ウクライナのビザ8種類を紹介。長期ビザ取得に必要な書類と申請方法

ウクライナのビザ

ウクライナは短期と長期のビザがあります。

短期ビザは最大で90日間の滞在が可能です。ただし日本人の場合は90日以内まではビザなしの滞在が可能なので取得する必要はありません。

一方、ウクライナで90日を超えて滞在する場合は長期ビザは必要です。

しかし、ウクライナへの移住や留学で、長期滞在をしたい場合、いざ調べてみるとビザについての情報がとても少ないことに気づかされます。

ウクライナのビザにも他のヨーロッパの国々と同じように留学ビザや就労ビザをはじめ、いろいろな種類のビザが存在します。

ここでは、ウクライナで取得できる長期ビザについてご紹介します。

まずは抑えよう!ビザと滞在許可は違う

ウクライナへの移住や長期滞在をする上で、長期ビザを取得しなくてはいけません。

長期ビザは90日間を超える滞在を計画している場合に必要なビザで、最大で180日間の滞在が可能です。

180日を越える滞在については滞在許可証の取得が必要となります。

そう、長期ビザを取得したからといって好きなだけウクライナに住めるわけではないんですね。

ビザはあくまでウクライナへ入国するための許可であり、長期的に住むためにはウクライナ国内で滞在許可証を取得しなければなりません。

滞在許可証は長期ビザを取得されている方のみ申請が可能なため、長期滞在を予定されている方は必ず長期ビザが必要となります。

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ウクライナの長期ビザ・8種類

ウクライナで取得できる代表的な長期ビザには以下の種類があります。

  1. ウクライナで就労するための長期ビザ
  2. ウクライナでビジネスを始めるための長期ビザ
  3. ウクライナ人やウクライナ国籍を持つ人との婚姻のための長期ビザ
  4. ウクライナ教育機関への留学のための長期ビザ
  5. ウクライナの企業や団体での技術援助のための長期ビザ
  6. ウクライナでの宗教活動を行うためのビザ
  7. 外国の新聞やテレビなどのメディアでジャーナリストとして活動している方への長期ビザ
  8. ウクライナにある会社の創設者または役員のための長期ビザ

ここでは、代表的な3つ

  • 留学ビザ
  • 就労ビザ
  • ビジネスを始めるためのビザ

について詳しく解説していきたいと思います。

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ウクライナ教育機関への留学のための長期ビザについて

ウクライナの大学や専門学校などで留学するためには長期ビザが必要です。

長期ビザを取得するためには留学先の教育機関からの招待状が必要になります。

招待状の取得のためには、

  • ウクライナ語または英語に翻訳した日本での大学や高校の卒業証明書
  • パスポートのコピー

が必要です。

2つの書類を教育機関に郵送すれば招待状を受け取ることができます。

留学のための長期ビザ取得には以下の書類が必要

・アポスティーユまたは公印確認取得済みの卒業証明書または成績証明書
・アポスティーユまたは公印確認取得済みの戸籍謄本
・アポスティーユまたは公印確認取得済みの健康診断書

これらの書類すべてにはウクライナ語の翻訳が必要で、すべての書類のコピーを作成します。

アポスティーユとは個人ではなく正式な書類であることを認める許可のことです。アポスティーユはすべて外務省で行っていて、最短で1日かかります。

健康診断書はどこの病院でも作成することは可能ですが、基本的に英語で診断書を作成してもらえる病院のほうがスムーズに進めやすいです。

ウクライナ外務省からの具体的な診断内容の指示はありませんので、病院や診療所と相談して診断内容を決めることができます。

必要書類の提出

ビザの取得とは別にウクライナの教育機関で留学するには現地にて以下の書類の提出が必要となります。

  • 翻訳されたパスポート
  • 卒業証明書または成績証明書の原本
  • エイズの検査も含めた健康診断書
  • 教育機関からの招待状の原本
  • 3.5cm×4.5cmの写真(10枚)

エイズ検査については日本の病院や診療所で検査することができますので、忘れず行うようにしましょう。

ウクライナでの留学の場合は最長で1年間の居住許可が下ります。留学期間が複数年になる場合には、現地で滞在登録の延長かビザの再取得が必要となります。

ウクライナで就労するための長期ビザについて

ウクライナで90日以上の就労予定のある方はビザの取得が必要となります。

ウクライナには外国人雇用法という法律があり、そこには外国人が働くためには労働許可証(RNT)を取得することが義務付けられると記載されています。

労働許可証があれば複数の職場で働くことも可能です。

また結婚や留学や宗教活動などで長期ビザを取得した外国人がウクライナで働く場合には、必ずウクライナの労働許可が必要となります。

労働許可証は、就職予定先の会社で申請書類が作成されます。

書類の申請の際には

  • 賃金
  • 労働条件
  • 労働における保険制度
  • 仕事内容

についての5つの審査を通過する必要があります。

審査が無事に通過すれば雇用許可証(RNT)が雇用センターによって発行されます。

就労許可は原則として1年以下で、1年を超える場合には滞在の延長かビザの再取得が必要となります。またいくつかの業種に関しては原則として最高で3年と定められています。

