アルジェリアというアフリカの国を詳しく知る方は少ないと思いますが、そこで暮らす人々がどんな人なのかをしる機会はさらにありません。
アルジェリアで生活するうえでは、その国の人の基本性格などを知らないと、もしかすると誤解を招いてしまうかもしれません。
「人」を理解することで「国」もみえてくるでしょう。
基本的には、アルジェリア人は素直で人懐っこい純粋な国民です。
ここでは、アルジェリア人の特徴や性格、恋愛観から理解を深めていきましょう。
アルジェリア人の特徴
「アフリカ=黒人の方々」皆さんの中でこのように思っていらっしゃる方も多いかもしれません。
アフリカといっても、広大な大陸です。
北部、中部、南部でもかなり雰囲気が変わってきます。
アルジェリアはアフリカの北に位置する国で、かつてはアラブ人やトルコ人が行き来し、フランスの植民地にもなった、たくさんの人、文化が交差していた場所です。
そのため、アルジェリア人の特徴は、かなり多様で幅が広いものとなります。
まずは外観の特徴をみていきましょう
・肌
見た目は欧米人と区別が難しいような、白い肌をした方がとても多いです。
アルジェリアの中では、一般的に北部の住民は白〜褐色の肌色で、南に行くにしたがって褐色が濃くなります。
・目
日本人のような黒い瞳から1、2トーン明るくしたような茶色い瞳から、グレー系、さらには青い瞳まで様々です。
・髪
だいたいの人は天然パーマのようにカールした毛質なので、直毛の日本人の髪を羨む人が多いです。女性はヘアアイロンで真っ直ぐにしている人もいます。
髪色は、真っ黒の髪から、アッシュ系、オレンジ系、少数派の金髪まで色々とあります。人それぞれの色は異なります。
・目
ほとんどのアルジェリアの人は視力がとてもいいです。車に乗っていても、外に歩いている人とよく目が合ったりもします。
・歯
アルジェリア人にとって問題なのが、歯です。
年配の方は歯が抜けてしまっている人もよく見かけますが、若い人でもあまり歯に気を遣わない人が多いんだとか。
甘党が多いアルジェリアでは、納得の問題です。
・体質
車社会のアルジェリアだけに、肥満の人が多くなっています。
女性は歳を重ねるにつれ、運動不足で膝(足)に痛みが伴い、歩けなくなる人もよく見かけます。
アルジェリア人の基本性格
アルジェリア人の基本的な性格を見ていきましょう。
※全ての人に当てはまるわけではありませんので、ご理解ください。
・熱しやすく冷めやすい
アルジェリア人では、道端での口論(喧嘩)を見かけることが多いです。
たとえば車の運転マナーが原因で相手と揉めてしまったり、何気なく討論していたのが過熱してしまったり。理由は些細なことであったりしますが、アルジェリア人は少しカッとなってしまうことがあるようです。
しかし、数分もすれば先程までの怒りが何事もなかったかのように、おさまってしまっていたり。切り替えの速さは脱帽です。
根に持つこともありません。
・困っている人を助けたい
見て見ぬフリができない心優しいのがアルジェリア人。
たとえば、上記に書いたような喧嘩の際には、必ず誰か止めに入る人がいます。そのまま放っておくなんてできないというのがアルジェリア人の元々の性格。
何か頼み事をしても心地よく受け入れてくれ、自ら何かできることはないか、探して色々やってくれたりするのです。
・忍耐力
最初に記した“熱しやすい”性格ではありますが、アルジェリアの生活において、特に行政、仕事のやりとりでは我慢を強いられる場面が何度もあります。
そのためこれらの場面では、かなり我慢強いのがアルジェリア人。
お国柄、市役所や警察でのやりとり、仕事の際にも何かと待ち時間が多いことがよくあります。やっと待ったと思ったら、答えが返ってこないことも・・。
日本人だったら文句を言ってしまうところですが、ここアルジェリアでは文句を言っても何も変わりません。特に行政の前では、礼儀正しくするのが普通だそうで、皆どんな結果も受け入れます。
