ウルグアイは日本の裏側に位置し、ブラジルのとアルゼンチンの大きな国を隣にもつ小国です。
日本ではあまり馴染みがない国ですが、南米1経済の安定した国であり、チリに次いで2番目に治安の良い国と言われています。
南米、ウルグアイの治安大丈夫?というあなたの疑問に現地在住歴お答えします。
モンテビデオは様子は一言で「のんびり」
実際に住んでみて、ウルグアイの雰囲気を一言で表すとしたら、「のんびり」でしょう。
「トランキーロ(リラックス)」と口癖のように言って、マテ茶を片手に散歩を楽しむ人々。
自然が豊かで美しい景色が広がっています。
しかしそれと対照的に、タバコの吸い殻、ゴミ、犬のフンなどがそこらじゅうに落ちていたり、スプレーの落書きがあらゆるところにあります。
比較的治安のよいとされている地域でさえ路上生活されている方が多く、それ自体は危険ではないにしても、強いアンモニア臭を感じることがよくあります。
衛生状態や人々のマナーは直接犯罪と結びつかないのかもしれませんが、日本の安全なイメージとは遠いものになります。
モンテビデオの夜は夜6時~8時頃にはほとんどのお店が閉まる
ウルグアイの首都・モンテビデオは「眠る街」です。
24時間ネオンが光る東京とは全く違い、夜6時~8時頃にはほとんどのお店が閉まります。
レストランは深夜0時頃までやっているところもありますが、大通り以外は暗いですし人があまりいません。
どの通りも街灯があるので真っ暗ではないのですが、街灯が豆電球みたいなオレンジ色であまり明るくないです。
ウルグアイの犯罪状況
2019年のデータをもとにどんな犯罪が多く発生しているのかみていきましょう。
殺人‥‥被害者391人(盗難が目的だったにもかかわらず殺人事件に発展してしまったものを含む。)
通行人が被害にあうケースが半数近くをしめる。
被害者は18歳から28歳に最も多く、ついで29歳から38歳となる。
銃によるものがほとんどで未解決の事件が約半数。
犯人の86%が男性で、犯罪グループ同士の紛争や麻薬密売が関係して起こったもの全体の半分。
その次に多いのがなんと家庭内暴力によるもの。
盗難(ひったくり・スリ・車上荒らし含む)‥‥計30,650件
- 武器を用いた事件‥‥ 20,050件
- 武器を用いない事件‥‥ 10,600件
銃などの武器を使用するケースが非常に多くなります。
ウルグアイのマンションには看守がいることが多いので、一軒家の方が狙われやすく、昼夜問わず、住民がいるときでも発生しています。
邦人宅が被害にあう事例も報告されています。
スリの犯罪者たちはペアやグループで犯行に及ぶことが多く、フレンドリーに話しかけるふりをして気を紛らわし、その間に他のメンバーが犯行に及ぶパターンが多いようです。
犯人たちはモーターバイクを使うことが多いため泥棒とモーターバイクを組み合わせた
“Motochorros”という言葉が存在します。
車両の盗難‥‥18,399件
オートバイの盗難が90%以上をしめ、次いで車、トラックとなります。
自転車の記載がデータ上にないため不明ですが、自転車ほど盗みやすいものはないと思うので価値が低いため省いているのか、オートバイの項目に合算されているのかと思います。
誘拐事件‥‥毎年数件
被害者を一時的に拘束し、家族にお金を払わせる事件が起きています。
子供の登下校には必ず付きそう、職場に着いたとき、帰るとき、習慣的に家族に連絡をするようにしておくと、周囲が異変に気づきやすくなります。
地元の人も近づかない地域がある。犯罪多発地域は大きく分けて3つ。
ウルグアイには立ち入り禁止区域はありません。
しかし地元の人も近づかない地域は存在します。
モンテビデオには国民総人口の約40%が住んでいるため、他の地域に比べ殺人、窃盗ともに起きる割合も高くなります。
特にどこが治安が良くないとされているのか、見ていきましょう。
1. イタリア通りから北
マルビン・ノルテ、カラスコ・ノルテ、ビージャ・エスパニョーラ、などイタリア通り(Av.Italia)の北側。
2. 内湾(Bahia de Montevideo)の周辺とその北
カサボ、セロ、ラ・テハ、カサヴァッレ、など湾沿いとその北側。
3.Ciudad Vieja (シウダ・ビエッハ)
昔の繁華街で、観光や買い物、フェリーの利用などで行く可能性の高いところです。
