ヨーロッパと聞くと生活費が日本並に高いイメージがありますが、ブルガリアをはじめチェコやハンガリーなどヨーロッパ南東部周辺は物価も安く、日本に比べてもかなり少ない出費で生活することができます。
ただしすべてが安いわけではなく、日本よりも安い分野もあれば高い分野もあります。
また、首都のソフィアに住むか郊外の街や田舎に住むかによっても生活費は大きく変わっていきます。
ここでは、ブルガリアで生活するにあたり、1ヶ月でどのぐらいの生活費がかかるのか、それぞれの平均値でご紹介したいと思います。
生活費を算出した9項目はこちら
- ブルガリアの平均賃金
- 家賃
- 光熱費
- 食費
- 外食費
- 生活必需品
- 通信費
- 交通費
- 保険料
※ブルガリアの通貨はレフ(Lev)。1lev=70円程度で掲載
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ブルガリアの平均賃金
ブルガリア国家統計研究所(NSI)のデータによるとブルガリアの平均賃金は1,000Lev(約70,000円)です。
ただしこれは平均値ですので、一般のブルガリア人の給料はこれよりも3割ほど少ない金額になります。
また地域によっても賃金の差があります。
- 首都のソフィアの平均賃金が最も高く、その額は1500Lev(約105,000円)です。
- ブルガリアの第二の都市プロブディフは970Lev(約67,900円)です。
- ブルガリアの夏のリゾート地ヴァルナの平均賃金は1060Lev(約74,200円)です。
- ブルガリアで一番平均賃金が低い都市はヴィジンで690Lev(約48,300円)です。
職種や業種によっても平均賃金に差があります。
職業別の平均賃金
主な職種の平均賃金は以下のとおりです。
- 教育機関:1030Lev(約72,100円)
- 研究機関:1500Lev(約105,000円)
- 農業関連:700Lev(約49,000円)
- 運送関連:990Lev(約69,300円)
- 建設関連:820Lev(約57,400円)
- 不動産業:930Lev(約65,100円)
- 飲食関連:650Lev(約45,500円)
※日本人がブルガリアで働くためには労働許可証の取得が必要になります。
ブルガリアの家賃(タイプ別に家賃を紹介)
ブルガリアの人口は約700万人ほどです。
住居のタイプは大きく4つ
- 団地
- マンション
- 一軒家
- コンドミニアム
です。
都市部では共産党時代に建設された古いタイプの団地かそれ以降に建設されたマンションに住んでいる人がほとんどです。
郊外や農村部では大勢の人が一軒家に住んでいます。
また海や山があるリゾート地に行くとコンドミニアムのような建物もあります。
1.団地
国民の5割が居住している、日本でいうところの公共団地です。
敷地に入るのに、ゲートやセキュリティーはありません。
建物はやや古めですが建物自体は頑丈に建設されており、また団地の周りには小さな公園やお店もあり便利です。
- 2部屋台所つきの場合:400-600Lev(約28,000-42,000円)
- 3部屋台所つきの場合:600-800Lev(約42,000-56,000円)
2.マンション
旧共産時代以降に建設された建物です。
建物によっては敷地に入るのにゲートやセキュリティーもあります。
またマンションの1階部分がガレージになっているマンションもあり、空きがあればガレージも借りることができます。
- 2部屋台所つきの場合:500-700Lev(約35,000-49,000円)
- 3部屋台所つきの場合:700-900Lev(約49,000-63,000円)
3.コンドミニアム
ヴァルナやブルガスなどの黒海沿岸にあり、多くのコンドミニアムはプールや広いバルコニーなどがついています。
またほとんどのコンドミニアムにはゲートやセキュリティーがあります。
- 2部屋台所つきの場合:1000-1200Lev(約70,000-84,000円)
- 3部屋台所つきの場合:1200-1400Lev(約84,000-98,000円)
4.一軒家
農村部の場合の一軒家は日本と同じように庭付きの1階建ての古い建物ばかりですが、都市部になりますと比較的新しい庭付きの大きな一軒家に住むことができます。
- 100平方メートルの都市部の一軒家:1000-2000Lev(約70,000-140,000円)
- 300平方メートルの都市部の一軒家:4000-5000Lev(約280,000-350,000円)
建物の状態にもよりますが、新築の庭付き一戸建てを借りる場合は上記のように高額になります。
ブルガリアでマンションや家を借りる場合はブルガリアの不動産サイトで検索することができます。
光熱費
ブルガリアは日本の仙台市とほぼ同じ緯度のため、夏はそれほど暑くはなりませんが冬は暖房が必要になります。
またブルガリアのほとんどのマンションや団地にはガスがないため、暖房や冷房のときだけでなくシャワーを浴びるときや食事を作る際にも電気を使用します。
4人家族でマンションに住んでいる場合
- 電気代:平均40-60Lev(2,800-4,200円)
- 水道代:平均30-50Lev(2,100-3,500円)
になります。
ただし使用頻度や住んでいる地域によっても金額は異なってきますので、あくまでも参考程度に考えてください。
ブルガリアでの食費
ブルガリアは農業や酪農が盛んなため、スーパーマーケットや市場では自国産の野菜や果物や肉を購入することができます。
また自然豊かな土地で育てられているため値段が安いだけでなく品質も良いので安心して購入できます。
日本からの食料品に関して、一般のスーパーマーケットでは醤油やビールなどがたまに売られている程度です。
アジア食材を販売している専門店に行けば購入できますが、かなり割高になります。
下記は、一般に流通しているスーパーで購入した場合の値段例です。
項目 | 物価 |
---|---|
牛乳(1リットル) | 2Lev (約140円) |
