「ノーミュージック・ノーライフ」とはよく言ったもので、人の生活に音楽は欠かせません。特に国に根ざした音楽は国民性を物語るものであり、そこから学べるものが多くあります。
明るく悩まずポジティブシンキングなドミニカ人が大好きなのは「バチャータ」!!
今回はバチャータや踊りの文化から、ドミニカ人のポジティブシンキングの鍵を学びたいとと思います。
ラテン音楽の国、ドミニカ共和国
ドミニカ共和国について最初の夜は、その騒音に驚くかもしれません。
ドミニカでは小売店のような小さなお店が道のいたる所に存在しますが、どのお店からも大音量でラテン音楽が流れています。
それが週末であればより大音量、そして深夜まで続くことでしょう。
こんな音量で流れて、迷惑にならないのだろうか?
心配になりますが、道行く人たちはその歌を口ずさんだりステップを踏んだり、道で踊りだしたりしています。
そう、ドミニカ人であればほぼみんなラテン音楽が大好き、その中でも「バチャータ」が大好きなのです。
大好きな曲が流れているためにどんなに大音量でも問題にならない、むしろその曲で踊っちゃう、というおおらかな国民性を感じます。
「バチャータ」っていったいどんな音楽?
「バチャータ」とは、ドミニカ共和国が発祥と言われているラテン音楽です。
ラテン文化に欠かせないラテン音楽のリズムは、カラッと晴れた青空に合うとてもリズミカルなものばかりです。
最近ではダイエット効果も期待され、ラテンダンスを習う人も多いようですね。
「バチャータ」の誕生には「メレンゲ」が大きく影響しています。「メレンゲ」もドミニカ共和国が発祥のダンスと言われています。
腰を左右に振りながら激しく踊るのが特徴的です。
腰の動きがお菓子のメレンゲを作る際の動きに似ていることからこの名称がついたようです。
メレンゲを主体として生まれた「バチャータ」の誕生には諸説あります。
キャバレーで生まれたものという説もありますが、仕事を終えたあとに街路で集まった若者により作り出された、という説が有力なようです。
路地で夜な夜な広げられるパーティーは、田舎から働きに出てきた若者を力づけるものだったのかもしれません。
ドミニカ共和国では、どこに行ってもバチャータとメレンゲが多く踊られています。
ですがドミニカ人にとって、踊りはダンス教室で学ぶようなものではありません。
音楽がかかれば家でも道でも踊りだし、それを見ながら成長するために自然とステップを踏むようになります。
歩き始めたばかりの子供が腰をスイングしながらステップを踏んでいるのは何とも可笑しく可愛らしい光景です。
情熱が吹き込まれた「バチャータ」
バチャータの動画を見ると、その情熱っぷりに驚かれるかもしれません。
男女が腰をぴったりくっつけて踊る姿は、日本人には恥ずかしくて見ていられないほどです。
ですが実はそんな踊り方をするのはイケイケの若者たちだけ。紳士な方やレディたちはもっとスタイリッシュに踊るのでいやらしさはありません。
基本は4ステップで、そこにターンが加わったりするだけなので意外と簡単に習得できるでしょう。
ドミニカを訪れるとホテルでは必ずバチャータレッスンが開催されます。
また親しくなった人の家に行ったら食後に「じゃあ踊ろうか」と言われることでしょう。恥ずかしがらずに、バチャータの魅力に足を踏み入れてみましょう。
日本人に親しみやすい?
バチャータの歌詞を聴いていると、意外と失恋ソング、片思いの歌や別れた相手への想いを歌い上げたものなどが多いことに気がつくでしょう。
「Mi ultima Carta」=「最後の手紙」
「Llevame Contigo」=「私も一緒に連れて行って」
などなど、別れ際の想いをのせたちょっぴり切ない歌が多いのです。
リズムは明るいのにどことなく演歌の匂いが漂うバチャータ。日本人にとっては親しみやすいと言えるかもしれません。
歌詞は切なくても踊ると楽しくなっちゃう、陽気なドミニカ人が愛してやまない、中毒性があるとも言える魅力がバチャータにはあります。その中でも最近人気のバチャータとは?
ドミニカで人気のバチャータは?
