南米料理、と聞くとペルー料理や山岳地方の料理が思い浮かぶかもしれません。ですがカリブ海のドミニカ共和国も負けてはいません!
一度食べると忘れられない、ぜひ一度は食べていただきたいドミニカ共和国の伝統料理、その作り方などをご紹介しましょう。
ドミニカソウルフード「La bandera(ラ・バンデラ)」
ドミニカ共和国の街中にはComedorと呼ばれる、いわば食堂のようなお店が立ち並んでいます。
庶民むけの、誰でも入れるレストランなのでお昼時には人がごった返しているでしょう。
一般家庭で食堂をしている方も多く、その食堂ごとに味が違うのでお気に入りのComedorを見つけてそこに通う人がほとんどです。
ドミニカ共和国に長期滞在、あるいは移住するならばぜひお気に入りのComedorを見つけてみましょう。
Comedorに行くとメニューで一番に書いてあるのは「Plato del Dia(プラト・デル・ディア)」です。日替わり定食のようなもので、肉や魚など日によりメインは変わりますが基本的には米・メイン(牛肉、豚肉、鶏肉、魚など)・豆・野菜がワンプレートに盛られてきます。
この4種類を一皿にこんもりと盛るスタイルはドミニカ人の定番の食べ方で、その盛り方がドミニカ共和国の国旗に似ていることから「La Bandera(ラ・バンデラ)」と呼ばれるようになったようです。
大迫力の「Mofongo(モフォンゴ)」
ぜひ食べていただきたいのは、モフォンゴです!!
モフォンゴには基本的には食用バナナと「chicharron(チチャロン)」が入っています。
ドミニカ共和国では食用バナナは「Platano(プラタノ)」と呼ばれ、主食ともなっています。緑色のバナナで、おいもみたいにホクホクとしていて特に揚げると美味しいです。
そしてチチャロンもドミニカ人のソウルフードです。
これは豚のバラ肉の部分を揚げたものです。脂っこそう・・と思うかもしれませんが、カリッカリに揚げてサクサクと食べるのがドミニカスタイルなので、不思議と重たくはありません。
道でもいつもチチャロンが売っているので一度食べてみて下さいね。
このプラタノとチチャロンが一度に楽しめるのが、モフォンゴです。
揚げたバナナをつぶし、チチャロンと混ぜながら丸く成型してその上からたっぷりとチーズをかけていただきます。チチャロンの歯ごたえやとろけたチーズが絶妙です。
特別な日には「Sancocho(サンコチョ)」
ドミニカ人にとって、特別な料理といえばサンコチョです。
(写真:Flickr)
サンコチョにはごった煮と似た様な意味があるらしく、イモ類やお肉などとにかく色んなものが入っています。
ドミニカにはイモ類の種類がたくさんあります。タロ芋と同様のジュカや粘り気の強いニャメ、サツマイモと同様のバタタ、ジャウティヤなどなど、イモ類だけでもかなりの種類があるのです。これにプラタノも入れて一緒に煮込むので、根菜のうまみが出て深い味わいになります。
入れるお肉は家庭により種類が異なります。鶏肉だけ、という家庭もあれば、豚肉も牛肉もごろごろと入れてかなり豪華につくるお家もあります。
また色をつけるためにかぼちゃを煮てミキサーにかけてから入れる、という方も多いようです。たくさんの具材を入れてうまみを出すのがサンコチョのポイントです。
味付けはとてもシンプルで、オレガノとコンソメのみ、という場合が多いです。
ドミニカ共和国では味付けの際にオレンジ果汁を入れて爽やかさをプラスする場合が多いです。ジュースに使うような甘いオレンジではなく、「Naranja Agria(ナランハ・アグリア)」という料理用のものが使われます。
自然のうまみが感じられる、健康的かつスペシャルな料理なので一度試していただきたいです。
ドミニカの朝食定番「Mangu(マング)」
ドミニカ共和国では、朝食も道で買って食べている姿をよく目にします。
仕事に行く前にちょっと立ち寄ってお腹を満たして仕事を始める、という習慣のようです。
ドミニカ人の朝食はわりとしっかりめで、お腹にたまるものが多いです。しっかり食べて一日の仕事のエネルギー補給をしているのが感じられます。
その中でも定番なのが、マングです。マングは食用バナナをゆでてつぶしたものです。
ゆでてつぶしたマングはマッシュポテトのようなホクホクとした食感です。
そこに牛乳やマーガリンなどを混ぜてなめらかにします。伝統的な食べ方は、その上にソテーして酢をからめた紫タマネギを載せる食べ方です。
道で食べるなら「Quipe(キペ)」がおすすめ!
