安全といわれているルクセンブルクですが、実際に住んでみて感じるこの国の治安についてまとめました。
万が一、巻き込まれてしまうと物的・金銭的なダメージはもちろんのこと、精神的にも大きく傷を負ってしまいますので、ここに記載する情報を押さえて、楽しくルクセンブルクに滞在してください。
ルクセンブルクの治安事情概況
まずは、治安が客観的にどのように評価されているのかをデータで見ていきます。
世界平和度指数:
イギリスのエコノミスト紙が数値化を試みた世界平和度指数では、2013年の調査で日本が6位、ルクセンブルクが8位となっています。(2014年以降ルクセンブルクは調査されていない)
これは国内紛争や治安悪化、軍事力強化など平和維持への不安要素をもとに算出されたもので、ルクセンブルクは世界的に見てかなり平和で治安のいい国といえます。
犯罪指数・安全指数:
2019年の調査(Numbeo.com)でルクセンブルク市は、Crime index (犯罪指数): 26.24 / Safety index (安全指数): 73.76 となっていました。
ちなみに東京の値は、犯罪指数: 19.22 / 安全指数: 80.78 となっており、少しだけルクセンブルクの方が上回っています。
外務省のホームページでも、ルクセンブルクの危険レベルはレベル0となっており、危険情報や感染症危険情報は出ていません。
ルクセンブルクで起こる主な犯罪はどんなものがある?
外務省の海外安全ホームページによると、犯罪発生状況について、「治安は比較的良好ですが、薬物犯罪が問題になっているほか、近隣諸国からの犯罪集団等(特に財産犯(窃盗や詐欺))の流入も容易であることから、注意が必要です」と記されています。
ルクセンブルクはヨーロッパのほぼ中心に位置しており、その地理的な状況により周辺諸国から多くの移民が流入してきます。
また、ルクセンブルクは世界一賃金が高い国としても知られており、富裕層が多くいるため、それが流入の理由の一つだとも考えられます。
窃盗やスリ
窃盗やスリに巻き込まれる状況としては、
- レストラン、移動中の列車内等で目を離した隙に置いていたバッグを盗まれる。
- 繁華街や観光地において、路上に車を駐車して戻ると、運転席のガラスが割られており、車内に置いていたカバンを盗まれる。
- 列に並んでいるときなどにカバンを開けられて中の財布が盗まれる。
などが挙げられます。
日本では荷物を置いて席取りをしても荷物が取られることはほとんどありませんが、外国だとそうはいきません。荷物はいつも携帯するようにしましょう。
カバンはできるだけ小さいものにし、開閉口にはチャックやテープなどがあって容易に開けられないようなものにすることが大切です。
荷物が多い時などは筆者もリュックサックを背負って街を歩くことがありますが、列に並んでいる時や信号待ちをしている時は身体の前にカバンを持ってくるようにしています。
また、貴重品はリュックサックの下の方に入れて開けられてもすぐ探せないようにしたり、それだけを入れた小さなカバンを別に持ったりしています。
詐欺
飲食が済んだ後に法外な料金を請求される場所が少なからずあるようです。
きちんと注文前に料金を確認すること、ルクセンブルクの物価を考えて安すぎる飲食店には注意することなどが心がけるべき点かなと思います。
どこかの飲食店に行く際には事前にインターネットで調べることもオススメです。
公式ホームページがあればそこで料金などを確認し、口コミがあれば読んでみましょう。
ルクセンブルクで気をつけるべき2つの地域・場所
ルクセンブルク内で注意が必要な地域としては、
1.ルクセンブルク中央駅周辺および市中心
ルクセンブルク中央駅周辺および市の中心部には、観光客以外にも国内からの流入者も多く、麻薬密売や売春問題が社会問題化しているそうです。
また、スリ・ひったくり等の盗難事件が最も多く発生しているのも駅周辺だと言われています。特にひったくり事件は、同地域に点在する樹木で囲まれた公園内で発生する傾向にあります。
ルクセンブルクには、他のヨーロッパ諸国と比べてホームレスや物乞いの人が少ないと感じているのですが、中央駅から市中心までの道には多く見かけます。
道端に人が座り込んでいてお金をもらうためのコップを持っていたり、そのあたりを徘徊して通行人に声をかけていたり、状況は様々ですが、声をかけられても反応しないことが一番です。