ウクライナでビジネスを始めるための長期ビザについて

外国人が商用目的でウクライナの長期ビザを取得するためには、最初に招待状の取得が必要になります。

招待状はウクライナの各州にある移民局から発行されます。

また招待状には招待の開始日が記載されています。

招待状を作成する際には以下の書類が必要

  • 取締役となる人のパスポート
  • 会社の登録証明書
  • 会社の定款
  • 会社の賃貸借契約に関する文書
  • 従業員となる外国人に関する保証書

外国人による商業目的に関する法律は頻繁に変更されることが多いので、ビジネスを始める際には現地の法律に詳しいウクライナ人の友人を作ることもおすすめします。

以上が代表的なウクライナの長期ビザの紹介です。

ここからは長期ビザ取得のための日数や費用、滞在許可証の取得について解説していきます。

ビザ取得のための日数と費用

長期滞在ビザを取得するには、まず日本にあるウクライナ大使館にて申請します。

その際には

  • ビザ取得のために必要な書類のほかに
  • 3.5cm×4.5cmサイズの写真を2枚
  • 長期ビザのため申請書

が必要となります。

ビザのための費用は85ドル(1ドル110円の場合には9,350円)を支払う必要があります。さらに大使館では提出された書類の確認のために面接を行う場合もあります。

長期ビザに関する書類審査のための期間は原則として15日から30日です。提出された書類によっては1ヶ月以上の期間を必要とする場合もあります。

ウクライナの長期滞在許可について

無事にウクライナの長期ビザを取得した場合にはウクライナへ長期滞在をすることができます。

ただし180日を超える滞在には滞在許可が必要となります。

留学ビザの場合での滞在許可に関する必要な書類

  • 長期ビザが貼付されているパスポート
  • 3.5cm×4.5cmの証明写真4枚
  • ウクライナで留学していることを証明する書類

留学していることを証明する書類については留学先の教育機関で作成してもらうことができます。

滞在許可が下りるまでの日数は3日から10日ほどです。

就労ビザの場合での滞在許可に関する必要な書類

  • 長期ビザが貼付されているパスポート
  • 3.5cm×4.5cmの証明写真4枚
  • 就労のための書類

就労のための書類については長期ビザを取得した時と同じ書類が必要になります。

滞在許可が下りるまでの日数は3日から10日ほどです。

ビジネスの場合での滞在許可に関する必要な書類

  • 長期ビザが貼付されているパスポート
  • 3.5cm×4.5cmの証明写真4枚
  • 会社の登録証明書の原本

ビジネスでの長期滞在の許可については法律が頻繁に変更されるために提出書類も変更されることがあります。

滞在許可が下りるまでの日数は3日から10日ほどです。

ウクライナのビザ取得は最新の情報を取得するよう心がけよう

ここではビザの種類、3つのビザの申請に必要なこと等の参考情報をご紹介しました。

ビザ要件は頻繁に変更されるため、申請の際は最新の情報を取得するようにしてください。

ウクライナのビザ情報を取得する際に役立つサイト

・在日ウクライナ大使館

URL:https://japan.mfa.gov.ua/ja

東京にあるウクライナ大使館の公式ホームページです。ウクライナの情報やウクライナのビザに関する情報も載せられています。

・在ウクライナ日本大使館

URL:https://www.ua.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

ウクライナ・キエフにある日本大使館の公式ホームページです。ウクライナのビザ情報や生活情報についても記載されています。

・ウクライナ外務省(英語)

URL:https://mfa.gov.ua/en/consular-affairs/con/visa

ウクライナの外務省の公式ホームページです。ビザ情報や滞在許可に関する最新の情報がアップされています。

ウクライナのビザについての最後に

ウクライナのビザで一番注意するべきことは書類によってはアポスティーユの認証が必要となることです。

アポスティーユの認証は原則日本でしか行うことができませんので、長期ビザを取得したとしても留学での授業開始前や滞在許可を申請する場合に幾つかの書類についてアポスティーユが必要となることもありますので、出国する前に一度確認する必要があります。

またウクライナでは英語が通じないことが多いため、出国前にウクライナ語かロシア語をある程度習得しておけば、ウクライナでの滞在のための書類が必要なときでもコミュニケーションを取ることができるので便利です。

魅力がいっぱいのウクライナに興味のある方はぜひ長期滞在も検討してみて下さい。

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