「中央アメリカ・コスタリカには、リタイアメントビザを発行しているという噂があるけど本当?」
コスタリカについて、ビザ、生活費、見逃せないフェスティバルなど中心に、移住先として魅力について考察してみます。
1. コスタリカ移住のビザについて
ビザは、その国に入国するときだけに必要な査証のことで、入国後は、その国に滞在する滞在資格によって滞在許可がされています。
ビザと滞在資格はよく混同されますが、基本的には別のものであることを理解しておきましょう。
「コスタリカに入国後、何日滞在できる?」
日本人がコスタリカに入国するときにビザは必要なく、旅行者として90日の滞在ができます。
コスタリカにリタイアメントビザはある?
リタイアメントビザの情報については知りたい方もいるかもしれませんが、1971年にコスタリカは入国者数を増やす観点から、恩給年金受給移住者の特恵措置法が施行されました。
その後、法改正が行われ、そのほとんどの特典は消滅しました。
結果、この法律はほとんど空文化しております。このことから現在も誤った解釈をされることがあるようです。
アメリカ人に人気のコスタリカ!移住方法は?
多くのアメリカ人にとって、コスタリカは、退職後に暮らしたいと思う国の上位に入っています。
では、アメリカ人は、どのようにコスタリカで生活しているのでしょう?
・90日滞在を繰り返す
アメリカ人も日本人同様、ビザ無しで90日間滞在可能です。
この権利を使って90日間滞在し、その後近くのパナマやニカラグアに観光や買い物に出て、3日以降に帰ってくるという方法です。
アメリカに一時帰国する人もいます。
この方法を使うことで、問題なくコスタリカの生活を楽しんでいます。
さらに、銀行によっては、口座を開設することもできますし、家を購入することもできます。
長期滞在でもこの方法が一番便利でしょう。
・結婚して滞在資格を得る
なかには、コスタリカ人と結婚して永年の滞在資格を得る方もいるかもしれません。この資格があると、コスタリカ人と(選挙権以外は)同等の生活ができます。
・投資をし、商売をするという方法もあり
また、コスタリカで自己資金で投資をし、商売を行うことで滞在資格を取得する方法もあります。
2. コスタリカでの生活費はいくら必要?コストの魅力はあるのか?
食費は、自炊すれば安く生活することが可能です。
コスタリカは輸入関税が高い国です。従って、輸入品は高くなります。
コスタリカの1か月の食費及び日用品代の目安としては、大人2名1か月で6万円以上、その他、日用品で15,000円〜30,000円ほどです。
合計10万円程度は見ておくべきですね。これにプラス居住費がかかります。
生活面に必要なもの
国産の食糧品は安く、輸入品でも生活に必要な食品は、日本と比べても割安です。
逆に、ワインや、酒類は高く、自動車などは日本の倍くらいの価格です。
日本の食品は、種類が少なく、いろいろなメーカーのものがあるわけではありませんが、日常必要なものは一応そろいます。
主な生活必需品の物価
下記の表は、2018年10月時点の物価です。
コスタリカの通貨コロンと円との2018年10月の換算レートは、1コスタリカコロン=0.19円です。
また、下記の金額は、比較的安く買える場所で購入したものと、そうでないところで購入したもの。また野菜などは季節によっても変動します。
食品名 | 単位 | 値段(円) |
---|---|---|
コスタリカ米(長粒米) 1.8kg | 袋 | 304 |
小麦薄力粉 1Kg | 袋 | 114 |
グラニュー糖 1kg | 袋 | 152〜190 |
中白グラニュー糖 2kg | 袋 | 152 |
精製塩 500g | 袋 | 57 |
大豆油 3L | 本 | 494 |
牛肉、煮込み用 | kg | 760〜1000 |
牛肉、フィレ肉 | kg | 1720〜3420 |
牛肉、ロイン、ランプ | kg | 1140〜1710 |
豚肉全般 | kg | 760〜1140 |
鶏モモ肉 | kg | 285〜608 |
鶏手羽肉 | kg | 380〜760 |
魚、カレイ丸ごと | kg | 570 |
魚、白身丸ごと | kg | 1330〜2660 |
魚、さわら丸ごと | kg | 570〜855 |
パンガシウス | kg | 570〜950 |
白エビ | kg | 2470〜3800 |
赤エビ | kg | 1330〜1710 |
