
ここでは、オーストラリア現地在住者より
- 日常生活編
- お仕事編
と2つのカテゴリーに分けて、オーストラリア人の性格と特徴、仲良くなる方法などをご紹介します。
今後のオーストラリア生活にお役に立つのではないでしょうか。
※筆者の個人的見解も含まれます。個人差がありますこと、あらかじめご了承ください。
1.気にしない性格
まずは、日常生活編から。
オーストラリア人と会話していると“who cares?”という言葉を耳にします。
これは「誰が気にするのさ」という意味ですが、まさにそのとおり、オーストラリア人はあまり気にする性格ではありません。
例えば、日本には世間体というものが存在します。
一方で、オーストラリアでは…
- 結婚する/しない
- 子供がいる/いない
- 歳相応な服を着ない
- Tシャツに穴があいている
そんなこと、本人も周りもお構いなし。
人の視線を集めることがあっても「だから何?」という考えです。
世間体にしばられる日本人にとって、気をはらなくてすむ人々です。
2.あまり先を考えない
先のことを考えない性格でもあります。
「その時になったら考えたらいい」という考えなので、日本人のように先々を思い悩んだり、ある行動がどういう結果になるかも深く考えない人が多いです。
典型的な例をご紹介
オーストラリアの住宅街を歩いていると時々ちょっと奇妙な形をした木を目にします。よく見ると、木が電線をよけたような形です。
実はこれ、木が電線にあたる箇所だけが切られているからです。
木は電線をよけてそのまま成長します。
日本人であれば「電線の下に木があれば、そのまま成長したら電線にぶつかる。では距離をとって木を植えよう/木は切ってしまおう」と思いますよね?
オーストラリア人はそうは思いません。
その時はその時で対処すればいいという考えの人が多いのです。
それが一般人だけでなく、お役所でもそうだったりします!
3. 人生は楽しむもの
多くのオーストラリア人は「人生は一度きり。楽しまなくちゃ損」と考えます。
例えば、日本人であれば「老後に備えて貯金」というのが一般的な考えですが、こちらでは「健康で足腰が動くうちに楽しまなくちゃ。死んでもお金は持って行けない。」と正反対の考え。
なので、やりたいことも先延ばしにせず、今やる。
必然的に早い目に仕事をリタイアして、残りの人生を楽しむ方も少なくありません。
- 独身のうちに国内や海外を働きながら旅行する若者
- フルタイムでなく、パートの仕事をしながらサーフィン三昧
- 家を売ってキャンピングカーやボートで本当のノマド生活
日本人からすると羨ましいですね。
4. とても思いやりがある
動植物や弱者、困っている人に対しての思いやりがとても強い国民性です。
例えば前述の電線の下の木。
日本なら切り倒してしまうところですが、オーストラリア人は電線にあたる箇所だけ切って、木自体は残します。
他にも
- 貧困者に対しての寄付やボランティア活動
- 道ばたで困っている人にもすぐ声がかかる
- 自然災害で大被害を受けたファーマーへの寄付やサポート
などなど。
ときには政府が動くまえに民間企業や市民が「サポートしようよ!」と動くことも多々あります。
5. フレンドリーでおしゃべり好き
オーストラリア人はおしゃべりが大好き。
道ばたやショッピングセンター、交通機関、いたるところで話に花をさかせます。
知り合いばかりではありません。
バスで隣になった人や、レジ係の人、犬の散歩している人…などなど、見知らぬ人にも軽い会話やジョークを言ったりするフレンドリーな性格です。
特徴的なのは、特にグループでの会話になると、人の話が終わらないうちに自分の話をスタートさせる人が多いです。
話している人の話が終わってから、自分の話を始めるのが礼儀とする日本人はいつまでも自分の話ができません。
そのせいでしょうか、日本人はおとなしいと言われるのは。
オーストラリア人と仲良くなる方法
そんなおしゃべり好きなオーストラリア人なので、友達になるのは簡単です。
ですが、ベタでも、冗談の1つでも言えるともっと親密度が増します。
- 「ありがとう」と言われ、「どういたしまして」の代わりに「あとで請求書送っとくから!」
- 相手が何かを見まちがえたら、“Should’ve gone to SpecSaver” (現在テレビで流れている眼鏡会社のCMで使われているフレーズ。スペックセイバーで眼鏡買うべきだったねという意味)
などなど、ちょっと辛口の冗談が多いようです。
異文化理解にあたり、最後の壁と言われているのが「ユーモアのセンス」の違いです。
もっとオーストラリア人と仲良くなりたい!と思っている方は、コメディ系の番組をみておくと、英語圏のユーモアのセンスを理解しやすいのではないでしょうか。