ドミニカで知らない人はいないのが、バチャータの貴公子「Prince Royce(プリンス・ロイス)」です。彼はドミニカ人の両親を持ち、ニューヨークで育っています。
バチャータの良さを残しながらも洗練された現代のエッセンスを取りこんだ彼の音楽は、ドミニカの多くの人を虜にしています。
ラテン・グラミーにもノミネートされるドミニカを代表するスーパースターです。
おすすめは「Darte Un Beso(ダルテ・ウン・ベソ)」。
ラテンの明るいリズムに合わせて、ロマンティックなカリブ海の雰囲気を楽しめます。
ドミニカのバチャータを語るうえでもう一人忘れてはならないのが、「Juan Ruis Guerra(フアン・ルイス・ゲラ)」です。
ドミニカの歴史を知りたいなら彼の歌を聴け、と言われるほど、ドミニカ人の生活に欠かせない歌手です。
おすすめは、なんと日本とドミニカのコラボとも言える「Bachata en Fukuoka(バチャータ・エン・フクオカ)」。
ゲラは2009年に来日していて、日本が大変気に入ったようです。
この曲のなかに登場する「ありがとうございます」や「こんにちは」はドミニカ人に知られている数少ない日本語のひとつでもあります。
ダンスが精神面に与える影響
バチャータが古くから働く人を励まし、明日への活力を与えるものであったように、今日でもダンスは人間の精神にプラスの影響を与えているようです。
ドミニカが貧困率が高く問題が耐えない国なのになぜか人々は明るく陽気な理由、それはダンスにあるのです。
ダンスが精神に良い影響を与えるという研究結果が、オックスフォード大学のBronwyn Tarr博士により報告されています。
Bronwyn博士の研究では、264人のブラジル人学生を対象に実験がなされました。
学生には最初にダンスのレッスンをうけ、その後様々な状況でそのダンスを披露してもらいます。すると、友人たちとダンスを踊ったときにのみ健康状態の値を示すマーカーが上昇したのです。
また全身で踊るダンスを踊ったグループは、幸福感をもたらす「エンドルフィン」という物質が大量に分泌されていたようです。「エンドルフィン」は脳内麻薬とも言われ、快感や多幸感をもたらします。
Bronwyn博士によると、誰かと同じ動きをすること、そしてリズムに合わせてグルーヴィングしたときに脳内麻薬が出るようです。
つまりリズムに合わせてパートナーと踊る、あるいはそれを友人たちみんなと大勢で踊ることは明らかに精神衛生向上効果があるのです。
この「エンドルフィン」は抱えたストレスを和らげる効果もあると言われています。
さらに社会的な連帯感を強めるはたらきもあるので、友人や家族、恋人とより緊密な絆が築けるのです。
ドミニカ人がストレスに負けない理由
ダンスが健康に与える益を考えると、改めてドミニカ人が常にポジティブシンキングである理由がわかります。
一日仕事で疲れきっているはずなのにバーで踊りまくっている姿は不思議でしたが、なるほどストレスを吹き飛ばし明日の活力を得るために踊っているのかもしれないと思うと納得がいきます。
そしてみんなで集まって踊っているということは、ドミニカ人に集団で集まる習慣があるということです。
ドミニカ人にとって、家族を訪問することは何も月に一回とか週に一回だけのことではありません。
時間があれば、そしてそばを通ればすぐに家族や友人の顔を見に行ってハグします。
人が集まることが習慣であるドミニカ人は、いつも家族の人数分より余分に食事を作ります。
後から誰かが来て出す食事がない、ということはドミニカ人にとって何より悲しいことなのです。
人が訪問しあう、いつもどこかで集まる習慣があることがよく表れていますね。
このように家族や友人の家に集まるのが習慣となっているゆえに、みんなで踊ることもごく普通のことと言えます。食事の後にはどこからか音楽が流れてきて踊り出す、ということがしょっちゅうなのです。
ドミニカ人には、先ほどの研究結果を知らずしても精神衛生に良い風習が深く根付いているのです。
ドミニカ人の生活には、断ち切れない貧困の問題や家族問題など山積みの問題があります。それでもその問題にずっと目を向けるのでなく、友人と他愛もない話をして笑って踊って過ごして、また次の日元気に出かけていく姿を見ることができます。
その姿は私達日本人の人生観に大きな影響をもたらすものです。
そのポジティブシンキングの裏には、ラテン音楽やダンスがもたらすプラスの影響や、家族・友人との固い絆が支えとなっているのでしょう。
ドミニカに住んで、ストレスに負けずにプラスに人生を過ごす秘訣を学んでみませんか?
恥ずかしさを捨ててバチャータのステップを踏んだときから、新たな人生が始まるかも?!
新しい扉をぜひ開けてみましょう!!
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