昨今、移住先として人気のドバイ。
ドバイに移住する方法は、投資家になる、起業するなど様々なパターンがありますが、今回は「現地で働く」という切り口でお話していきたいと思います。
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ドバイの仕事環境とは
そもそもドバイの仕事環境はどういったものでしょうか。
ドバイは9割が外国人で構成される都市で、地元のドバイ人はわずか1割しかいません。
世界中から集まった多国籍の人々が、机を並べ、肩を並べ、仕事をしています。
多国籍な環境は魅力的ではないでしょうか。
ドバイでは、頭脳労働をしながら豊かな生活を享受する欧米系ホワイトカラーの人もいれば、月給5万円の仕事を「なんて高給なんだ」と憧れてやってくる貧困国の人も働いています。
きらびやかな生活を送る人がいる一方で、最低賃金が法律で決められていないこの国では、貧困国の水準で仕事を受けている人もいるのです。
つまり、仕事の選択次第では、日本の平均賃金より高くも低くもなります。
ドバイに来たからといって、必ずしも高収入になれるとは限らないと言えるでしょう。
仕事選びは真剣に慎重にしたいですね。
ここからは、日本人はどのような仕事で活躍しているか見ていきましょう。
参考までに給与の例を書いていきますが、あくまで参考です。
また「お給料がこれより低い代わりに、住居が無料で与えられる」ですとか、「お給料が高い代わりに、自腹で自家用車を持ち込む必要がある」といったケースもあります。
何が含まれ、何が含まれないのか、採用担当者にしっかり確認するようにしましょう。
日本人であることが必須である仕事
では、ドバイの日本人は実際にどのような仕事に就いているのか、ご紹介します。
日本人がいちばん就きやすいのは、「日本人であることが必須である仕事」です。
これは大きく3つに分けられます。
日系企業の海外事務所
ドバイには様々な日本の商社やメーカーが事務所を構えており、そこで日本人スタッフを採用したいという案件、いわゆる「現地採用」があります。
日本本社から送り込まれた駐在員が企業のメインの仕事を担い、現地採用日本人スタッフは補助的な業務(秘書や事務など)を担うパターンが多いです。
逆に、日本本店から来た人では知識の及ばない現地事情に特化したプロ(地域情勢の分析や、異文化相手の緩衝役)が採用されるケースもあります。
領事館などお役所系の仕事もありますね。
この場合は、日本企業の一員として働くので、日本人らしい気遣いや日本の常識、正しい日本語力が求められることになります。
日本で就職活動するときと同様の心構えで挑みましょう。
こんな人におすすめ:
- 日本の常識や、日本人らしいふるまいを実行できる人
- 学歴が強い人
- ドバイで初めて働く人
給与目安:
10,000AED~15,000AED
日系企業を顧客にする海外企業
海外企業が日本への販路や日本人顧客を開拓することを目的として、日本人を採用するケースです。
具体的には、弁護士事務所や会計事務所といった士業の会社が、在ドバイの日系企業へ営業をかけるために、日本人営業マンやアシスタントを雇っています。
客となる日系企業側にとっては、見知らぬ外国人が営業にくるより、言葉や常識が通じる日本人が来てくれた方が、胸襟を開きやすいのでしょう。
ドバイに拠点を構える他国のメーカーや不動産会社も、このような目的の採用を行なっています。
特に不動産は、昨今の投資ブームもあって、日本人顧客担当者が必要になっており、採用されやすいようです。
この場合は、同僚に日本人はいませんが、日本人顧客を獲得するため積極的に日本人コミュニティに入っていく必要がありますので、顔の広い人や、人付き合いが上手な人が活躍できるでしょう。
こんな人におすすめ:
- 社交的な人
- 気が強い人
- 英語に自信がある人
- 平日夜や週末の集まりにも抵抗がない人
給与目安:
8,000AED~20,000AED
日本人のお客様をもてなしたいサービス業
ホテルやレストランが、日本人のお客様をもてなすために日本人スタッフを採用するケースです。
ドバイは観光地として有名ですので、大勢の日本人観光客が訪れますし、現地に住んでいる日本人もホテルやレストランを利用します。
そういったお客様の対応役として採用されます。
日本人相手の美容師や観光業の求人もありますね。
日本語は外国人にとって習得が難しい言語ですし、日本人らしい気配りは簡単には真似できないものだからこそ、高級ホテルや高級レストランは、VIP対応を任せられそうな身のこなし、言葉遣いができる日本人スタッフを求めています。
ただし、ずっと日本人だけを相手にするわけではありませんので、どの国のお客様がいらっしゃっても対応できる語学力は必須です。
こんな人におすすめ:
- 社交的な人
- 明るい人
- 丁寧な言葉遣いができる人
- サービス業の経験がある人
給与目安:
7,000AED~10,000AED
国籍なんて無関係!手に職系の仕事
次に、国籍に関係ない仕事です。これは「手に職がある人」のケースと言い換えてもいいでしょう。
例えば医療職、技術職などです。
医師、看護師、芸術家、エンジニア、IT系、建築系、スポーツ指導者、マスコミなどで働いている日本人がいます。
国籍を武器にせず、自分の技術や知識を武器にできる方は、このような活躍ができます。
この場合、応募時は他国の応募者とも張り合わなくてはいけませんので、前述の「日本人であることが求められる仕事」に比べると狭き門となるでしょう。
うまくいけば独立起業という未来も見えてくるかもしれませんね。
こういった働き方をすると、日本語を使う機会や日本人とのつながりができる機会はなかなかありませんので、人によっては寂しいと思うこともあるようです。
こんな人におすすめ:
- スキルがある人
あなたの「強み」は何ですか?