この忍耐力がなければアルジェリアでは苦労してしまいます。
・予定は予定でしかない
アルジェリア人が〜すると断言しても、あまり本気にしない方が良いでしょう。
当日になって、実行しなかったということもよくあるからです。
悪気はまったくなく、その日の気分や調子により予定がコロッと変わってしまうのです。なので大切なことは、何度もしつこくお願いしたり確認するべきです。
・楽観的
何か失態を犯しても、たいしたことじゃないよと、あまり気にしない人が多くみられます。
あまり焦ったりしないのがアルジェリア人です。
・お話好き
男女問わず、話すことが大好きです。
知らない人同士でも、一度話し始めたら色々な話題を取り込みながらずっと話すことができます。
道端で、お店の中で、時間を忘れて話し込んでいる方を見ることも多々あります。
・おもてなし
おもてなしの習慣は、日本と同じくらい徹底されています。
誰かが初めて家に来るときもしっかり飲み物やお菓子などを出してもてなし、帰るときはお土産を持たせてくれることもしばしば。
日本と近い文化がこのおもてなしです。
アルジェリア人の恋愛観
アルジェリアでは、結婚する前のカップルの同棲や旅行などは有り得ません。人前でイチャイチャしたりなどもタブーです。
しかしもちろん街中でカップルを見かけることはあります。
そんなアルジェリア人たちの恋愛観を見ていきましょう。
日本人よりは、シンプルで考えがはっきりしているかもしれません。
・嫉妬心
アルジェリア人の間で大きな問題となるのがこの嫉妬。
日本人であれば 「嫉妬するなんて可愛いもんだ」と思う人もいるかもしれませんが、アルジェリアの人は、とにかくこの言葉に悪いイメージしか浮かばないそうです。
それも、女性はともかく男性も嫉妬心が強いことで知られています。
結婚前、結婚後も変わることない嫉妬心は、交友関係にも影響が及びます。異性の友達との交流を制限したり、交友関係が原因で口論になったり。SNSなどに自分の写真を載せることも制限する人がいるんだとか。
理由は簡単で、独占力が強いからといえるでしょう。
・結婚がキーワード
アルジェリア人にとって、お付き合いするということは結婚を考えているということ。
欧米系の方々と違い、結婚に重点をおいています。
なのでお付き合いすることとなれば、順調ならば結婚に至るという流れになります。
しかし、この結婚に至るまでですが、交際期間がやけに短い場合(1年未満)もよくあります。
日本人からしたら同棲もせず、交際期間も短いだなんて不安に思いますが、意気投合したらすぐに結婚の話が出るのがアルジェリア人。
アルジェリアでは、街の至る所に結婚式の衣装や装飾品を買うことができるお店がたくさんあります。結婚はこの国の文化でもあるような印象を受けます。
・一夫多妻制の真実
アルジェリアはイスラム教徒の国です。
イスラム教では一夫多妻制があることで有名ですよね。
そうです、アルジェリアももちろん一夫多妻制が認められています。
しかしながら、複数の奥さんがいるアルジェリア人を見つけるのは大変です。実はまったく一般的ではないのが一夫多妻制。
一夫多妻制は4人まで奥さんをもつことができるという制度ですが、詳細はあまり知られていません。
実は、その妻たちの同意があって複数の女性と結婚できます。
しかもその妻たちには、必ず平等に家などを与えなければなりません。
というわけで、一夫多妻制がとる男性はある程度裕福な男性ということが分かります。
このように、複数の妻をもつことはとても大変なことなので、アルジェリアではかなり稀となっています。そのため、アルジェリア人でも一夫多妻制をとっている人には驚きますし、あまり良い意見はありません。
まとめ
基本的にアルジェリア人は素直で人懐っこい純粋な国民です。
そして、あまりにも悪気がない行動や言論が多いため、なんだか憎めない、愛される人柄でもあります。
あなたも訪れれば、きっとアルジェリア人の良心に感動することでしょう。