
こんにちは、せかいじゅう海外転職キャリアコンサルタントのセイ佳子です。
2月はオーストラリアではようやくビジネスが日常に戻る月。
この国ではクリスマスから長い夏休みを取る人が多く、一か月程度の休みを取る人もたくさんいます。
私の住むメルボルンでは夜は9時ぐらいまで明るいので、仕事の後もめいっぱい遊べます。
12月と1月はお休みモードで、ビジネスがスローダウンする時期なのです。
今回も海外転職における
重要な視点
をお伝えしますので、確認も含めチェックしてください。
あなたは将来はどんな国に住みたいですか?
興味を惹かれる国
大好きな国
自分のライフスタイルに合いそうな国
で自分のしたい仕事をする・・・
考えただけでもワクワクしますよね?
でも国籍を持たない国で働く場合、必ずしも好きな国に行って、自分が今までしてきた仕事をすることができるとは限りません。
ではどうすれば海外就職に成功するのか?というお話です。
海外で働くことができるわけ
国籍のない国で仕事に就くには、その国に就労許可をもらうことが必要です。
なぜなら、外国人が大勢入ってきて仕事につくと自国民が失業してしまうし、誰でも長期滞在させると社会の秩序を乱すおそれがあるからです。
自国民だけで仕事の空きが埋まるなら外国人を雇う必要はありません。
ではなぜわざわざ外国人を働かせるかというと、その人が“自国民だけでは足りないスキル”を持っているからです。
ですから私たちは
- 自分の能力
- 長期滞在するにふさわしい人物であること
を証明して、就労ビザをもらわなければならないのです。
国に大きな利益をもたらしてくれる人ほど長期で安心して住めるビザが出ます。
海外就職には言語能力や仕事のスキルも必要ですが、いちばん重要な課題は「就労ビザを取ること」です。
日本人にありがちな失敗例
海外での就職を考える日本人が陥りやすい落とし穴を紹介しましょう。
その国の就職事情をよく調べず、あまり考えずに学生ビザやワーキングホリデービザなど、簡単に取れるビザを使って現地に飛びこんでしまう人がいます。
もっと滞在したいのに、スキル不足や言葉の問題で長期の仕事が得られず、ビザが切れて帰国せざるを得ない人がたくさんいます。
多くの国では短期のアルバイトでもない限り、その職種の経験があることが求められます。
短期間滞在して勉強したり、見聞を広める目的ならそれでもいいのですが、将来にわたって現地で安定した職を得たいなら、その国で必要なスキルや職歴がないと就職は難しいのです。
そして現地の人ではなかなかできない能力がないと外国人に就労ビザは出してくれません。
でもりっぱな経歴があってもビザが出ない場合も
ある知り合いの日本人は海外の大学で研究員として働きたいと思い、オーストラリアの大学で社会学の博士号を取りました。
でも仕事を見つけるのは難航し、長期ビザも取れずに帰国することになりました。
彼女は、海外在住の日本人がどのように仕事を見つけて、オーストラリアで生活しているのかを調査して論文を書いていました。
彼女自身が海外移住したいと思っていたので、個人的に興味があったのでしょう。
でもこの論文はオーストラリアの人たちの興味をひき、社会に貢献するでしょうか?
オーストラリアは世界中からやってくる移民がたくさんいますが、日本人の移民は他国からの移民に比べて非常に少なく、社会の中でほんの一握りでしかありません。
彼女の研究は長期ビザを出すほどの価値があるとは認められなかったのです。
海外就職には二つの就職活動が必要
海外で仕事をしてお金をもらえるということは、
その国に必要なのに
・国民にはない能力
・国民だけではまかなえない能力
をもっているということです。
自分がやりたいことをするのも大切ですが、もっと大切なのは、あなたが移住先の国の社会や経済の発展に貢献できるかということなのです。
就職活動というのは、求職者が会社とこんな会話をすることです。
「あなたの会社はどんな会社ですか?」
「あなたの会社の今の情況はどうですか?」
「今どんなことに困っていますか?」
「その問題を解決するのにどんな人材が足りてないですか?」
「私はこんなスキルをもっています。あなたの会社の発展のためにお役に立つことができます」
そして会社が求めるものと求職者が提供できるものがマッチしたとき、採用となります。
海外就職というのは、これにもう一つ会話が加わります。
それは国との会話です。
上記の「会社」を「国」に置き換えてみてください。
国が求めるものとビザ出願者が提供できるものがマッチしたとき、ビザが交付されます。
国を選ぶのではなく、国に選んでもらう
自分が行きたい国に行くというのも大切です。
でももっと大切なのは、自分を受け入れてくれる国を見つけるということです。
受け入れてくれないなら、
受け入れてもらえる人材になるよう努力する
という発想の転換が必要なのです。
長期的視点で海外就職を成功させるためには、移住先の国や雇用主とWinWinの関係を作ることがカギになります。
行きたい国に「ぜひ来てください!」と言われるようになりましょう。
そのためのキャリア形成のサポートをせかいじゅうでは行っています。