ラトビア在住者が明かす本当の治安事情

ラトビアの治安事情

北欧はバルト海に面した小さな国の一つ・ラトビア共和国。

よく、エストニア・ラトビア・リトアニア、とバルト三国というくくりで日本のTVでは紹介されたりします。

知名度は徐々に上がってきているものの、日本からは地理的にも遠く日本人にとっては未知数の国。

筆者がラトビアに移住してきてからというもの
「ラトビアってどこにあるの?」
「どんな国なの??」
「何語はなしているの??」
とさまざまな質問を受けたり、闇雲に「危険なんじゃないか??」と不安がられたりします。

ここでは、現地在住者の目線からラトビアのリアルな治安状況についてお伝えします。

実は“非常に安全な国”のラトビア

ラトビアの体感治安と犯罪統計

政情不安な国では街も歩けない・・・ということもあるかと思いますが、ラトビアに移住して来てから一度もそのような目にあったことはありません。

移住者の体感治安でいうと「非常に安全」である、と言えます。

もちろん、自分の持ち物には注意する、暗い夜道などは一人で出歩かない、人通りのないところは通らない(もしくは十分注意する)ということが基本です。

ラトビア中央統計局の犯罪統計

ラトビア中央統計局の犯罪統計では、人口比で見ると首都リーガ地域の犯罪発生確率が高く、他の都市では犯罪発生確率が低くなっています。

発生確率が高い犯罪は、窃盗系犯罪(スリ・置き引き)で他の欧州地域同様に相当数発生しており、観光客を狙った犯罪も含まれています。

また突発的事案(無差別テロなど)に遭遇する危険性は、ほとんどないだろうというのが駐ラトビア日本大使館の見解でもあります。

というのもInstitute for Economics & Peace(経済平和研究所)というところが、毎年1回世界163ヶ国を対象に「世界テロ指数」というのを発行しているのですが、2018年でのテロ指数ランキングでラトビアは107位(日本は67位)であり、ISIL関連のテロ攻撃が2017年に比べて激減していることからラトビアにおいてはその脅威は低いだろう、というのが理由です。

軍事侵略の危険性は?

また、2014年ロシアがウクライナのクリミア半島に侵攻した際、「ラトビアも危ないのではないの?」と不安がられたりしました。

しかし、ラトビアとウクライナで決定的に違う点は、

  • ラトビアはEU(ヨーロッパ連合)に加盟している
  • ラトビアはNATO(北大西洋条約機構)に加盟している

この2点です。

これら国際的な2つの条約に守られているため、ロシアも侵攻しにくく、仮に軍事侵攻があったとしてもNATO軍も出動しラトビアを守る環境になっています。

やはり小さな国ですから大国からの脅威(主にロシア)は常にあります。

ただ、国際社会の一部としての立ち位置をラトビアも取っており、他国とも連携しているため「侵略」という事態に陥ることはまずないだろう、というのが筆者の感じるところです。

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ラトビアで注意するべき場所とは?

体感治安として「非常に安全」とはいっても、やはり首都リーガ近辺では注意するべき場所などはあります。

地元民に「危険な場所ってどこ?」と聞いたら必ず出てくる、有名な”注意するべき場所”をお伝えします。

・リーガ中央駅構内・外(周辺)

首都リーガは北欧第二の都市であり、様々な国から大勢の人が集まって来ています。

そして、リーガ中央駅はラトビア人だけでなく、様々な国から来ている人たちが利用しており、スリや置き引きの窃盗などの犯罪が発生する可能性が高い場所の一つになっています。

切符を購入したり、駅構内のキオスクで何かを買おうと財布を出すときにはちゃんと財布をカバンの奥にしまってからレジを離れるようにしてください。

「人が並んでるし急いでどかなきゃ!」と財布をきちんとしまわなかった、とした隙に狙われたりもします。

駅周辺で注意すべき地下道

駅周辺として特に注意するべき場所としては、駅側からSTOCKMANNという高級駅前デパートに抜ける地下道です。

その地下道を通る際にスリに遭遇することがよくあります。

地元民によると、その地下道には窃盗団のグループがおり、数人で一人の歩行者を何食わぬ顔で囲みながら偶然よろけた風を装いポケットやカバンから財布を盗む、ということをしているそうです。

地元警察もその窃盗団については認識しているのですが、犯罪現場を抑えることが難しく手を焼いているそうです。

実際、私が地下道から上へ階段を昇っている時、上から男の人一人と女性が数人降りて来て、その一群を避けて上がったところ後ろから男の人が女性たちを怒鳴りつける声が聞こえ「どうしたんだろう?」と驚き、地元民に聞いたところ「あぁ、あの女性たちはきっと窃盗団なんだよ。あの男性に何気なく近づいてすろうとでもしたんだろうね、だから男性が怒鳴ったんだよ。」と教えてもらいました。