次の番組が人気があり、テレビでは何度も再放送されているのでおススメです。
- Big Bang Theory
- Two and a half men
- Friends
- M*A*S*H
これらは無料放送で見ることが可能です。
1つ残念なのは全部アメリカの番組というところですかね。
女性は「かわいい」よりも「色っぽい 」
日本女性の「可愛い」系でオーストラリアへ来ると、浮いてしまうかも知れません。
オーストラリアの、特に若い女性は、スタイルが良し悪し関係なく“ここぞ”というところでは色っぽくに決めます。
持ち物に関しても同じです。
この国で大人になってもキャラクターグッズを持っていると、精神年齢が低く見られてしまう恐れがあるので、キャラクター好きの方はご注意を。
男性は強くて色っぽい
何かしらスポーツをしている男性が日本にくらべ圧倒的に多いです。
学校でも勉強ができる子よりもスポーツが得意な男子のほうがモテます。
社会人になると、収入の多さよりもシックスパック持ちの男性がモテます。
パブやナイトクラブではケンカが絶えないのは、自分の強さをアピールしているからでしょうか。
男性政治家もランニングをして若さとパワーをアピールし、「俺に任せておけ」オーラを出していますが、確かに頼りがいはありそうですね。
次に、お仕事編についてです。
基本的な性格は日常生活編と変わらないのですが、仕事の場だからこその性格や特徴もあります。
プライベート重視
オーストラリア人はプライベートや家族との時間を大切にします。
仕事も定時、職種によっては定時より早く仕事を終え、帰宅します。
日本のような仕事帰りの飲み会は、送別会などの特別な場合でない限りありません。
一部の企業の中には金曜日の仕事を午前中で切り上げて、午後にみんなでパブへ行き、一杯飲んで帰るところもありますが、これも強制ではなく希望者のみです。
また、これはオーストラリアでは半ば笑い話、半ば真面目な話ですが、月曜日の病欠が多いんです。理由は週末の遊び疲れや飲みすぎ、フットボールやクリケットの試合観戦であったりします。
女性の活躍
日本に比べると女性の社会での活躍が目立ちます。
結婚や出産を機にキャリアをあきらめる女性が日本ではまだまだ多いですが、オーストラリアではそういった女性の方が少ないかもしれません。
そのため女性でも役職の方や、社長、CEOなど活躍されている方はたくさん存在します。
政治でも女性の大臣は日本に比べると驚くほど多いです。
自分に自信がある
オーストラリアでは
「人それぞれ 得手不得手が違う」
「子供が得意なことをほめて伸ばす」
というような教育方法のためか、自分にとても自信のある人が多いです。
例えばオーストラリア人が間違いをして、あなたがそれを注意するとします。
真向に間違いを指摘すると、自分に自信があるゆえに“but…”と反論され、場合によっては、‘逆切れ‘されてしまう可能性があります。
また、日本で働いていると「できて当たり前」ということで、あまり感謝する/されることはないかと思います。
自分に自信がある人が多いこの国では、小さいことでも感謝やねぎらいの言葉が日々あれば、仕事仲間や上司と部下の関係もスムーズになります。
いい仕事をする職人に出会えればラッキー
個人で商売をしている電気技術者や、配管工、ペンキ塗り、タイル職人などの人たちをTradies(トレイディース)とよびます。
オーストラリアで生活すると、必ず誰かにお仕事をお願いすることがあるでしょう。
ところが、日本の職人並みの仕事を期待しているとがっかりすることになります。
まず約束の時間に現れません。ほとんどと言っていいほど遅刻します。
それどころか、来ないこともさえあります。
仕事も雑なわりに高い料金を請求されるので、「自分でやったほうが安くてきれいにできたのではないか」と思わされることが多いんです。
時には時間厳守の仕事が丁寧な職人に会えることもありますが、それはラッキーです。
ご近所さんに教えてあげましょう。
オーストラリアでDIY(Do It Yourself)が盛んなのは、そういう事情だからだと言われています。
最後に
オーストラリア人はのんきでフレンドリー、時には調子にのりすぎることがたまにキズな愛すべき国民ではないですか?
色々ご紹介しましたが、すべてのオーストラリア人がそうというわけではありません。
海外から「礼儀正しく、ルールを守る国民」と定評がある日本人も、全員が礼儀正しくルールを守るわけでもありませんね。
オーストラリア人もしかり。
特に移民の国なので個々は色んな性格が存在しますが、大きく「オーストラリア人」というカテゴリーで見ると、不思議とこういった人々に会う確率は高いんです。
これからオーストラリアでの生活が待っているあなたのお役に立てれば幸いです。