イタリアで旅行業のお仕事を14年間して

ここではせかいじゅうに寄せられた各国の就労体験談をご紹介します。

今回は、イタリアにて、就労ビザで2002年~2016年の14年間・旅行業で働いた方の経験談を紹介します。

目次

どんなお仕事をされていましたか?

オフィスに履歴書持参でアポなしで面接をお願いしました。

日本の大手旅行代理店のローマ支店で採用。

日本からお客様を迎え入れるための現地業務。具体的にはツアー型や個人型の商品企画と見積り、サプライヤーへの問合せや伝達や交渉そしてコンファームなど。

お客様が現地に着いてからはアシスタント業務、ガイド業務、クレームや各種問題が起きたときの顧客対応、オフィス対応、日本への報告。

宗教行事やストライキなど旅程に影響が出そうな情報収集とスケジュール調整、日本への事前連絡など、旅行代理店の海外支店の業務内容ほぼ全てを経験しました。

年収はいくらほどでしたか?

230万円

その仕事をしてみての良い点、やりがいを3つあげるとしたら?

1. 顧客が日本人なので母国語を活かせることです。

私は33歳になってからイタリアに渡ったせいか言葉がなかなか覚えられずにいました。

それでも仕事は見つけなければならなかったので、ひとまず片っ端から日本語が使えそうな旅行代理店の在外支店を当たり、こんな私でもなんとか即戦力として採用してもらえました。

2. やりがいはお客様は海外で不安も多いのでそこを少しでも和らげてあげることで楽しんでもらうことです。

自分が初めて海外旅行をした時、わからないことが多すぎて不安で楽しめなかったことを覚えているので、わかりやすく安心できる、そして旅行を10倍楽しめる情報を提供し満足して帰国していただくのがとても嬉しかったです。

3. イタリア人と話す機会もできるので言語や習慣、文化を会得できることです。

仕事だけを覚えても海外にいる意味が無いので、同僚やサプライヤーのイタリア人と話すときに出来るだけ世間話のような会話も挟んでイタリア人の生活を知るようにしました。

大変なこと、働く前に知っておくべき注意点などはありましたか?

当然なのですが最低限の日常会話が出来て、ほぼ理解できるだけの単語力を身につけたうえで就労につくべきです。

就く以前に言葉がわからず試験に落ちてしまいます。

希望の会社は一度落ちると次から採用してもらえなくなるかもしれないので事前にしっかり準備しておくことが必要だと思います。

就労環境や雇用契約は日本より劣ると予め覚悟のうえで臨むのが良いでしょう。

「私はここ海外で住ませてもらっている」という気持ちを常にもち、与えられた条件を有難く受け入れるくらいの方がうまくいくと思います。

旅行業で日本人の需要はありますか?その理由。またどんな経験、資格があったほうがよいですか?

日本人の需要はとてもあります。顧客が日本人だからです。

言葉の理解もそうですが、日本人のメンタリティーや習慣などを100%理解できるのは日本人しかいないからです。

顧客満足を高めるには日本人の力が必要なのです。

また、現地語はお客様に代わって対応するのに当然必要ですし、オフィス内に関しては日本との連絡も多いので、イタリア人の同僚と理解を共有するため英語を使うことになります。

英語の筆記力、読解力も絶対求められます。

これからイタリアで働きたい方へのメッセージ

海外生活に憧れる気持ちはとてもよくわかります。

私もその一人でした。目標達成のために言葉を習得する努力を忘れないでください。

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