フィンランドのオペアビザで家事手伝いをした体験談

ここではせかいじゅうに寄せられた各国の就労体験談をご紹介します。

今回は、フィンランドにて、オペアビザで一年間・家事手伝いとして働いた方の経験談を紹介します。

目次

どんなお仕事をされていましたか?

オペアとはホストファミリーの家のお手伝いや育児のサポートをする代わりに滞在費・食費がかからず、お小遣い程度の給料が発生するビザの体系です。

私自身は主には

  • 家の掃除(掃除機がけや洗濯、料理を作るお手伝い)
  • ベビーシッター(子どもの保育園の送り迎え、年齢が1歳の子のお世話)

を行なっていました。

具体的には主に平日に朝の子供の支度やご飯の準備のお手伝い、保育園の送り、子供の昼寝の寝かしつけ、夜の寝る前の準備(歯磨きや食事の準備)を行なっていましたが、この仕事はホストファミリーとの契約になるため、ホストファミリーごとに具体的に何を求められるかは異なる可能性があります。

オペアは最低賃金や仕事をする時間が協定にて定められているため、最低限の賃金と超過勤務にならないように保証されています。それ以外の自由時間や休日も定められているため、国内旅行や近隣の諸国に旅行に行くことも可能です。

オペアを行うホストファミリー側には文化を体験させるという文言があるため、語学クラスに通うこともできます。

海外で1年程度長期で滞在したいけど、仕事を見つけるのが困難、滞在費や食費を抑えたい、異文化を体験したい、海外の子育て事情を知るにはピッタリな仕事です。

収入はいくらほどでしたか?

ワーキングホリデーのようなビザのため、バイトのような給料は支給されます。月4万円程度で、年収は48万円程度です。

その仕事をしてみての良い点、やりがいを3つあげるとしたら?

24時間常に子育てをする家族と過ごすため、子育てについて学ぶことができるところは子育てや子供の教育に関心がある人にはとても良い環境です。

私自身も子育て支援に関心があるため、具体的にどういう支援を一般の家族が求めているのか、日本の家族とフィンランドの家族の子共に対する考え方や教育、しつけの違いなどを肌で感じ、どこが良くて今後日本にどのような点が広まれば良いかなどを考えることができることがとても良いところです。

オペアビザは独身者が対象のため、子育て経験のない人にとって、特に小さい子供(1歳未満から1歳など)がいる家庭では子共の成長を感じることができ、乳幼児の発達についても身近に体験することができるところも良いところです。

他人と一緒に暮らすため、新しい人とのコミュニケーションの取り方、柔軟性の必要性など生活そのものが特に海外の人との関係性をいかに上手に構築していくかなどの経験を積むことができます。フィンランドと言う英語圏でない国で、自分の話したいことが子供などに伝わり、コミュニケーションが取れるようになったり、自分なりの子共との接し方を見つけられるようになることにとてもやりがいを感じます。

その体験は今後日本でも生かされる体験につながっていると感じられます。

またホストファミリーの中には親自身の時間が欲しい、休みを取りたいと感じてオペアを契約する家族もいるため、実際にお手伝いをしていて、「あなたがいてくれてとても助かった、夫婦の時間が取れるようになった、休息が取れた」と言ってもらえるととてもやりがいを感じます。

大変なこと、働く前に知っておくべき注意点などはありましたか?

24時間常に自分の家族でない人と暮らすという環境は時にプライバシーの時間がなくなってしまうこと、また特に子供たちは常に遊んでくれる人だと思いやすいため、自分自身の休む時間などが曖昧になってしまうことがあります。

また英語圏ではないため、子供のほとんどはフィンランド語で会話を行うため、コミュニケーションの難しさを感じることが大変なところです。

最低でも1年間他人の家族と一緒に暮らすため、自分とホストファミリーとの相性がとても大事になってきます。

ホストファミリーと契約を結ぶ前にしっかりホストファミリー候補の方と会話などを行う必要があります。

これからオペアビザを使って働きたい方へのメッセージ

私のホストファミリーは日本に縁もゆかりもない家族でしたが、異文化を知れると言うことでとても喜んでくれました。

日本人は基本的に真面目で礼儀正しいと思われているので、一緒に住みやすいと言ってくれます。

フィンランド人の中には日本のことが好きと言う人も多くいるので、日本人が来て喜ばれる機会は多いと思います。フィンランドでは都市部では英語が問題なく通じますが、やはり最後は語学の壁が大きいです。

たとえ1年だからとフィンランド語に対して疎かにせず、学ぶ気持ち、取り組む姿勢がホストファミリーと関係を築く上でもとても大切だと思います。

家族の中には車での送り迎えを希望する人もいるため、車の運転免許や国際免許があればさらに役に立ちます。

またフィンランドでは夏にホストファミリーと泳いだり、自転車で出かけたりとすることが多いので、最低限スイミングができる、サイクリングが楽しめるとより一層滞在期間を楽しめると思います。

また、その他どんな趣味(絵が得意、スポーツ、楽器ができる)や資格も子どもと接する上では良いコミュニケーションツールになるため、今まで自分の中で得意としてきたことをさらに磨いて渡航すると子供にも楽しんでもらえると思います。

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