メインストリート(Av.18 de Julio)の独立広場(写真)の先にあります。
入口の方は飲食店が並んでいて、オフィス街があり平日は賑わっています。
しかしその先の海岸の方には行かない方がいいでしょう。オフィス街も土日や平日17時以降は危険と言われています。
私も実際にバスで通ったことがありますが、ちょっと寂しい他と違った雰囲気を感じました。
大きく3つに分けましたが、中心地を抜けると危険と思うといいかもしれません。
日本庭園があるプラドより北は行かない方が良いと思います。
プンタカレタス、ポシートス、カラスコは安全エリアとされていますが、比較的裕福な人が住んでいるため盗難の標的になっているようです。
また、バスの中、ショッピングモール、週末の市場で盗難事件が多く起きています。
人混みにいるときは注意が必要で夏は観光客を狙った犯行が多くなります。
観光地を訪れる際は注意が必要です。
ウルグアイの交通事情。シートベルトの利用は後部座席も義務付け
ウルグアイでは交通事故による負傷者が毎年約2万5千人、そして約500人が死亡しています。
よくある危ないことをあげていきます。
- 車の運転があらい、狭いところでもスピードを出す
- 車両間隔がとても狭い
- ウインカーを出さずに曲がる
- サイドブレーキは平坦なところだとかけない人がいる
- 車線が消えていて何車線あるのかわからない
- 優先道路がわかりにくい
- 路上駐車が多いため死角がうまれやすい
- 歩行者優先という概念がない
- 歩行者の信号が赤になったらすぐに車道の信号が青になる
飲酒運転による事故も多く発生しています。
ウルグアイで運転する場合は、まず現地の人に同乗してもらってルールを熟知しましょう。
シートベルトの利用は後部座席も義務付けられています。
日本の横断歩道の信号は赤になってから3秒間間隔が空いてから車道の信号が青に変わりますが、ウルグアイの信号は次の瞬間に変わります。
余裕をもって渡りましょう。
また馬車を車代わりに使っている人がいます。
スピードが遅くてもクラクションを鳴らすと馬が暴れる可能性があるので、安全に追い越せるところまで待ちましょう。
ウルグアイでの14の防犯対策
被害に合わないために、以下のことに注意しましょう。
①夜の一人歩きはしない
とは言え、実際に住むとどうしても歩かなければならない時があるでしょう。
バスやタクシーを利用するのが基本ですが、歩く場合は必ず大通りを歩き、人けのないところや薄暗いところは避けましょう。
②貴重品を手に持たない
財布やケータイを手に握りしめながら歩かないようにしましょう。
日本だとちょっとそこまで、と財布とケータイだけもってコンビニに行ったりしますよね。
それはやめた方がよいでしょう。
③ケータイの利用は最小限に
ケータイを使いながら歩く、どこでも写真を撮る。
これらは注意が必要です。
やむを得ないときは壁沿いなどに立ち止まり、周囲を確認してから使います。
腕を伸ばして自撮りに夢中になったり、ポケットからはみ出していたり、「見せびらかす」ことにならないようにしましょう。
④現金を沢山もたない
クレジットカードやデビットカードを用意しましょう。
市場では現金しか使えないところが多いので仕方ないですが、分散して持つなどの工夫をしましょう。
財布に現金、カード、身分証明書、のすべてを一緒にしまっておかないように。
⑤知らない人に話しかけられても無視
何時ですか?と聞かれてケータイを出した瞬間にケータイを盗まれる、
コインでいいからくれない?と聞かれて財布を出した瞬間財布ごと持っていかれる。
そんな親切心に付け込んだ犯罪が起こります。
無視するのが無難でしょう。
⑥目立つ格好をしない
日本で流行りのファッションやブランドのバッグ、豪華な装飾品などを身に着けていると目立ちます。
ただでさえアジア人が少ない国なので、少しでも現地の人に溶け込むよう、カジュアルで無難な服装をすることをおすすめします。
⑦車の中に何もおかない
どうしても何かおいておきたいときはトランク等にしまって見えないようにする。
現地の人は「何も価値のあるものはありません、車を壊さないでください」とメモを窓に挟んで、ダッシュボードはわざと開けておくようにしています。
⑧家に鉄格子を
