海外勤務と言っても世界広しで、どこで勤務していいか悩んでる人もいるかもしれません。
筆者は約25年の海外経験がありますが、UAEのドバイはアジア、欧州、中東、アフリカの人達や様々な宗教を体験でき、知見を広める事ができる場所だと感じます。
ドバイで働くといっても、単一民族単一言語の日本からいきなりでは少し勇気がいるかも知れませんが、実際の所どこの国でも人間がする仕事なので大きくは変わりません。
少し気を付ければ色々な人と一緒に仕事ができます。
ドバイでダイバーシティーを感じながら働くことをイメージしてもらうきっかけに、私の海外就労体験談をシェアします。
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私が海外就労するに至った経緯
海外で就労するきっかけは人それぞれですが、会社から海外勤務の打診を受けて、それに乗ったというケースが多いのではないでしょうか。
私は日本の地方都市で数年働いていた時に、仕事にマンネリ感を感じていました。そんな時に海外勤務の話がありました。
英語は全く出来なかったが自分を変えたいと思い、家内に相談もせずに直ぐにOKの返事をした事を覚えています。
それから英語の勉強を少ししましたが、
実際に現地に赴任してみたら現地の人が全く何を言ってるのかわからない
何も話せない
で最初は苦労しましたが、時間が経つにつれてだんだん慣れてきました。
ドバイでの職種と業務内容
現在は転職して医療機器業界に勤めてますが、以前は電機業界(エレクロトロ二クス業界)にて別の国に海外赴任をしてました。
医療機器業界は、お客さんが日本人ではなく、又専門的な知識がある程度必要なため、病院へ訪問したり学会などのイベントで販売促進をしたりするにも、現地営業スタッフと代理店と協働で行わないと日本人だけで仕事はできないでしょう。
この仕事はその土地にどっぷり浸からないとできない仕事であり、時間は掛かりますが専門性が身につく仕事でも有ります。
ドバイで働くには就労ビザが必要
ドバイで働くには入国前に雇用ビザ(e-visa)と、入国後に居住ビザの取得が必要です。
雇用ビザは、事前に日本でUAE大使館の下記の3点の領事認証を受けて現地(ドバイ)に送ります。
- 戸籍謄本(日本語と英語訳文)
- 卒業証明(英文)
- 翻訳証明
戸籍謄本はアラビア語訳も必要ですが、日本かドバイのどちらでも構わないようです。
自分で一から申請用紙を揃えてUAE大使館での認証を受けるのはかなり難しいので、代行業者に英訳も含めて全て丸投げするのがいいでしょう。
ドバイでの申請は主にドバイ側の会社が申請するのですが、上記以外に下記書類が必要です。
- 会社との雇用契約書
又本人が入国後に必要な書類として、
- 健康証明書(健康診断を受けて問題ない事を証明する)
- 健康保険(保険に加入しなければならない)
同時にエミレーツID(個人ID)の申請も必要であり、エミレーツIDに雇用ビザの情報が入ります。
エミレーツIDの申請は政府機関に本人が実際にいき、視力検査や指紋や顔写真をその場で取られてからIDカードの発行になります。
ドバイには居住ビザ(Regidence Visa)の申請が必要なのですが、これは住所が決まらなくても会社が申請すると、パスポートに顔写真付きのビザが貼付されます。
最初はこれが雇用ビザだと思ってたら、それはエミレーツIDのチップに埋め込まれているとの事でした。
ドバイで働くことのメリット
テリトリーの広さとダイバーシティ
ドバイで働くメリットとして、もし営業やマーケティングであればこのテリトリーが非常に広いと言う事です。
中東のハブであるドバイにほとんど外国企業は拠点をおいて、そこから中東アフリカの各国を管轄しています。
アメリカや中国で働くとなると、地域は広いがその一国だけの担当です。
欧州やアジアは色々な国が有りますが、現在では拠点が幾つかの国に分散している企業が多く細分化されつつあります。
担当地域の距離も非常に広く、ドバイと北アフリカのモロッコは飛行機で9時間、南アフリカは8時間半です。
イスラム教あり、キリスト教あり、土着宗教あり、多民族、多人種、出張する国によっては真冬から真夏なんて事もあります。
又先進国、新興国、貧困国でビジネスをすることも医療関係のビジネスにはつきものです。
まさに多様性の世界であり、日本で言われてるダイバーシティとはスケールが違います。
この経験が出来るのは、キャリア形成において非常に大きなメリットになるでしょう。
税金のメリット
それからドバイには所得税が有りません。
法人税も現在はないですが2023年6月以降に導入する事になってます。
所得税がないという事は、貰った給与は全て手取りになるという事です。
ドバイは物価も高いので日本円換算すると給与は結構高いので、それを目当てにドバイで働く人も多いのです。