他にも日本人観光客が同じ場所で財布をすられる、ということがあったそうです。

・リーガ中央市場

リーガ中央駅から高級駅前デパートSTOCKMANNの方へ渡り、川を渡ったところにリーガの台所である「中央市場」があります。

リーガ中央市場

最近はアジア系ストリートフードコートが新たにオープンし、お好み焼きや焼きそば、ラーメンといった日本人には嬉しいメニューもあり、多国籍アジアンフードが食べられる、ということから多くの人で混み合っています。

そして何と言っても、野菜、果物、パン、肉、魚、チーズなどの乳製品といったほとんどの食材が揃うことから「あれも欲しい」「これも欲しい」と目移りし、財布をカバンから出したり入れたりとすることが多くなりついつい財布をカバンにきちんとしまい忘れた・・・というところをスリに狙われたり、ちょっと夢中になっている隙に横に置いていた買ったものを盗まれていたり、と。

お買い物を楽しむためにも身の回りには十分気をつけましょう。

・リーガ中央バス乗り場

リーガ中央駅と中央市場の間に位置する場所にある中央バス乗り場も警戒が必要な場所として必ず名前が上がります。

中央駅でも書いていたように人が行き交うところは犯罪が起こりやすいので、一人で行動するときには自分の持ち物に気をつけたり、後ろを誰かにつけられていないか、と注意を配ることも大切です。

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覚えておこう!市外を歩くときに義務付けられていることがある

市内は暗くなっても街灯がついているところも多いですが、少し外れると街灯もなく真っ暗なところも少なくありません。

そのため、ラトビアでは市外を歩くときには反射素材のあるアクセサリーや服を着用することが義務付けられています。

そのルールを知らなかったとき、それを携帯せずに歩いているところを巡回中の警官に呼び止められ注意を受けたことがあります。

というのも、ラトビアでは郊外では暗い道が多く、ドライバーからは歩行者がまず見えません。

緯度が高いラトビアでは10月になると日照時間が極端に短くなってきます。

そして11月を「ブラッディーマンス(血の月間)」と地元民は呼んでいたりします。

なぜなら夏の明るさから急に暗くなるのが早くなる11月あたりはドライバーも目が慣れておらず、夜道を歩いている歩行者に気づかずにひいてしまう交通事故死が多発する時期だからです。

その頃になるとラトビアでは「反射ベストを身につけましょう!」という広告が大きく張り出され、人々の注意を換気する張り紙なども見かけられます。

という状況もあり、反射素材のアクセサリーなどはスーパーなどで気軽に手に入れることも可能です。

リーガ市内であれば反射素材のものを携帯することは推奨程度だそうですが、暗い夜道を歩く可能性があるときは自分の身を守るためにも必ず身につけることをおすすめします。

事前の安全対策とトラブル時の連絡先情報

色々と不安になることをお伝えしましたが、日本国内外に関わらず「自分の身は自分で守る」という意識は大事だと思います。

犯罪機会の遭遇は、

  • 慣れ・油断(警戒心が薄れる)
  • 情報不足

この2点かと思います。

海外でいようが、日本にいようがこの2つの要素が犯罪に遭遇してしまう主な原因だと思います。

行動範囲を狭くすれば良いという話ではなく、とるべき行動(注意)を怠らない、そのために治安情報を事前に確認しておくことが重要です。

どこで情報収集すれば良いの?

みなさんは「たびレジ」という外務省の海外安全情報配信サービスをご存知ですか?

「たびレジ」に登録すると、出発前から旅行先の安全情報を入手することができるだけでなく、旅行中も随時治安状況について配信してくれる便利なサービスです。

私も現地在留邦人として登録しているのですが、「こういうところでデモ集会が開かれる予定なので十分に注意してください」など事前に知らせてくれるためタイムリーな治安状況を知るのに役立てています。

たびレジ登録はこちらより。

また、下記は外務省の連絡先及び在ラトビア日本国大使館の連絡先になります。何かの際にはお役立てください。

外務省領事局 ☎03-3580-3311 (代表)

  • 領事局政策課 (内線)5370
    ー外務省海外旅行登録「たびレジ」関係
  • 海外邦人安全課 (内線)2851
    ーテロ・誘拐関係以外
  • 邦人テロ対策室 (内線)3047
    ーテロ・誘拐関係
  • 領事サービスセンター(海外安全担当) (内線)2902
    ー国別安全情報等

在ラトビア日本国大使館

  • +371-6781-2001 (代表)

これらの情報をもとに、ぜひラトビアで安全な滞在を心がけてください。

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