昼間なら人も多いため個人的に声をかけられることは少なくなりますが、夜間は通行人が少ないため何度か声をかけられます。
特に危険があるというわけではないので、反応しない・目を合わせない、で通り過ぎましょう。ついてきたとしてもずっと反応しないでいるといずれいなくなります。
筆者の経験で以前、本当にしつこい人がいて反応せざるを得なかったのですが、そのような時は現金を持っていない(クレジットカードしかない)と言えばもうそれ以上はついてこなくなりました。どうしても避けられないときはこのようなやり方を試してみてください。
他にも、道案内を装って近寄ってきたり、お金ではなく物品をねだられたりするケースもありますが、同様に反応しないのが一番巻き込まれない方法だと思います。
2.隣国との国境付近
国境付近は、ヨーロッパ周辺国からの移民がたまりやすい場所です。
特に、フランスとの国境付近であるEsch-sur-Alzetteという街はルクセンブルク人でさえも「国内で一番汚い街」と言ってしまうほど、綺麗なルクセンブルクのなかでも少し治安が悪いと言われています。
この街は学生街とも言われていて住民の年齢層が低く、多くのバーやクラブがあるということも雰囲気を悪くしている一因なのではないでしょうか。
私はこの街に住んでいるのですが、実際に深夜に歩いても危険な思いをしたことはありません。ただ、夜歩くときは騒がしいバーや人気のない道路・集団がたむろしている場所などには近寄らないようにしています。
犯罪に巻き込まれないために意識しておくべきこと
上記のデータにもあったように、ルクセンブルクはかなり安全で治安のいい国といえるのですが、やはり油断しているともしかしたら危険な目に合うかもしれません。
これらはルクセンブルクに限らず外国だったらどこでも気をつけておくべきことなので、いくつか紹介していきます。
・夜の一人歩き
夜になると酔っ払った人や言動の不自然な人も見かけます。ホームレスの人から声をかけられるのも夜の方が多いです。
実際に酔っぱらった人からの痴漢被害を受けたこともあります。特に金曜の夜や土曜の夜は多くの人がバーやクラブに集まり楽しんでいるので、人込みに入る際には気をつけたほうがよさそうです。
怪しいな、不自然だなと感じたら事前に回避することが重要です。
人通りが少ない路地や公園にも、夜は一人ではできるだけ立ち入らないようにしましょう。
・所持品は常に目に見えるところに
スリ被害にあわないためにも、所持品から目を離すことはしないようにしましょう。
他にも、車道から離れたところを歩き所持品は車道の反対側に持つ、ショルダーバッグを携帯するときはたすき掛けにする、などを行ってください。
・車中に荷物を残さない
駐車する場合は、荷物はできる限り携帯してください。
車中に残す場合は車外から見える場所に放置しないようにしましょう。盗難の危険があります。
・ATM
街中のATMでキャッシュカード等を利用する際には、暗証番号入力を他人から盗見されないように十分に注意を払いましょう。
お金をとる際、それをお財布に入れる際も周囲にこちらを見ている人がいないかは確認するようにして言います。
ルクセンブルクでトラブルにあったときの緊急時連絡先
もし万が一のことがあったときのために、緊急時の連絡先を記しておきます。
在ルクセンブルク日本国大使館
住所: 62, Avenue da Faiencerie, L-1510, Luxembourg
電話番号: +352-464151-1
ルクセンブルク大学緊急連絡先
電話番号: +352-466644-5555
警察:
犯罪や事故などで警察を呼ぶ場合、ルクセンブルクでは113番に連絡してください。
救急車や消防車が必要な際には112番で救援を求めることができます。
・外務省の海外安全情報配信サービス
また、旅行、長期滞在に関わらず、外務省の「たびレジ」あるいは「オンライン在留届」に登録しておくことを忘れずに。
最新の情報を受け取れます。
ルクセンブルクの治安事情まとめ
ルクセンブルクは、他のヨーロッパ諸国と比べても治安のいい国です。実際に周辺国に行ってみても、それは往々にして実感できます。
ただ、日本のようにはいかないところもあるし、どこで何が起こるかは分からないので、この記事に書いてあることを頭の片隅に入れておいて、ルクセンブルクでの滞在を楽しんでいただけたらなと思います。
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