ロールイカ | kg | 760〜1140 |
・野菜、果物類
野菜、果物類は、季節によりこれより安い場合もありますし、だいぶ高くなることもあります。
食品名 | 単位 | 値段(円) |
---|---|---|
玉ねぎ | kg | 95〜380 |
ジャガイモ | kg | 152〜380 |
人参 | kg | 95〜171 |
きゅうり大型 | kg | 114〜190 |
長ネギ,白身10-20cm | 3本 | 47.5〜171 |
白菜 | 個 | 95〜152 |
大根,限定店のみ販売 | kg | 95〜380 |
トマト | kg | 95〜380 |
インゲン | kg | 190〜380 |
バナナ | 本 | 5.7〜15.2 |
パイナップル | 個 | 95〜285 |
マンゴー | kg | 95〜380 |
パパイヤ | kg | 95〜190 |
リンゴ 小型のもの | kg | 190〜380 |
インゲン豆系白豆 | kg | 190〜266 |
インゲン豆系黒豆 | kg | 190〜266 |
インゲン豆系赤豆 | kg | 190〜266 |
フランスパン風バケット | 本 | 76〜133 |
食パン 約2斤入り | 斤 | 323〜361 |
ビール コスタリカ産 | 350ml | 114〜133 |
・日本食関連の物価
食品名 | 単位 | 値段(円) |
---|---|---|
米国産うるち米 22.25Kg | 袋 | 6460〜9500 |
キッコーマン醤油 3.8L | L | 2280〜2660 |
キッコーマン醤油 18L | L | 5700〜7600 |
とんかつソース 1.8L | L | 2185〜2660 |
S&Bカレールウ 1kg | kg | 2565 |
ミツカン米酢 710ml | 627 | |
ミツカン味醂風調味用 710ml | 722 | |
焼きのり 50枚入り | 袋 | 1520〜2660 |
白みそ 1kg | 袋 | 646〜1140 |
赤味噌 1kg | 袋 | 646〜1140 |
豆腐 コスタリカ産 約1.5丁 | 個 | 323〜361 |
豆腐、輸入箱入、森永 | 箱 | 228〜380 |
干しシイタケ 170g | 722 | |
カツオ調味料 1Kg入り | 箱 | 2660〜2850 |
片栗粉 500g | 袋 | 228〜300 |
パン粉 300g | 袋 | 570〜760 |
かどやごま油 163ml | 本 | 532 |
かにかま(冷凍30本入り | 袋 | 1140〜1330 |
枝豆(冷凍) | 袋 | 342 |
冷凍うどん 5個入り | 袋 | 1140 |
伊藤園日本茶100個入り | 箱 | 2280 |
松竹梅 酒 750ml | 本 | 1330 |
月桂冠 酒 1500ml | 本 | 2090 |
ビール 輸入品350ml | 缶 | 150〜247 |
歯磨きは、メーカーや品質などでも価格に大きな差があります。
食品、生活必需品購入の場所は?
- プライススマート(コストコと同じシステム会員制大量販売)
- ウオールマート(大型スーパー)
- 高級スーパー オートメルカード
- 中級スーパー マス ポル メノス
- 格安スーパー パリ、マキシパリ
- AM,PM コスタリカにはコンビニはこれしか見かけません。
- スーパーアジア、大栄(アンチフェアー)日本食品、アジア食品、陶器など
- 市場 メルカード 野菜、肉、魚、その他
- 朝市 毎週、土曜日、 場所によっては、金曜日、日曜日に開くところもあります。
- プルぺリア 食品雑貨屋どこにでもあります。生活必需品なら一応何でもそろいま
す。
レストランでの食事代
コスタリカのレストランは、表示価格に税サービス料23%が上乗せされます。
基本的にこのほかチップは必要ありません。
外食については、普通のレストランでも一人当たり1600円くらいからになります。
昼食のランチタイムですと600円から800円くらいですがこれに税サービス料23%がかかるところもあります。
日本食レストランは、日本人の経営のところが無難で、それ以外は在住日本人の間ではあまり良い評価を聞きません。
きちんとした日本食レストランで食事をしますと酒類なしで1名2,500円以上です。
3. 住まいのコスト
コスタリカの家賃