これは日本人だけでなくここで働く多くの外国人にはとても有難いですね。
ただし家賃などの物価が高いので、月に30万円以上の給与を貰っても、高い家賃の家に住んだら可処分所得は低くなるので注意が必要です。
大変なこと、注意点すべき点とは
逆にデメリットとしては、ダイバーシティーであるゆえに、危険な事や、民族・宗教の違いによる習慣の違いを知っておく事は重要になります。
それぞれの国にはそれぞれの法律や習慣があるので、郷に入っては郷に従えという事も覚えておいた方がいいでしょう。
イスラム教の国では豚は食べないし、酒は飲まないので殆どお店ではお酒が出ません。
現地の人と一緒に食事する時には気を遣わないといけないし、又戒律の厳しい湾岸諸国の女性にはできるだけ話かけない方がいいでしょう。
アフリカの国では危険な場所もあるので、一人で勝手に行動をしないとかの注意も必要です。
国によってはスリや暴行だけでなく戦争状態に近い国もあるので、なるべく行かないようにするのがベストですが、行く時には細心の注意が必要です。
それから、仕事で日本人との交流がほとんどないので仕事以外で日本人との交流をしないと、情報が不足してしまう事があげられます。
ドバイには経験豊富な人や色々な業界の日本人の人との交流で知ることが沢山あります。
日本人会や商工会や各種の集まりで日本人同士の繋がりも深いのでその輪に入るのをお勧めします。
ドバイで働く2つの方法
現地採用としての赴任
・専門性の高い営業やマーケティング職として
現地採用としては、専門性の高い営業やマーケティング職はおすすめです。
もし営業経験がなければ勉強をしながら現地スタッフと同行しながら徐々に覚えていくのがいいでしょう。
また日本人も日系企業からは求められています。
日本企業であれば、日本人のスタッフはとても重宝されます。
業界を問わず、日本企業は日本人を社内の事務要員として採用をしたいと思っています。
駐在員では費用が掛かるので、現地採用として日本人に頼りたい業務は有ります。
資料の作成に必要なデータや本社への提出資料作成の補助や、日本と現地のつなぎなど。
女性の場合は駐在員で赴任するよりは現地採用が多いので、有る日系企業に勤めてからそのキャリアを活かして別の日系企業への転職をする人も結構居ます。
女性でもマーケティングや営業をしている外資企業は有るので、挑戦する事も可能です。
駐在員としての赴任
一方駐在員として赴任するのであれば、初めての赴任地としてはドバイは良い選択です。
大手企業でさえも日本人の人間が少ない会社が多く、若くても裁量権をある程度持てるからです。
工場などで進出してる企業は少ないので、ほぼ営業やマーケティングの拠点です。
そうなると現地の社員と一緒に活動をする事になるはずなので、医療業界でもお客さんへの訪問時に会社を代表して来ているという風に先方からも見られます。
又駐在員として赴任するとなると専門的な業務以外にもしなければなりません。
日本では営業担当だったかもしれませんが、拠点運営の仕事もしなければならないので、ゼネラリスト(業務全般)としての仕事も必要になってきます。
それはキャリアとしても次の赴任地で大きな自信と経験となるでしょう。
海外赴任に必要なこと
現地採用でも駐在員でも、日系企業の海外拠点で働くのであれば、日本人の人数が少ないので、自分で考えて自分で行動するようにしないと現地の人から尊敬されません。
言われた事だけをやってるような人材を会社は求めてないので、常に前向きに勉強をした方が良いでしょう。
一般的に言えるのは、現地でうまく仕事をするかはいかに現地のスタッフと上手なコミュニケーションを取るかというのが、海外で仕事をする上で最も大事なことのひとつです。
どんなに仕事が出来て優秀な人でも、海外拠点では現地のスタッフを尊重して話しを聞いてあげないと、結局物事は上手くいかなくなりチームがバラバラになってしまう恐れが有ります。
ただし聞いてるだけではなく、自分の意見を持って発言はする必要があるでしょう。
どこの国の人間も大きな差があるわけではないので、国によっての個性が有りますが、根本的な部分は同じであり、考えてることは人種が違ってもあまり変わらないと思います。
これから海外へ働きたい方へのメッセージ
初めての海外勤務の場合は、出来れば日本人の居る会社の方が安心です。
日本では考えられない習慣や常識が国によって有ります。
違いを認めてお互いがわかり合えば、きっと良い方向に向かいます。
それから仕事以外の生活時間というのは結構長いものです。
なので現地での私生活を楽しむ事を心がけるといいでしょう。
チャレンジ精神で海外に飛び出して、是非人生を楽しく過ごしましょう〜!
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