さて、自分がドバイでできそうな仕事のイメージは湧きましたか?
働く場所が日本にせよ、ドバイにせよ、他の国にせよ、自分の強みを最大限に活かして活躍したいですね。
採用する側は当然ながらボランティアではありません。
あなたの中に「会社に必要な力」を見出してこそ採用されるのです。
「この人を雇うことで、獲得できる顧客がありそうだ、処理できる業務がありそうだ、評判が高まりそうだ、売上が上がりそうだ」そう思ってもらえるポイントを見つけ、しっかりアピールしていきましょう。
ドバイの仕事を探せるサイト
ドバイの求人を探せるサイトを紹介します。
まず、日本人向けの求人は常に豊富に出回っているわけじゃない、ということはご理解ください。
ポジションが空くタイミングで出てくるものなので、焦らず長期的に見ていきましょう。
日本のサイト
Daijob(https://www.daijob.com)
World Post(https://www.worldpost.jp)
ドバイのサイト
Nadia(http://www.nadia-me.com)
Charterhouse(https://www.charterhouseme.ae)
など。
このほか、各企業のホームページに採用情報が載っていることももちろんありますし、就職SNS「LinkedIn」も活発に使用されています。
ドバイで働くために必要な語学力は?
冒頭で紹介した通り、ドバイは国際的な都市であるため、公用語は英語になります。
「あれ?ドバイってアラビア語じゃないの?」
と思われるかもしれませんが、アラビア語を学ぶ必要はありません。
地元のドバイ人は全体の1割しかいませんし、ドバイでもっとも多い国籍はインド人。
アラビア語を使わなくてはいけない場面は滅多にないのです。
よって、ドバイで働くためには、英語力を磨きあげることが重要です。
観光やお買い物だけならボディランゲージが通用したでしょう。
大雑把なことを伝えるだけなら単語の羅列で十分でしょう。
しかし、仕事をするには、そうはいきません。
もし運良く採用されても、ご自身が苦労することになります。
目安としてTOEICなら800点くらいは超えていたいところです。
800点を超えていれば十分だ、ということではありません。
800点を超えられるような努力ができる人は、今後も頑張れるだろうと思えるのです。
また、ドバイは多国籍な環境であるからこそ、各国の「なまり英語」という壁からは逃れられませんから、日々の生活も英語の勉強となるでしょう。
ドバイで働くにあたってアラビア語は不要だと書きましたが、もちろん趣味や教養としてアラビア語を学ぶことには大賛成です。
アラビア文字が読めるだけでも、世界が大きく広がるでしょう。
ドバイ人のみならず、エジプト人やレバノン人など、アラビア語圏出身の友だちができるかもしれません。
しかし、仕事の武器として使うには、生半可なレベルでは到底無理です。
そもそもネイティブのアラブ人がいくらでもいるのですから、多少勉強した程度の日本人を、わざわざアラビア語要員として雇う必要はないということです。
まずはきっちり英語力を磨いていきましょう。
まとめ
次々と驚くようなプロジェクトが発表されるドバイは、常に注目を集める都市です。
衛生的で安全で、私たちのような外国人にとっても暮らしやすい街のひとつであることは間違いありません。
日本人移住者がどんどん増えるに従って日本人スタッフが必要になる場面も増えていくと思いますので、あなたらしい活躍の場が見つかることを祈っています。
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