家を借りる場合は、ほとんどが、保証金(退出時に一部返金があることもあります。)1か月、前家賃1か月を払います。
- アパート:50,000円〜70,000円/月
- マンション風コンドミニアム:100,000円〜200,000円/月
- 1戸建て:70,000円〜140,000円/月
といったところです。
また、アパートホテルなどですと1泊10,000円以上かかるでしょう。。
生活するのに必要な初期設備費
コスタリカで生活するときに必要な大型電気製品、(冷蔵庫、洗濯機、テレビ他)、鍋、フライパン、食器類、家具(ベッド、用箪笥、ソファーセット)等初期設備を一通り揃えますと、100万円以上になります。
初期費用としてはみておきましょう。
その他、公共料金
電気代、水道代は合計で、5000円からです。
携帯電話は、シム購入で使用可能です。
費用は1600円からになります。
ケーブルテレビ代は、インターネット、ケーブルテレビ(NHKワールド込み)セット料金で5800円からになります。
4.コスタリカの治安。安全な国かどうか
コスタリカは中米諸国の中では、政情も安定し、国民性も温和で、比較的安全な国といえます。
普通の生活をしている人たちは、注意をしていれば,それほど問題に巻き込まれることは少ないといえます。
しかし、最近は、隣国のニカラグアや、コロンビアなどからの不法移住者なども増えており、空き巣、ひったくり、すり、置き引きなど多発しています。
また、コスタリカは、アメリカ向けの麻薬、コカインなどの中継地とされており、これにかかわる殺人が起こることもあります。
2018年は、政府の取り締まりが厳しくなったため、若干殺人などの件数は減少気味です。
また、コカインなどの摘発も頻繁にあり、なん百キロ、何トンもの単位での摘発もニュースで聞くことがあります。日本とは比べ物になりませんね。
コスタリカでも危険地域があり、こういう地域に近づかないことです。
長期滞在される場合には、サンホセのサバナにある、日本大使館に在留届を出す必要があります。
大使館からは、安全情報などの配信を受けられます。
コスタリカ日本大使館:https://www.cr.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
をご覧ください。
また、コスタリカ日本人会があり、コスタリカ日本人学校を本拠地として活動しています。
をご覧ください。
5. コスタリカは一年中観光シーズン!年末年始は色々な出し物がある
1)光と音楽のフェスティバル
Festival de la Luz
毎年、12月の中旬 (2018年は12月15日(土) にコスタリカの首都サンホセのパセオコロン大通り約3.2キロメートルで、夜6時から、光のパレードが行われます。
2018年で23回目となるこのパレードは、大型トレーラーの上にいろいろなテーマに基づいて電飾で飾られた出し物や、マーチングバンド、ドラムバンド、チアリーダーなど、見た目に美しくそして素敵な音楽で満ち溢れた約3時間のパレード
です。
ちょうどディズニーランドのエレクトリカルパレードとロサンゼルスのローズパレードをたして割ったようなパレードです。毎年、コスタリカのメインテレビ局3局が実況中継を各場所で行い大変盛り上がります。
2)サンホセのトぺ
12月26日ころには、サンホセのパセオコロン大通りでトぺが開かれます。
トぺとは、馬に乗った人たちのパレードというものでしょうか。
参加者は多数になりアメリカなどからも参加者が来ますし、このパレードに参加するため馬の貸し出しなども行われています。
ただし馬を上手く操れない人は参加しないのが賢明でしょう。
マーチングバンドのパレードなども一緒に行われます。ただ、沢山の馬が参加しますので、道の上には○○がたくさんたまり、なかなかの匂いです。
このトぺは、新年に入ってからもコスタリカ各地で行われます。パルマーレスやニコヤのトぺは有名です。
3)サンホセ ザポーテのトロ
毎年12月26日ころから1月1週目までサンホセの東側にあるザポーテでトロが開かれます。
トロとは、一種の闘牛ですが、平和の国コスタリカでは、牛を殺すことはありません。
トロでは、一般の参加者が、闘牛場の中に入り、牛に追っかけられるのを見物して楽しむ?催しです。
毎年けが人続出、大けがをする人も多いため、全員、保険加入が義務付けられています。
確か昨年は、日本人の青年も参加していました。