道で買い食いするなら、キペがおすすめです。
キペは押し麦の生地の真ん中にひき肉が入っているものを揚げたおやつです。麦の食感が感じられますし、ひき肉にはハーブなどでしっかりと味がついているので満足感もあります。
このキペもお店によって味が異なり、中の具材も様々な種類があります。
茶色くてひし形のような形をしていて、食べ歩きにも最適の大きさなのでぜひお試し下さい!
あんこの仲間?!「Habichuela dulce(アビチュエラ・ドゥルセ)」
ドミニカ共和国の甘味を楽しみたいのであれば、アビチュエラ・ドゥルセを食べておきましょう。
アビチュエラとはインゲン豆のことで、ドゥルセとは甘い、という意味があります。インゲン豆をお砂糖と一緒に煮たものなので、異国のものなのに食べるとあんこを思い出す不思議な感覚があります。
水に戻したアビチュエラにお砂糖、牛乳、コンデンスミルクなどを混ぜながら煮ていきます。そこにさらにシナモン、クローブなどのハーブも入れて煮込みます。
ぜんざいにはお餅が入っていますが、アビチュエラ・ドゥルセにはビスケットが入っているのが主流です。さらにはサツマイモも入って腹持ちバツグンのおやつになっていることもあります。
雨が降って少し寒い日などには「アビチュエラ・ドゥルセ日和だね!」なんて会話が聞こえたりします。(といっても20度前後の場合が多いですが・・)
肌寒い日には、アビチュエラ・ドゥルセを食べてみてはいかがでしょうか?
作ってみよう!「Tostones(トストネス)」
自分でドミニカ料理を作ってみたい!そんなときにはトストネスを作ってみましょう。
トストネスとは、プラタノ=食用バナナを揚げたものです。
プラタノはドミニカ共和国内どこでも、1本2円程度で手に入るので気軽に挑戦できる食材です。
- プラタノを少し分厚めに切る。
- たっぷりの揚げ油で揚げる。すべてに火が通らなくても大丈夫です。
- 一度すべてひきあげる。
- ひきあげたプラタノをつぶしていく。
このときのプラタノをつぶすための木製のトストネス用マシンなるものが街中で売っています。なかなかかわいいので自分へのおみやげにもおすすめです。トストネスマシンを買わないならば、コップの裏でも普通につぶせます。
揚げたあとのプラタノは柔らかくなっているので、力を入れずともつぶれます。 - つぶしたプラタノを再度色づくまで揚げる。
プラタノは、二度揚げするとまるで衣をつけたようにカリっとサクサクに揚がります。ジャガイモとも違う独特の食感なので病みつきになるでしょう。
揚がったトストネスは、ケチャップと食べるのが一般的です。ですがにんにくをつぶして少しレモン水を加えたものをかけて食べる、というツウな食べ方もあるようです。
ビールとぴったり!初めてのドミニカ料理におすすめですので、短期滞在の方も長期滞在の方もお試しくださいね。
地球の裏側に行ってでも食べたい!そう思った方は、ぜひぜひドミニカ共和国に行って自分の舌で味わって下さいね!!
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