賃貸の場合あまり関係ありませんが、一軒家を建てるとしたら、絶対に必要な防犯対策です。
ウルグアイの家は全てのドアや窓に鉄格子がついています。
通りから見て玄関のドアについていなくても、ドアが二重になっていてその間に鉄格子がついています。
⑨車に盗難防止アラームを
どんなに古い車もついています。
誤作動が多いのも事実ですが、車上荒らし防止策としてつけておくべきでしょう。
⑩路上駐輪をできるだけ避ける
建物の中に持ち込むか、路上駐輪せざるを得ないときは頑丈なチェーンをしましょう。
タイヤを外している人もいます。
⑪ATMの利用は昼間のうちに
過去にはATMを爆発させて現金を得る事件も多く起きているため、ATMの使用は明るいうちに済ませた方がよいでしょう。
⑫不在を知らせない
長期不在を言いふらしたり、良かれと思ってマンションの看守に「いつからいつまで居ないから、よろしく」なんて言わない方が良いです。
またSNS等で不在を知られてしまうような内容は公開しない方がよいでしょう。
「いつまで日本帰国!」とか。
今ならいませんのでご自由にお入りくださいと言っているようなものです。
⑬突然のインターフォンは出ない
だれも来る予定がないのに誰かがインターフォンを鳴らしたとき、物乞いの可能性があります。
助けたい気持ちもあると思いますが、住居を知られている場合はちょっと心配です。
トラブルに巻き込まれないために居留守をするのが無難でしょう。
⑭鍵はいつも閉める
基本ですが、家にいない時はもちろん、家にいるときでも鍵を必ずかけましょう。
事件に巻き込まれてしまったら
万が一被害者になってしまったら、命を守ることを第一に考えましょう。
在ウルグアイ日本大使館が発行している安全の手引きを参考に要点をまとめました。
- 盗難にあったら
- 落ち着いて、冷静に
- 絶対に抵抗しない
- 相手の顔、目をみない。犯人は顔を覚えられることを嫌がります。
- 財布を取り出そうと、むやみにポケットに手を入れようとしない。拳銃をもっていると勘違いされ、撃たれる可能性があります。
- 誘拐されたら(盗難にあった場合の対策に加え)
- 暴行を加えられ命の危険があると判断したら、全力で脱出を試みる
- 犯人を刺激しかねない内容の討論はさける(思想・政治・宗教等)
- 犯人の前で家族に連絡をするときは、犯人のわからない言葉を使うと不信感を持たせる可能 性があるため、できる限りさける。
- 家族は誘拐が事実だと確認したら、落ち着いて警察等に通報する。
万が一のときのために覚えておくとよいフレーズ
- 助けて! Socorro. (そこーろ)
- スペイン語がわかりません No entiendo español.(ノ・エンティエンド・エスパニョール)
- すぐに来て Venga aola mismo. (ベンガ・アオラ・ミズモ)
- 警察を呼んでください Llame a la policia.(ジャメ・ア・ラ・ポリシア)
- 救急車を呼んでください Llame a la ambulancia. (ジャメ・ア・ラ・アンブランシア)
- 消防車を呼んで下さい Llame a los bomberos. (ジャメ・ア・ロス・ボンベロス)
- 泥棒に入られました Me robaron en me casa. (メ・ロバ-ロン・エン・ミ・カサ)
- 強盗にあいました Me asaltaron. (メ・アサルターロン)
緊急連絡先
- 警察‥‥911
- 消防‥‥104
- 救急‥‥105
- 日本国大使館‥‥2418ー7645(時間外や休日はコールセンターにつながります)
- 英国病院‥‥2487-1020
- スペイン病院‥‥1020
ウルグアイの治安情報のまとめ
ウルグアイの治安は南米の中では良い方にはいるものの、沢山の犯罪が発生し年々増えているのが事実です。
日本は世界有数の安全な国とされています。
>その日本の感覚や常識、ルールを当たり前だと思っていると危険かもしれません。
しかし普通に生活をしていれば危ない目に合う可能性は低いと言えるでしょう。
ウルグアイはのんびりしていて、人々も温和でフレンドリーです。
安心して楽しく過ごせるように危険エリアを把握し、防犯対策に努めましょう!
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