牛が疲れると、別の牛が出てくるのですが、疲れた牛を、カウボーイが見事な縄さばきで牛の首に縄をかけて出口から外へ出します。これも見ものです。
また、いろいろな出し物があり、女性が入るときには、子牛が出てきます。
こちらは子牛に倒されてもそれほど被害はないようです。
トロも、この時期はコスタリカ各地で行われています。トロもトぺもコスタリカの年末年始の風物詩といえます。
コスタリカは一年中観光シーズンです。
コスタリカに来られる観光客や滞在者に人気のある観光地は数多くあります。
- ジャングルクルーズ
- 自然探索
- エコツアー
- 温泉
- ビーチ
- ゴルフ
- スポーツフィッシング
- ウオーターラフティングや空中滑走
なども各地にあります。
(コスタリカに在住しているゴルフ好きの人たちは、コスタリカでは、「毎年360日は、ゴルフができる」と言っています。コスタリカで健康で快適な生活を経験してみましょう。)
これらを一年中温暖な気候の中で楽しむことができます。
6.温暖な気候
コスタリカ各地気候
コスタリカは一年中が春と秋、クーラーも、暖房も必要なし、一年中衣替えも必要ありません。
人の体調に厳しい、酷暑も、極寒もない生活、そんな生活がコスタリカにはあります。
・気温の安定した中央高地
中央高地はコスタリカの人口の約3分の2が生活している場所で、北緯約10度ですが、標高が高くほぼ標高1000メートル〜1200メートルです。
この地域には、コスタリカ7県のうち、4県の県都が集まっています。
(ホワン サンタマリア国際空港は、アラフエラ県の県都で、標高約1000メートル)
コスタリカの首都サンホセは、標高は約1150メートルです。
・年間の平均気温は25度
コスタリカの年間の平均気温は約25度で、暑い時でも30度になることは稀です。また、朝晩の気温は、低くて15度付近までです。
もう一つ、そよ風が吹いていることも暑く感じない要因です。11月から2月頃の夜には、少し強い風が吹くこともあります。
ただし、日中の直射日光は、強いので注意は必要です。
・乾季と雨季
乾季は年によっても違いますが、11月ころから4月ころまでです。この時期ほとんど毎日、雨が降らず、傘の存在を忘れさせてくれます。
ただ、夜になると強い風が吹くこともあり、長そでの薄い上着が必要です。
雨季は、日本の梅雨のように毎日しとしとと雨が降るわけではありません。
ほとんどの日が、朝は快晴で、昼頃から雲が出て来て午後強い雨が降るといったくり返しです。それも毎日ではなく1週間ほど連続して雨の降らない日々もあります。
湿度は高くなり90パーセントになることもありますが、そよ風のせいか日本の夏のようにジトジトした感じはありません。
・その他のコスタリカの気候
中央高地は、このような温暖な気候ですが、海岸地方は違います。
太平洋岸の北側は、乾燥し熱帯乾燥林などのある地域です。
太平洋岸の南側と、カリブ海側は熱帯雨林。
中央部高地は、熱帯雲霧林などのある気候です。
しかし、海抜に近い場所でも、気温は30度程までと、快適です。
狭い地域に多様な気候
コスタリカの面積は、51、100平方キロメートルで日本の、九州と四国を合わせたくらいの面積です。
そのため、中央高地から、海に行きたいと思えば、一時間から一時間半でプンタレーナスなどの海まで行くことができます。
多くの生物が生息するコスタリカ
この様な変化ある気候の為、コスタリカには、世界中に住む生物の約5%が生息するといわれています。
特に鳥は有名で、現在、約850種もの鳥を観察することができます。
鳥の好きな人たちにとっては、こんなに鳥の見えるコスタリカは最高の場所の一つといえます。
毎年、日本からバードウオッチャーがコスタリカに訪れます。
コスタリカの移住地としての魅力まとめ
コスタリカの魅力は、
- 国籍にもよりますが、日本人を含む外国人でも長期滞在が比較的容易であること
- 食費が安いこと
- 比較的安全であること
- 一年中温暖な気候の中で、観光やアクティビティを楽しめること
ができます。
これらの魅力と生活費、生活条件などを考えあわせたとき、皆様はどうお考えになりますか。
コスタリカに住んでいる日本人を含む外国人にとっては魅力的な国と考えられています。
一度、コスタリカの生活を経験してみてはいかがでしょうか。
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