ドイツの音楽学校でピアノ科講師のお仕事をした体験談

ここではせかいじゅうに寄せられた各国の就労体験談をご紹介します。

今回は、ドイツにて、永住ビザ、無期限無制限労働ビザで1985〜2023年現在、公立の音楽学校で、ピアノ科講師として働いている方の経験談を紹介します。

目次

どんなお仕事をされていますか?

公立の音楽学校で、ピアノ科講師をしています。自分のクラスを持ち、レッスンしたりクラスコンサートをしたり、コンクールや試験を受けさせたりしています。

研究論文も毎年提出します。

職員会議や学内コンサートの当番もあります。

この学校の前は、音楽大学で講師をしていました。

2018年からはミュージックサロンの総監督もしていて、毎年のコンサートシリーズの企画とプロデュース、アーチストの手配、オーディションなどが主な仕事です。

その仕事はどのように見つけましたか?仕事探しで重要なポイントを教えてください。

ピアノ科講師の仕事は、ドイツの音楽大学の大学院在籍中に別の音楽大学で公募があることを知り、音楽大学で就職のオーディションを受けました。

250人中2人という狭き門でしたが、無事就職出来ました。

今の学校はその流れで、一度コネクションが出来ると次から次へと仕事が来る、という感じです。

ミュージックサロンの総監督の仕事は、そこのオーナーから頼まれたので、お引き受けしました。

年収はいくらほどでしたか?

大体1千万くらいです。

その仕事をしてみての良い点、やりがいを3つあげるとしたら?

1)自分の好きなこと、人生でずっと情熱をかけてきたことが仕事になったわけですので、何時間働いても苦にはなりません。

そして成功を得た時には大きな充足感、満足感が実感として感じられます。

その満足感の積み重ねというか連続、繰り返しで実績も出来ていくので、それと共に自然に仕事の依頼も増えていきますし、ビジネスパートナーも増えていきます。自分の進むべき道が、自然に出来ていく、という感じですね。

2)とにかくいろいろな人との出会いの連続なので、自分も学ぶことが尽きないし毎日がとても新鮮です。

もちろん反面教師のような人も大勢いますが、そういう出会いもネガティブな事象ではなく自分の学びのチャンスとして捉えれば、確実に人生のプラスになりますし。

ゆっくりのんびりしたいなあと思うことはあっても、毎日が退屈ということは決してありません。

むしろ、1日が24時間では足りない、と思うことが多いです。

3)新しいことをどんどん取り入れていかないといけないので頭の柔軟さは保てるし、外見もあまり早くは歳をとらないで済んでいます。

新しいこととは、自分の専門分野以外のことも含めて、で、その必要性は特にコロナ禍で顕著になったのですが、この3年間はデジタル化についていけるかいけないかで、仕事のオファーも大きく変わりました。

マルチタスキングに、広角に新しいことに目を向けたり試したりしていかないと専門の仕事にも支障が出てくる、、ということだったわけですが、私は新しいことを学ぶのが趣味みたいに好きなのでとても助かりました。

大変なこと、働く前に知っておくべき注意点などはありましたか?

精神的にタフでないと、メンタルをやられます。

メンタルを持続的にやられると身体にも異常が生じるので、メンタルの不調に気づいたら精神セラピーなどにかかって、精神の健康を最優先させるべきです。

自己中で自分勝手な人もめちゃめちゃ多い業界なので、他人からの攻撃や嫌がらせ、良からぬ噂の類いには屈しないことが大事。

無視、スルーが1番良い。

それと学校はセクハラも多く、キッパリと跳ね除ける強さも必要です。

セクハラは複数人の男子教員や、たまにレズビアンやバイセクシャルな女性も襲いかかってきたり、ストーカーめいたことも仕掛けてくるので、大変、、。

日本人の需要はありますか?その理由。またどんな経験、資格があったほうがよいですか?

日本人だから、という需要ではなく、インターナショナルに有能な人材は必要とされています。

ただし、ビジネスレベル以上のドイツ語の語学力はマスト。

語学力は1番必要で、専門的な語学力だけではなく、ドイツ人社会に自然に溶け込めドイツ人から信頼出来る人間として受け入れられる語学力、コミュニケーション力が必要です。

あと、誠実さ、勤勉さなどのメンタリティも。社会性も非常に問われるので、ドイツの政治、宗教なども勉強しておく必要があります。

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