タイのインターナショナルスクールで日本語教師の仕事をした体験談

ここではせかいじゅうに寄せられた各国の就労体験談をご紹介します。

目次

どんなお仕事をされていましたか?

インターナショナルスクールで日本語を教科として8年でほど、教えていました。

幼稚園から高校までの一貫校ですので、対象学年は小学校3年生から高校3年生までです。

仕事内容は通常授業や定期テスト作成・採点の他に、夏休み中だけに開かれるサマースクールの授業、運動会・ソンクラーン(水かけ祭り)・クリスマス会・教師の日などの学校行事参加、遠足引率などです。

日本の学校のような掃除や部活はありませんが、毎朝朝礼で全職員生徒が集合し国歌を歌います。

年収はいくらほどでしたか?

40万バーツ

その仕事をしてみての良い点、やりがいを3つあげるとしたら?

1つ目は残業が一切なかったことです。

終業時間きっかりに全職員が仕事を終えて帰ります。

事務員や校長教頭も含めて全員毎日定時に帰ります。

気の早い先生は終業時間の10分くらい前にすでにタイムカードの機械の前を行ったり来たりウロウロして、時間が来た瞬間にカードを切って足早に帰っていました。

私は働き始めた当初、日本の学校と同様に残業しようとしたことがあったのですが、そうなると校舎の施錠ができなくて困るからと仕事が途中であったのにも関わらず帰されました。

最初は違和感がありましたが、段々とするべき仕事は時間内に終えるのが当然という考えに変わっていきました。

2つ目は国際色豊かな職場だったことです。

インターナショナルスクールだったので先生の国籍もバラバラでした。

アメリカ、カナダ、フランス、ウクライナ、アルゼンチン、南アフリカ、中国など挙げればキリがありません。

バックグラウンドが全く異なる人たちと一緒に働くことは、自分が思ってもみなかった視点を与えてくれたりしてとても視野が広がり刺激的でした。

共通言語は英語でしたので、英語力はかなり鍛えられました。

3つ目は生徒たちとのコミュニケーションです。

インターナショナルスクールとはいえタイの子どもが多く、みんなとても元気で人懐っこい子ばかりでした。

私が受け持っている生徒はもちろん、そうでない生徒も廊下で気軽に話しかけてくれて、日本のことに興味を持って色々聞いてくれたり自分の家族の話をしてくれたりしてとても嬉しかったです。

大変なこと、働く前に知っておくべき注意点などはありましたか?

大変だったのは、生徒に配る授業用のワークシートの印刷代は先生が自費で払うことです。

学校の目の前に印刷屋があるので、そこへデータを持っていき、刷ってもらいます。

お金もかかるし時間もかかるので、本当に必要なワークシート以外は極力作らないようにしました。

それから学期の始めは時間割トラブルが頻発します。日本の学校のように予め緻密に時間割を組むのではなく、適当にコマを埋めて、授業がバッティングしたり穴があいたりトラブルがあったらその場で対処しつつ修正していました。

1つのクラスの同じ時間に3教科の先生が同時に組まれていたり、逆に2時間も3時間も先生が誰も来ないということはよくありました。

これからタイで日本語教師として働きたい方へのメッセージ

中等教育機関での日本人日本語教師の需要はまだまだあると思います。

タイの学校は日本の学校と働き方が異なるので、思いがけないトラブルによく遭遇します。

そこで、日本だったらこんなことは起こらないのに!と反発するのではなく、何事も冷静に柔軟に対応することが大切だと思います。

それから語学力は他の先生や職員との意思疎通のため必要です。

少なくとも英語、できればタイ語も使えるといいと思います。タイ語が話せると生徒との距離も縮まります。

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