パン(500グラム) | 1Lev (約70円) |
米(1キロ) | 1.9Lev (約133円) |
たまご(12個) | 3.2Lev (約224円) |
りんご(1キロ) | 2.2Lev (約154円) |
トマト(1キロ) | 2.7Lev (約189円) |
じゃがいも(1キロ) | 1Lev (約70円) |
鶏肉(1キロ) | 9.2Lev (約644円) |
市場に行きますと新鮮な野菜や果物、さらには豚肉や鶏肉や魚介類も売られています。
種類は豊富ですが値段はスーパーとそれほど変わらないため、市場に慣れていない人はスーパーで購入するほうが良いかもしれません。
関連記事:「ブルガリアの5種類40品目の物価一覧を大公開」
外食費
ブルガリアでは朝食を
- ビストロと呼ばれる食堂か
- パン屋の片隅にあるテーブルか
- パンを購入して職場で朝食をとる
といった人たちがほとんどです。
食堂やパン屋で朝食をとると1-3Lev(70-210円)で済ますことができます。
一方でレストランなどで食事を取るとかなり高額になります。
下記は、ブルガリアのレストランで食事をするときの一般的な金額です。
項目 | 費用 |
---|---|
ランチ | 10Lev(約700円) |
ディナー | 40Lev(約2,800円) |
ビール | 3Lev(約210円) |
コーヒー | 2.5Lev(約175円) |
水 | 1.5Lev(約105円) |
日用品
ブルガリアには日本にあるような100円ショップやディスカウントストアーがありませんので、食料品と同じようにスーパーで購入します。
最近ではカウフランドやリードルなどのドイツ系のスーパーやビラなどのオーストリア系のスーパーなどもブルガリアに進出していますので特売日を狙って購入することができます。
下記は、スーパーマーケットで購入するときの一般的な金額です。
項目 | 物価 |
---|---|
トイレットペーパー(4個入り) | 3Lev(約210円) |
洗濯洗剤 | 2Lev(約140円) |
ボディーシャンプ | 2.5Lev(約175円) |
ヘアーシャンプー | 4Lev(約280円) |
リンス | 3.5Lev(約245円) |
通信費
ブルガリアには、代表的な通信会社が3つあります。
- Viva Com
- A1
- Telenor
これらの会社が、携帯電話のサービスを提供しており、合わせてインターネット回線やケーブルテレビを一緒に契約すると安くなるパッケージなどを販売しています。
携帯電話
携帯電話は、通常1年か2年契約の縛りがあります。
この縛りのない契約もありますが、通常縛りのある方が安く設定されています。
先に支払ってから使用するプリペイド式のSIMカードも販売していますが、あまり一般的ではありませんし、料金もかなり割高になります。
携帯電話自体も持っていない場合には契約と同時に購入する事ができます。
その際、契約期間内を解除することはできません。
電話料金は、プランによって異なりますが、15-30Lev(1,050-2,100円)程度となります。
もし携帯電話とインターネットとテレビに同時に加入したい場合は同一の会社で契約するほうが割り引きもありますのでそちら方がおすすめです。
インターネット
50mppsの通信速度で、平均15-20Lev(1,050-1,400円)程度になります。
ブルガリアはインターネット回線がそれほど混雑しておらず、この程度の速さでも快適に使用することができます。
テレビ
主にキッズチャンネルやスポーツ専用チャンネルや映画専門チャンネルなどがあり、チャンネル数も20-40程度あります。
チャンネル数によって金額は変わりますが、20チャンネルを選んだ場合、10-15Lev(700-1,050円)程になります。
ただし、NHKをはじめ日本語の番組は見ることができないうえに、契約期間がありますので事前に視聴するかどうか検討が必要です。
交通費
ブルガリアの交通費は日本に比べてかなり割安です。
タクシーについては、窓の部分に初乗り料金と1kmあたりの料金が必ず書かれていますので、安心して選んで乗ることができます。
通勤や通学などで同じ路線を毎日使用する場合は定期券も販売されています。
下記はブルガリアのヴァルナでの交通費です。
- タクシー 初乗り料金 1Lev(約70円)
- 1kmあたりの料金 0.7Lev(約49円)
- バス 1回の料金 1Lev(約70円)
ブルガリアは都市によって料金設定が大きく変わります。比較的小規模な町でしたら上記の金額の半分くらいの料金になりますし、首都のソフィアなどの大都市でしたら上記の金額の1.5倍ほど高くなります。
保険料
ブルガリアでは、日本の健康保険に代わる制度についてはブルガリア人か永住権を持っている人にしか適用されません。
そのため外国人が留学・移住した際には外国人専用の保険に加入します。
事故や怪我や病気の際に最高30,000ユーロまで保障される保険が160Lev(11,200円)で加入することができます。
ただし歯の治療などについては適用されない保険もありますので、事前確認が必要になります。
保険についてはブルガリアの保険会社が提供している外国人(日本人も含まれる)を対象にした保険です。
ブルガリアの生活費のまとめ
ブルガリアの生活費は日本に比べると比較的安価です。
日本に比べたらあまり金額にこだわらずに生活ができます。
ただし家賃など日本と比べてそれほど変わらないものもありますので、十分な検討が必要です。
ブルガリアの一般家庭では1,000Lev(約70,000円)あればそれなりの暮らしができると考えています。どんなマンションや家を借りるかによって必要な金額は変わっていきますが、移住は十分に可能です。
ヨーロッパでありながら自然に囲まれた国ブルガリアへぜひ足を運んでみてください。
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